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刑務所の食事のウワサ④・・・一番出てくるメニューは何なのか? [食事]

「刑務所の食事」について、メニューやら食べ方やらマナーなどお話ししてきました。

ツラい、マズい、エグい、という話ばかりで、「良い話」がないことに気づきました。

そこで前回は、記憶に残る刑務所の「名物メニュー」をご紹介しました。


「名物にウマいものナシ」とは言いますが、中にはシャバでも食べたくなるモノも・・・

マカロニきな粉、小江戸シチューは刑務所ならではの斬新さでしたし、

タケノコ汁や小豆飯は、素朴でしみじみウマいメニューでした。


そんな刑務所の「名物メニュー」については
刑務所の食事のウワサ③・・・ムショの名物メニューとは?
にて、詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。


前回「名物メニュー」を必死に思い出そうとすると、どうしても違うことを思い出す。

それは「ヘビーロ―テ―ションメニュー」

「ウマくない」けど、やたら出てウンザリさせられた、ある意味で「名物メニュー」


というワケで、今回は影のMVP、「裏の名物メニュー」をお話しします。

No.1で「よく出たメニュー」だけに登場する回数がハンパなく、週3回は当たり前

感想は「アイツにはホントおみまいされたな」と悪いモノです・・・


1.ムショのヘビロテメニュー
刑務所によって、明らかにメニューには、かたよりがあります。

やたらコンニャクが出てきたり、春雨が出てきたり、3か月もすればウンザリ

メニューもバリエーションには限りがあり、すぐ1周。3か月はもたないのです。


もう一つ、刑務所の食事の特徴として、魚・肉の代わりとする食材をやたら使う

ナルト、かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、厚揚げ、高野豆腐・・・

タンパク源の代わりとして、練り物や豆腐が出ること、出ること!

魚・肉は高いから、代わりとして出るのは仕方ないが、コイツらがメインを張るのだ。


これらは添え物、脇役だからいいのだ

メインとなると急に貧乏くさくなり

おいしくはないので、ガッカリする


そして日持ちするので使いやすいうえ、カロリーも取れるということからなのか、

根菜類もやたら出ます

レンコン、大根、人参、かぼちゃ、ジャガイモ・・・地味なんですよ


また、笑えるのが去年の同じ月と、ほとんどメニューに変化がないということ。

日にちのズレだけで、オカズ3品とも去年とまったく同じというやる気のなさ!

「栄養士がメニューを考えている」と刑務所は言うが、何年前の話だよ!


毎年同じメニューの使い回しだが、何が一番登場回数が多いのか調べてみた。

N刑務所での話だが、ズバ抜けて多いのが、2つあった

①カボチャの煮物

②炒り卵

この2つは組み合わせる食材をこまめに変え、やたら出てくるのだ


①カボチャの煮物ならば、こんな感じになる。
1.カボチャの煮物(ノーマル・しょうゆ味)

2.カボチャのゴマ煮

3.カボチャのコーン煮(合わない組み合わせなんです)

4.カボチャの甘煮(ノーマルよりかなり甘い)

5.カボチャのそぼろ煮

6.カボチャの小倉煮(小豆と煮た、甘い一品)

7.カボチャのミルク煮(ドロドロになってしまい、見栄えが悪い)

8.カボチャの洋風きんとん(バターかマーガリンが入った甘い一品)


と、まぁ、記録に残っているモノだけで、こんなにもある。

栄養士の「バカの一つ覚え」なのか?

実はムショの裏庭で作っているのか?

余計な勘繰りを入れたくなるくらい、連日のようにカボチャは出る


「カボチャの煮物」だけでこんなにもあり、カレーやスープもあるからウンザリだ。

カボチャ嫌いや、甘い味付けがキライな者にとっては、メシが「懲役」となる(笑)

刑務所で一生分のカボチャを食わされたと思っている。もう食わなくていいな


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刑務所の食事のウワサ③・・・ムショの名物メニューとは? [食事]

「刑務所の食事のよくあるウワサ」についてホントかウソかお話ししています。

前回は「ムショでもカツ丼は出る」お話でしたが、まぁカツ丼とは呼べないモノ。

シャバで見たカツ丼とは、あまりにもかけ離れていて、食べる前から心が折れます。


もしよろしければ、前回の「カツ丼」話
刑務所の食事のウワサ②・・・ムショめしの「カツ丼」とは?
を、ぜひご覧ください。「看板に偽りあり」です。


「ココは刑務所だ」ということを忘れる自分がバカなのか、ダマす方が巧妙なのか

「これはオレの知っているカツ丼じゃ、ない!」

「また、ダマされたよ!」このセリフを懲りずに毎回叫んでいます。


と、まぁ、なんだかムショめしのヒドイ話しかしていない気がするんですよね。

オイシイとか、これはスゴイとか、良い記憶がないから仕方ないんですけれど・・・

これではお読みいただくみなさまに、ガッカリさせてしまうと思います。


そこで今回は、記憶をひねり出して、刑務所の「名物メニュー」をお話しします。

独特で、かつ結構ウマかったメニューもありました。


1.名物メニュー、ってなんだ?
食事はそれぞれの刑務所で独自に作っているので、良くも悪くも特徴が出ます。

そして、その刑務所独特のメニューがあります


何年も受け継がれ、懲役たちは、それを「◯△刑務所の名物」と言いますが、

名物にウマい物なし!

その地域の特産物を使ったメニューが多いですが、あんまりウマくないです。


しかし普段が粗末なメシなので、珍しかったり、ウマかったりすると大騒ぎ。

勝手に「◯△刑務所の名物」とか言われちゃうんですよね。

実際シャバに出て、冷静に振り返ってみると、喜んで食べていたのが恥ずかしい。


一部の刑務所しか、わかりませんが「名物メニュー」思い出してみました。

名物というだけあって、斬新なものですよ~


①関東K刑務所:マカロニきな粉
これはウマい!というよりは、その手で来たか!と意表を突かれたメニュー

固ゆでされたマカロニに

甘ーいきな粉をまぶし

なぜか青のりをかけてある一品

この組み合わせはカルチャーショックを受けましたよ。


甘ーいきな粉なので、甘いモノに飢えている懲役たちには、大人気メニューでした。

が、頭の固い、そして甘シャリに興味のない私にはまったく理解できず・・・

そもそもマカロニを甘ーい味で食べるというのが、気に喰わない!


そして、刑務所らしい「食材の強引な組み合わせ」に腹が立つ!

マカロニにきな粉をまぶして、さらに青のりをかけるなんて!

どんだけ日本風にアレンジしているんだよ!


ていうか、限られた予算、材料となるとこういう発想になるのか?

どうして、そこに青のりをかけるのか? 担当者に説明を求めたい!

どちらにしろ、挑戦的なメニューだよな、と思いましたよ。


この「マカロニきな粉」を本場のイタリア人が見たらどう思うのだろうか?

イタリア人が見たら絶句し、怒り狂うだろうな、と妄想して、食べていました

出るたびに「やっていいことと悪いことがある」というコトバを思い出します。


さらに特徴はあり、なぜか毎回「固ゆで」で、アゴがホントに疲れるんです。

そして「きな粉」のせいで、口中の水分が持っていかれ、飲み込めない。

アゴが疲れるわ、飲み込めないわ、「やっかいでアブナイ」メニューですよ。


たしかに、他の刑務所ではない、シャバでも聞いたことがないメニューです。

そういう意味では立派な「K刑務所の名物」なんでしょうね。

きな粉好きの方はマネして食べてみてください。

評価:★★


後半まだまだ続きますよ・・・


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刑務所の食事のウワサ②・・・ムショめしの「カツ丼」とは? [食事]

前回から「刑務所の食事のよくあるウワサ」についてホントかウソかお話ししています。

ムショめしは、とても人間は食べられないような、ひどいモノは出ないですが

かと言って、ゼッタイにウマくはないし、粗末な内容です。


エンタメ系の獄中記とかは、明らかにひどく話を盛り過ぎだし、

某ホリ◯モンは「ウマい!」とか言って、話を面白くするために、あおり過ぎ

あの人、自称「美食家」なのに、ムショめしをウマいって言ってんだからなぁ・・・


とまぁ、ムショにブチ込まれていたショボイ一般人としては、リアルを知って欲しい。

というワケで、シャバの人たちが誤解していそうな「食事ネタ」をお話しします。


前回は「メニューに書いてあるモノと実物がだいぶ違う!」ほとんど苦情を書きました。

刑務所の食事のウワサ①・・・牛丼、中華丼、海鮮丼、シャバとは違うぞ!

にて、まずは「丼もの」からご紹介しました。ぜひご覧ください。


今回は豪華と思われる「カツ丼」について、お話しします。

「カツ丼」はマトモなモノが出るんでしょうか?

カツ丼は挽回して、ムショめしのナンバーワンメニューになれるのか?


2.これはカツ丼とは言わないだろ!
カツ丼って、高級ではないですが、そこそこのごちそうになるんでしょうか?

ましてや、刑務所で「カツ丼」が出るとしたら、ゼイタクだなと思います。

どこの刑務所も、ではないですが、月に1回くらい「カツ丼」が出たんですよ。


これを聞いた世間の方が「受刑者のくせに、イイもん食ってんなぁ」とか

「刑務所でカツ丼なんて、生意気だ!」と不満、お怒りになったらたまらない。

いやいや、違うんですよ。メニュー名だけで、実際はヒドイとお伝えしたいんです。


まぁ、一応メニュー表にもちゃんと「カツ丼」とは書かれています。

初めての時は、そりゃあ、もう、期待しまくりましたよ。

サクサクの衣のトンカツに、トロトロの卵とじがかかった、アツアツのカツ丼・・・


シャバのカツ丼のイメージって、これで間違っていないですよね?

ココは刑務所だということを忘れる自分がバカなのか?全然違うモノが出ます。

「また、ダマされたよ」です


まず、トンカツも卵とじも、丼には乗っかっていません

あくまでも、トンカツと卵とじが別々にオカズとして出ているだけ

オメェら、勝手に麦メシの上に乗っけろよ、そうすればカツ丼だろ!という態度。


わかっちゃいるけれど、なんかもう、サギにあった気分で不愉快。

「これはオレの知っているカツ丼じゃ、ない!」怒り心頭ですよ。

しかし、こんなことは些細なことで、序の口です。


次に「卵とじ」ですが、これが一番ギャップがあります。

なんせ、卵とじなのに汁気がまったくない。固まっちゃっています

トロトロには程遠い、カチカチです。パサパサな炒り卵が一番近いでしょう。


そして、カツ丼の卵とじは「玉ねぎ」が入っているはずなのに、見当たりません

パサパサな炒り卵のような卵とじの中には、なんと、グリーンピースがたくさん!

あれ?グリーンピースは何粒か乗ってる「添え物」だろ?これがメインの具か!


あ、言い忘れましたが、トンカツと卵とじはまったく別物として出ています。

カツ丼っぽくしようと上に乗っけても、パサパサでトンカツにからまない

汁気ナシ、玉ねぎナシのグリンピースの「炒り卵」ですから、ムリがある


もう、この時点で心は折れています

しかし、何とか主役の「トンカツ」に、いちるの望みを託したい!

トンカツさえマトモなら、心は満たされるはずだ。


ここは刑務所。そうウマくいくか?


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刑務所の食事のウワサ①・・・牛丼、中華丼、海鮮丼、シャバとは違うぞ! [食事]

「刑務所の食事」について、しばらく続けてお話ししています。

ほとんどイジメの「細かすぎる食事のマナー」をご紹介していましたが、

また「食事のメニュー」について、ウワサされそうな部分をお話ししようと思います。


節分、ひな祭り、クリスマス・・・行事に合わせて何か出ちゃうのか?

誕生日はケーキが出るのか? 法事でまんじゅうが食えるのか?

刑務所でも「うなぎ」や「ステーキ」が食えるってホントか?


そんな、どこが出所かわからない「都市伝説」のようなウワサがあるようです。

ムショめしって、ホント粗末なんですけどね・・・ホントのところを知って欲しい。

シャバで言うような「ハレの日」メニューは出ませんよ


ムショで言う「ハレの日」のメニューは、なんだろうか?と考えました。

甘シャリ?肉モノ?イマイチどれもピンと来ないんですが、丼ものは人気ありました。

今回は「丼もの」にスポットを当てて、ムショめしのホントのところをお話しします。


1.メニューと実物は大違いの丼もの
刑務所のメニューは和食中心です。焼き魚、煮物、おひたし・・・地味ですよね。

味付けのパターンは塩、しょうゆ、みそ、トマト味くらいで、すぐ飽きちゃう

さらに味付けがうすい、という致命傷があります。なんせ物足りない。


そんなメニューで、早く食べられて、満足度も高い「丼もの」は人気があります。

刑務所の「丼もの」の限界はどこだと思いますか?


親子丼、他人丼、天津丼・・・この辺は予算的にもOK、よく出ます。

牛丼、中華丼・・・シャバのそれとはだいぶ違いますが、これも出ます

天丼・・・ここが限界。出ません


が、しかし、カツ丼は出ます

うな丼・・・これも値上がりでしょうか?5年ほど前に出なくなりました

と、ちょっとムショめしにしては良いモノ出てるな、と思いますよね?


メニューに書いてあると「やったぜ!カツ丼、スゲエよ」とか思うんですが、

実際に出て来たモノを見ると、シャバで食べていたものとはまったく違う!

「これはオレの知っているカツ丼じゃない!」そんなことばかりです。


一体、どんな感じでシャバのそれとは違うのか、ちょっとご紹介しましょう。

まず、ハジメから丼物になっているワケではありません

「具」になるモノがオカズとして出るだけで、コレだけでもうダマされた気分。


勝手に麦メシの上に具を乗せてくれ

はぁ?完成された丼物が出るとは一言も言っていないぞ。

でも、乗っければ丼物になるだろ?ウソは言っていない、とサギ師の理屈ですよ。


①牛丼
安くて、ウマくて、メシが進む、牛丼はテンションが上がるメニューのハズです。

シャバで言う牛丼は、肉がタップリ、濃い味付け、ツユがウマい、でしょうか?

ところが、刑務所で出る「牛丼」と呼ばれるモノはだいぶ違うんです。


まず、牛丼なのに、牛肉がほとんど見当たらない!

木の皮のようなカケラが、ポツポツとあり「これが肉か?」とかろうじて確認

かたくて、獣臭がしてクサい、これが牛肉?なんだこれは!


前にもお話ししたが、刑務所では豚や鶏と比べ、牛が一番マズい

乳牛で老いた牛の肉なのか、シャバの牛肉とはまったく違うのを忘れていた!

まあまあ、ココは刑務所だ、牛肉はあきらめよう。その他はどうか?


つゆだくはシャバと一緒なんだが、何せうす味で、メシが進まない

そして食べるころには冷め切っているので、脂が固まって浮いている・・・

しらたきでカサ増しした、「牛丼風」の煮物、と言う表現がピッタリだろう。


それでも、牛丼がメニューに出てくるたびに、期待をしてしまうのだ。

それは、年に2回程度だが、レトルトの牛丼が出ることがあるからなんです。

もう、それはシャバの味。滅多に出ないとわかっているのに、今日こそはと思う。


たかがレトルトの牛丼なのに、しっかりと肉が入っていることに感動する。

そして刑務所と違って、濃い味付けに驚く。「のど渇いちゃうよ!」

正直、レトルトの袋の内側も舐めたいほどだった


というワケで、レトルトはいいけど、ムショの牛丼は「がっかり」メニューです。


じゃ、じゃあ、何か良い丼ものはないのか?

中華丼と海鮮丼をご紹介しましょう。

刑務所で「海鮮丼」が出ちゃうの?


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刑務所の「細かすぎる」食事マナー(13)・・・「モタ」とだけは呼ばれたくない! [食事]

「刑務所の食事」について続けてお話ししています。

食事は毎日のことなので、もめる原因、イジメの原因になりやすいです。

「メシ」で「イジメ」というと、「シャリあげ」が有名ですが、メジャーではない


メシを取り上げて、食わせない「シャリあげ」はエグイ一部の懲役しかやりません。

それよりも「食事のマナー」を守れないヤツを、全員で吊し上げるという

「パワハラ型」イジメの方がずっとメジャーです。


「メシのオキテ」という大義名分があるだけ、罪の意識がないのがタチが悪い。

私も含め「守って当然だろ?」と後輩に強要し、できなければ説教。

数回繰り返せば、全員で「イジメて」一致団結するという、まぁレベルの低さ。


「決められたルールを守れないヤツが悪い」と、刑務官様も思っているのがウケる

だから、全員で「イジメ」をしているワケなのに、まず懲罰にもあがりません

ますます調子に乗り、小中学生と変わらぬイジメを、いい大人が真剣にやっています。


前回はその例を「パックを開けられない」ことで、詳しくお話ししました。

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑫・・・イジメられっ子に転落するまで

を、ぜひご覧ください。


今回は、前回のメシの「パック」について、続きのお話をします。

前回は「パックを開ける」ことでしたが、今回は「パックをたたむ」ことについて。

たたむのも間違えると、これを境にイジメられっ子に転落するので、気が抜けません。


3.パックをたたむにもルールが!
懲役なりたては、飲み物のパックにも悩まされます。

牛乳とかオレンジジュースとか、あの200㎖位の紙パックのことです。

パックの飲み物は、朝食で週3~4回、昼食に週1~2回出ていました。


というワケで、しょっちゅうパックは登場するので、ちゃんとたためないとマズい。

「あんなモン、たたむなんて、小学生でもできるだろ?」と思うでしょう?

ただ単に、つぶして2つ折り、3つ折り、んなワケがありません。


紙パックの上部のつなぎ目を、キレイに破いて、口を大きく開いてからつぶすのです。

口の開いた紙袋状にしてから、そこにストローなどを入れ、キレイに3つ折りです。

ただ単に、折りたたんでつぶしただけでは、ゴミとして受け取ってもらえないんです


コレ、懲役なりたての頃は結構悩まされるんです。

食事のマナーがイロイロあるので、気をつけて食べていると、どうしても遅くなる。

んでもって、最後に紙パックをキレイに開いて、たたむというのは、あせるんです


牛乳パックは、接着が弱いんで割とカンタンに開くことができるからラク。

問題はリンゴとかオレンジのジュースのパックなんです。

週1回くらいしか出ないとはいえ、この紙パック、かたくて手ごわい


器用な者は、パックの上部のつなぎ目をギュッと引っ張り、一気に開けられるんですが…

私のような不器用な者は、これをとても短時間ではできません。つまり、使えません。

愚直に、ムリヤリ、ちからワザです


小さなストロー口に指をムリヤリ突っ込み、そこからパックつなぎ目に到達し、開く

涼しい顔をしてやりますが、毎回指が入らないカモ?とヒヤヒヤして、力が入ります。

さっさとやらないと「モタ」と言われる、「モタ」とだけは言われたくない!


懲役たちの日々の恐怖の一番手は、コレに尽きます

何が恐ろしいかって、「モタ」ですよ

周りから「モタ」と言われることです


時間がかかると「モタつく」から「モタ」と言われ、完全に見下されます

こうなると、もうイジメられっ子です

だから、言われないようにやらなくちゃ!と、ビビっているのです


これだけはどうしてもイヤだし、ヤバいので、必死になって紙パックをつぶすのです。

懲役の「カースト」最下層に転落したら、なかなか戻ってこれない!!

だから、不器用なヤツらは、内心かなり緊張しています。


かと言って、あせって、力任せにやると、見事にロクなことになりません。

「ブシュッ!」

「おい!おめぇ、何やってんだよ!」

ハイ、ピンチですよ~どうしますか?

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刑務所の「細かすぎる」食事マナー(12)・・・イジメられっ子に転落するまで [食事]

しばらくの間「刑務所の食事」について、ご紹介しています。

食事のメニューとか、変わっている点とか、お話ししてきましたが

他では話されない「細かすぎる食事のマナー」について、力を入れて書いています。


これって、刑務所特有の「理不尽」や「イジメ」そのものでもあります。

だから、外から聞いている分には「笑える」と思うので、いくつも紹介しています。

実際、こんなくだらない「食事のマナー」を守らされる方は、ブチ切れ寸前ですが・・・


前回お話しした「音の潔癖症」のヤツらが、食事中に要求してくる理不尽の数々は

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑪・・・音の潔癖症という困ったヤツ

にて、ぜひご覧ください。「ムショのイジメ」の初歩がよくわかります。


今回も「食事のマナー」に名を借りた、「イジメの初歩」をご紹介します。

食事で出る「パック」についてお話ししたいと思います。

開け方、たたみ方、いちいちうるさいんですよ・・・


1.パックの開け方がわかりません
刑務所の食事は、炊場工場という調理場で、懲役たちがほとんどを作っています。

それでも、「パック」されたシャバの食品は、毎日何かしら出ます。

しょうゆの小袋から、牛乳パック、納豆パック、レトルトのパック、真空パックの魚


このような感じで、毎食とは言わなくても、一日に1~2回はパックの世話になります

パックの食品は「シャバの味」にて、刑務所ではありがたーい一品です。

とくにレトルト物はレベルが高く、懲役たちにとって、楽しみなごちそうです。


ところが、このウマくて、楽しみな「パックもの」ですが、大きな問題があります。

それは「キレイに開けるのがムズカシイこと」です。

キチンとパックを開けないと、またメンドくさいことになるんです。


言っていること、わかります?

雑居房はパックの開け方ひとつまで「オキテ」があるんです。

まず、シャバのパックと、刑務所のパックの違いを説明しなければなりません。


今どきのシャバのパックですと「こちら側のどこからでも開けられます」と表示され

たしかに、スッとラクに切れて、開けることができます。

失敗することはないし、力を入れる必要もありません。


ところが、刑務所で出てくるパックの多くが、このシャバのタイプではない!

昔ながら、昭和の頃の「切れ目が入っていて、その一点から切って開ける」タイプ

つまり、一発勝負で、力も入り、結構失敗する、という厄介なヤツなんです。


「パックを開ける時のマナー」というのがありまして

①手を使って開けること

②最後まで完全に開けること


ホント、「切れ目タイプ」のパックは切れない、開かないことが多くて困ります

①はもし手で開かなかったとしても、ゼッタイに歯で開けてはダメ

②はパックを開けたら、片割れのひも状を完全にパックから切り離さないとダメ


みなさんも、この手のパックを手で開ける際に、一度は失敗したことありますよね?

「力を入れても切れない」「途中でブチっと切れた」・・・最悪です。

でもシャバなら、ハサミを使ったり、歯で開けたり、他のワザが使えます。


しかし、ココは刑務所。ハサミはナシ、歯で開けるのは禁じ手です。

わざわざ「ハシ」を使って、穴を開け、パックを開けるというメンドくささ。

雑居では基本的にスプーンでメシを食うので、ハシはこういう時しか活躍しません


なぜパックを開けるのに「歯」を使っちゃあ、いけないか?

パックをゴミとして集めるとき、部屋の懲役たちの手から手に渡ります。

「歯でパックを切ったら、パックが汚い!触る人の気持ちを考えろ!」と言う。

それが「気づかい」だと言うのです

まぁ、メンドくさいけど、正論だから反論はできず、従うしかないのです。


どうして、たかがパックにそんなにピリピリするのか?

ちゃんと開けられないと、「イジメられっ子」に転落するからです。

また、もし開けられなかった時、対応を間違えると、即「イジメられっ子」です。


どうして、パックが「イジメ」にまで、つながるんでしょ?

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刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑪・・・音の潔癖症という困ったヤツ [食事]

刑務所の食事について、しばらく続けてお話ししています。

ムショめしは、メニューや食べ方にシャバにはない特徴があってオモシロいですが

シャバではゼッタイにないのは「細かすぎる食事マナー」なんですね。


理不尽で、無意味で、くだらないんだけれど、決めたルールだから守っている?

「自分で自分の首をしめる」アホなことをしているのにも気づかず、

今日もムショでは「細かすぎる」食事マナーを守るため、神経をすり減らします。


前回は「めん類はすすって音を立ててはいけない」というルールを

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑩・・・メンはすすってはいけない

にて詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。


今回は、全員守らされる「食事のマナー」ではないですが、一部の過激なアホによる

「音」に関して異常にこまかいという

もっと理不尽な「細かすぎる食事マナー」をご紹介します。


1.迷惑な「音の潔癖症」というヤツ
懲役たちは、犯罪もイロイロあるのと同じく、人格・人種もイロイロです。

意外なことに、マトモなヤツが多いですが、やはり極端に偏ったヤツがいます。

以前、「潔癖症」のヤツが、刑務所には結構多いと話しました。


清潔・不潔をうるさく言う前に、お前のその汚い顔と体を何とかしろと言いたいです。

シャバであれば「いろんな人がいて、いろんな考えがあるのだから」とガマンですが

刑務所の雑居房では「一番気にする人の基準に合わせて生活する」というルール!


なんと!一番うるさいヤツに合わせないとダメ、という理不尽さなんです

しかし、困るのは清潔・不潔にうるさい「潔癖症」だけでは、ありません。

「音の潔癖症」なヤツがいて困ります。


この「音の潔癖症」、数は少ないんですが、必ず数人はいます。

コイツらが、古株となり、雑居房で「部屋長」になると、もう悲劇です。

異常に音に敏感で、音を立てるのを嫌がり、他人に音を立てないことを強要します。


例えば・・・

クシャミ・せき:音を立てずにしろ!

足音:しないようにそっと歩け!

本・ノートをめくる音:うるさい!

イビキ:自殺行為、論外です


と、まぁ、わかっていただけたでしょうか?

常に「コソ泥」のように、そろーり、そろーりと動かないといけません。

それができなければ、説教、そして、しばらく「チン」です。


音に関して、3回注意されても「静かにできない」ようであれば、「チン」

最低でも3日間、舎房では誰も口をきいてもらえず、ただひたすら下を向いているだけ

それがイヤなら、自分から作業拒否し、懲罰を喰らい、工場を出てけ、と言う(笑)。


しかし「音」は生活している以上、ゼッタイに出てしまうモノです。

清潔・不潔と違って、気をつけていても、どうしても出てしまう。

つまり、四六時中、24時間、神経をすり減らし、理不尽に耐えなければなりません


いくら「大したことない」音でも、ヤツらがうるさいと言えば、それまで

それはイチャモンでも理不尽でもなく「音を立てたヤツが悪い」となるのが刑務所

よほどのことがない限り「音の潔癖症」のヤツに合わせないといけないんです。


そんな所で、どうやって生活するの?

メシなんか食えないんじゃないの?


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タグ:マナー 食事
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刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑩・・・メンはすすってはいけない [食事]

刑務所の食事について、しばらく続けてお話ししています。

ムショの食事でツラいのは、マズいとか、量が少ないとか、いろいろあるけれど

一番ツラいのは、いちいちうるさい「食事のマナー」なんですよね。


「シャリあげ」などの不正がないよう、刑務所側が目を光らせ、うるさいのもありますが

お作法というか、ルールというか、「懲役どうしのマナー」が、うるさいんです。

集団生活をしているから仕方ないものもあるにせよ、「自分の首を自分でしめる」感じ


前回は、手始めに熱いモノを食べた時に出る「鼻水」問題について

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑨・・・鼻水がたれてきたら、どうする?
にて詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。

鼻水が出ても、すすれない、かめない、対応間違えれば工場追放で、懲罰!という

たかが鼻水で、とんでもない転落、結末になることをご紹介しました。


今回は「めん類はすすってはいけない」問題についてお話しします。

このタイトルだけで、イチャモン・理不尽のニオイがバレバレです(笑)。

「頼むから、メシくらい好き勝手に食わせてくれよ!」


1.めん類はすすってはいけない
めん類は、コストが高いのでしょうか?

刑務所では、めん類は週1回しか出ません。マズいですが一通り出ます。

そば、うどん、ラーメン、スパゲッティ、焼きそば、冷やし中華がランダムに出ます。


日本人であれば、そば、うどんに関しては、豪快にすするのが粋というものです。

ズズーッとやらないと、食べた感じがしない、ウマくないという人もいます

たしかにすするのは「無意識のうちにやる」子どもの頃からの習慣とも言えます。


そんなカラダに染みついた習慣が、刑務所では「絶対にやってはいけない」

ソバだろうが、ラーメンだろうが、めん類は「一切すすってはいけない」のです。

正確に言えば「音を立てて食べてはいけない」となります。


これって、たいしてムズカシイことではありません。

しかし、食事中にうっかり気を抜くと、つい「すすって」音を立ててしまいます。

常に「気を抜かないこと」が刑務所では大事なんです。疲れるし、メンドくせぇ。


めんの時は器を口元に持ってきて、そーっと噛みちぎるように食べます

うっかり音を出すと「おい、ズルズルうるせぇんだよ!」と怒鳴られます。

「ホント気づかいできないねぇ。気ぃ抜いてんじゃねーよ!」と説教です。


前回の「鼻水問題」でもお話ししましたが、刑務所では個性は認められません

雑居房のルールは「一番気にする人の基準に合わせて生活する」です。

つまり、一番キビシイくて、こまかい、基準に合わせないといけないのです。


週1回のめん類は平日の昼食に出るので、工場の食堂で全員で食べます。

50~70人もいて、会話もOKなのに、めん類の日はシンと静まり返ります

「音を立てないように」そーっと食べるので、しゃべる余裕などないのです。


食事の時間なのに、気を張り、神経をすり減らし、味わうどころではありません。

とにかく無事にメンを胃の中におさめること、という作業に成り下がります

スパゲッティはすすっちゃいけない、というのはわかるけど・・・


そばやうどんまで「すすってはいけない」という懲役どうしのルールに疑問でしたが

「そこまで音を気にしなくてもいいだろ?」という刑務官様の一言で動きました。

「めん類はすすってもいいんじゃないか」という話が懲役どうしでもあがって・・・


おっ?珍しい!

刑務所では、すべてがキビシイ方へ、キビシイ方へ行くのがフツーなのに

「食事のマナー」がユルくなるのか?


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刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑨・・・鼻水がたれてきたら、どうする? [食事]

また再び「刑務所の食事マナー」についてお話ししています。

刑務所の食事は、マズくてツラいですが、それ以上にツラいのが「食事のマナー」

思わず「オレの好きにさせてくれよ!」って怒鳴り返したくなります。


どーでもいい、こまかいことが、これでもか!ってくらい、たくさんあります。

前回まで、「理不尽なスプーン」について、そのメンドくささをご紹介しました。

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑦・・・スプーンの恐怖

などに詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。


今回は、熱いモノを食べた時に出る「鼻水」問題について、お話しします。

コレも対応を間違えると、大変な問題になってしまうんですよ!


1.汚いオッサンが潔癖症
熱~いラーメンをすすると、どうしても「鼻水」って、たれてきませんか?

ラーメンでなくても、熱い汁物であれば、生理現象として「鼻水」は出てきます。

とくに、寒~い時期であれば、なおさら、確実です。


もし、鼻水がたれてきたら、どうしますか?

とりあえず、鼻をすすっておきますか?

それでも、たれてくるようならチリ紙で鼻をかみますか?


シャバであれば、まったくこの対応で問題ないし、当たり前すぎて考えませんよね。

が、しかし、刑務所の食事中はどちらも「絶対にやってはいけない」

えっ?鼻をすするのも、鼻をかむのも、ダメって?どうすればいいの?


これがホント、刑務所では困るんですよ!

「鼻水」に関して、こまかいルールがたくさんあるんです。

そして清潔・不潔に直結することなので、とくにうるさい問題でもあります。


刑務所って、色んな人間の集まりですが、見た目はただの汚いオッサンのくせに

実は異常なまでの「潔癖症」という人間が結構いるんです。

潔癖?冗談だろ?「おまえのカラダが一番不潔だと思うんだが・・・」


せまい雑居房で「潔癖症」の言い分を聞いて暮らすのは、ほとんど拷問です。

しかし、雑居房のルールは「一番気にする人の基準に合わせて生活する」

「ワガママ言わないで、多少の不潔っぽいのはガマンしろ!」は通じないのです。


だから、くだらねぇ、どーでもいい問題でも「潔癖症」の人間に合わせる

「鼻水」の対処も「潔癖症」の人間の考えに合わせるワケです。

ということは、鼻水に対して、キビシクて、メンドくさいことになるワケです。


2.どーしても鼻水は毎日たれてくる
刑務所の食事は、すべて所内の「炊場」にて懲役たちが作っています。

しかし、食べるまでに時間が経ってしまい、どうしても冷めてしまいます。

それでも、冬場は暖房のない刑務所では、みそ汁など汁物はあったかーいんです。


あったかいのはウレシイんですが、汁をすすると必ず「鼻水」がたれてきます

たまに、ならばいいのですが、みそ汁は毎朝出るので、毎日「鼻水」問題です。

鼻水は、気をつけていようが、気合を入れていようが、どうしても、たれてくる。


熱い汁物をすすれば、必ずと言っていいほどの「鼻水たれる」問題ですが

まず「絶対にやってはいけない」対応をあげておきましょう。

①たれてきそうな鼻水をすする

②たれてきそうな鼻水をかむ

③たれてきた鼻水をソデで拭く

④たれてきた鼻水を手の甲で押さえる


これらは全部ダメです

やった日には大変なことになります

どうすればいいと思います?


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刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑧・・・スプーン泣かせの食べモノ [食事]

また再び「刑務所の食事マナー」についてお話ししています。

刑務所の食事は、マズくてツラいですが、それ以上にツラいのが「食事のマナー」

どーでもいい、こまかいことが、これでもか!ってくらい、たくさんあります。


そこで、食器について、とくに「スプーン」について詳しくお話ししています。

前々回で「刑務所のハシ・スプーン」について、そして「スプーンしばり」をご紹介し、

前回は「どーして、スプーンがメンドくさいか」のお話をしました。

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑥・・・はし・スプーンについて

刑務所の「細かすぎる」食事マナー⑦・・・スプーンの恐怖

にて詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。


今回は、雑居の懲役たちを苦しめる「スプーン泣かせ」の食べ物をご紹介します。

スプーンが弱いおかげで、折れないか?と心配し、毎回冷や汗で食べるモノや

そもそもスプーンでは食べるのがムリなモノも、ありまして聞いていただきたいのです。


3.スプーン泣かせの食べ物
本来スプーンは、ハシを使えない人でも使える、ラクで優しいもののハズ。

たいていの食事には対応し、スプーン1本で済むハズだと思っていました。

しかし、刑務所、甘くなかった


というか、刑務所がキビシイのではなくて、和食がスプーンにはキビシかった

和食はハシで食うモノ、日本人ならハシを使え、と思い知らされただけです。

麦メシ、みそ汁、漬け物・・・毎日出るこれらのメニューはスプーンで問題ナシ。


問題だったのは納豆です

納豆は週2回は必ず出る、ムショめしの定番朝メニューです。

白いパックが1つ、カラシ・たれ付ですが、薬味も何もありません。


納豆で困るのは「スプーンでかき混ぜること」なんです。

刑務所から支給されるスプーンが丈夫であれば、何の問題もありません。

ところが、コンビニでもらう、あのひ弱なプラスチックのスプーンです。


柄をしっかり握って、横方向にフツーにかき混ぜると、もうアウトです。

こんな動作でも、ひ弱なスプーンには「負荷をかけ過ぎ」なんです。

あっという間に「パキッ」と折れてしまします


折れないようにするには、横方向に混ぜてはいけない

縦方向にサクサクと納豆の粒を引き離した後、根元を持って、そーっとかき混ぜる

くだらないけれど、これを守って混ぜないと、必ず折れるほどスプーンが弱いんです


懲役も慣れてくると、このコツをつかむので、スプーンを折らずに混ぜられます。

大したコツではないので、落ち着いてマネをすれば、大丈夫なハズなんですが・・・

全員がメシを大急ぎで食うので、どうしてもあせってしまい、力が入ってしまう


なぜ全員がメシを急いで食べるかというと、朝食は時間がないんです

正確に言うと、刑務所の朝はホント、時間がないんです。


朝6時40分起床→10分でフトンとパジャマをたたみ、洗面までするというハヤワザ!

朝6時50分点検(点呼のこと)が5分程度で終わり、朝7時前後には朝食。

出役(工場に懲役作業に行く)が7時30分なので、あまり時間がないのです。


朝7時からメシを食い、片づけをして、歯みがき、出役の準備・・・これを30分で

さらに悪いことに、1,000人ほどが一斉に水道を使うので、毎日断水するんです

一番使いたい時に、まさかの「断水」


だから、ちょっとでも早くメシを食い終わり、洗いモノを済ませたい

そして、水道がかろうじて出ているうちに歯みがきも済ませたい

そんな思惑があって、全員が猛ダッシュで朝メシを食べるんです


というワケで、先輩たちから「朝メシだけは、さっさと食え」と言われます

早くしろと、常にあおられているので、下っ端はあせってしまうんですよね。

心の中は「自分のせいで、断水に巻き込まれたらヤバい!責任取れない」とビビります。


だから、ついつい納豆を混ぜるのも、急いでやろうとし、結果力が入ってしまう

当然、スプーンが「パキッ」と、折れてしまうんですね。

前に折ってから3か月以上開いていれば問題ナシですが、そうでなければ大変です。


前回お話ししたように、部屋長から始まり、計算係、衛生係と、あやまり巡業です。

「スプーン折ってすみません。どうかスプーンください」と、あやまり侍です。

これで済めば良いですが、刑務官様に「誓約書」まで書かされることもあります。


納豆は、スプーンでかき混ぜるもんじゃあ、ありません。

和食はハシで食うのが一番なんです。

後半は、スプーンで食べるのが「ムリ」なモノをご紹介しましょう。


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