刑務所の
「懲罰」について、続けてお話ししていました。
このところ「自分から懲罰にアガろうとする、オカシな人」を紹介していました。
コレは「どーしても他の工場に移りたい」下心のせいで、
もちろん少数派です。
フツーの受刑者は、懲罰にならないよう、毎日ガマンしておとなしくしています。
懲罰を喰らえば、仮釈放に影響して出所が遅くなるし、日頃の処遇も悪くなり・・・
作業をする工場も他に飛ばされ、下っ端としてイチから出直し・・・
ホント、ロクなことがなく、ヒドイ目にあいます。だからガマンするのですが・・・
しかし刑務所は自由がなく、せまい場所に閉じ込められたストレスだらけの環境。
口論、いやがらせ、イジメ・・・自分で気をつけていてもトラブルに巻き込まれます。
巻き込まれてしまえば
「同罪」として懲罰を喰らうこともあります。
ケンカを止めに入った、仲裁が懲罰になってしまうのが代表例。
刑務所ではケンカを止めてはダメ(笑)
だから私は
「そのうちゼッタイに自分も懲罰を喰らう」と、ビビっていました。
「悪いヤツら、イケイケの男たちが多いのに、無事に過ごすなんてムリ!」
しかし「意外にも」成人刑務所では、懲罰にならず無事に過ごせちゃいました。
もちろん、日々気をつけているからですが、予想とだいぶ違いました。
それほど
懲罰を喰らう者は多くはないんです。
「あれ?オカシイな・・・?」
みんな、反省しているのか?いや、ガマンしているのか?
今回は、意外にも懲罰が少なく、おとなしい受刑者たちの理由をお話しします。
1.懲罰喰らうのは少数派の常連さん
トラブルの多い刑務所で、懲罰は一度くらいは喰らうだろうな、と覚悟していました。
しかし、刑務官様が言うには
「懲罰を喰らうヤツは、少数派だ」
刑務官様によっては
「懲罰受けるヤツなんて、1割以下だ」とも言います。
「えっ!?そんなに少なくはないだろう?」
最初の頃はそう思いましたが、長い間よく観察していると、その通り。
1割以下は言い過ぎですが、
懲罰受けたことあるのは2割程度のようでした。
ただし、
コレは初犯の成人刑務所での話。
トラブルが絶えない
少年刑務所ではもっと多く、3割程度にはなると思います。
仮釈放があまり期待できない
累犯(再犯)刑務所も、同じく多いでしょう。
刑務所って、懲罰になることが多く、ヤバいな・・・と思っていたのは
実は
「少数派」である、懲罰の「常連さん」のせいだったのです。
同じようなメンバーが、懲罰をくり返しているというカラクリ・・・
一度喰らってしまうと緊張の糸が切れるんでしょうか?
懲罰を喰らう人って、
2回、3回の複数回経験者が多いんです。
この
2回、3回と言うのがビミョーな回数。
懲罰を何度も喰らっていると、仮釈放が遅れる、または仮釈放はナシになります。
実は、
懲罰は「一度くらいでは、仮釈放取り消しにはならない」んです。
出所直前の懲罰は一発で仮釈放取り消しですが、初期のころなら問題ナシ。
印象として、
2回までは大丈夫、3回以上だと仮釈放に影響アリ。
暴行、恐喝、逃走など悪質な場合はダメですが、軽いのなら意外と大丈夫なんです。
まぁ、仮釈放を審査する面接時に、ネチネチと責められるのでゼロに越したことない。
私が実際に確認した中で、
一番懲罰喰らった人は24回!
しかも
3年半の間に24回!
工場に出て作業する期間よりも、懲罰房で過ごす期間の方が長いというツワモノ!
まぁ、ここまでイッちゃうと、
神の扱いです。
神といっても
「触らぬ神に祟りなし」の方の神。
疫病神とも言います。
この「神」は、
Sさんという40代のオッサンでしたが、無敵の存在でした。
懲罰に何の抵抗もなくなっていて、いわゆる
「満期上等」の怖いものナシ。
気に喰わないヤツがいれば、そいつを道連れに懲罰にアガるので、誰も近寄らない。
ヘタに関わると、一緒に懲罰にアゲられてしまうという、地雷のような存在でした。
悪い人ではないのですが、ムダな正義感を振り回し、キレやすい性質。
懲罰を受けるたび工場が変わる原則ゆえ、
20近くあるすべての工場を回ってしまい、
なんと、現在2周目という、想像のはるか上を行く恐ろしい人でした。
作法や礼儀にキビシイ受刑者どうしでも、誰も注意などせず、というかできず。
やりたい放題なのに、ガマンがきかず、
新しい工場に来ても1ヶ月もてば良い方。
まったくシャバでは何の仕事をしていたのか?と、みんなのナゾでした。
Sさんのような「懲役太郎」ならぬ
「懲罰太郎」は、ごくまれのレジェンドです。
懲罰は、1~2割の人間が繰り返すパターンが多い。
8割程度の多くの受刑者は、懲罰ナシで出所していくという、意外な事実でした。
(Sさんはあまりにスゴイ人なので、今後単独で取り上げたいと思います。)
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