「刑務所の食事」について、メニューやら食べ方やらマナーなどお話ししてきました。
ツラい、マズい、エグい、という話ばかりで、「良い話」がないことに気づきました。
そこで前回は、記憶に残る
刑務所の「名物メニュー」をご紹介しました。
「名物にウマいものナシ」とは言いますが、中にはシャバでも食べたくなるモノも・・・
マカロニきな粉、小江戸シチューは刑務所ならではの斬新さでしたし、
タケノコ汁や小豆飯は、素朴でしみじみウマいメニューでした。
そんな刑務所の「名物メニュー」については
「
刑務所の食事のウワサ③・・・ムショの名物メニューとは?」
にて、詳しく書きましたので、ぜひご覧ください。
前回「名物メニュー」を必死に思い出そうとすると、どうしても違うことを思い出す。
それは「ヘビーロ―テ―ションメニュー」
「ウマくない」けど、やたら出てウンザリさせられた、
ある意味で「名物メニュー」
というワケで、今回は影のMVP、
「裏の名物メニュー」をお話しします。
No.1で「よく出たメニュー」だけに登場する回数がハンパなく、週3回は当たり前。
感想は「アイツにはホントおみまいされたな」と悪いモノです・・・
1.ムショのヘビロテメニュー
刑務所によって、明らかにメニューには、かたよりがあります。
やたらコンニャクが出てきたり、春雨が出てきたり、
3か月もすればウンザリ。
メニューもバリエーションには限りがあり、
すぐ1周。3か月はもたないのです。
もう一つ、刑務所の食事の特徴として、
魚・肉の代わりとする食材をやたら使う。
ナルト、かまぼこ、ちくわ、さつま揚げ、厚揚げ、高野豆腐・・・
タンパク源の代わりとして、練り物や豆腐が出ること、出ること!
魚・肉は高いから、代わりとして出るのは仕方ないが、コイツらがメインを張るのだ。
これらは添え物、脇役だからいいのだ
メインとなると急に貧乏くさくなり
おいしくはないので、ガッカリする。
そして日持ちするので使いやすいうえ、カロリーも取れるということからなのか、
根菜類もやたら出ます。
レンコン、大根、人参、かぼちゃ、ジャガイモ・・・地味なんですよ。
また、
笑えるのが去年の同じ月と、ほとんどメニューに変化がないということ。
日にちのズレだけで、
オカズ3品とも去年とまったく同じというやる気のなさ!
「栄養士がメニューを考えている」と刑務所は言うが、何年前の話だよ!
毎年同じメニューの使い回しだが、
何が一番登場回数が多いのか調べてみた。
N刑務所での話だが、
ズバ抜けて多いのが、2つあった。
①カボチャの煮物
②炒り卵
この2つは組み合わせる食材をこまめに変え、やたら出てくるのだ。
①カボチャの煮物ならば、こんな感じになる。
1.カボチャの煮物(ノーマル・しょうゆ味)
2.カボチャのゴマ煮
3.カボチャのコーン煮(合わない組み合わせなんです)
4.カボチャの甘煮(ノーマルよりかなり甘い)
5.カボチャのそぼろ煮
6.カボチャの小倉煮(小豆と煮た、甘い一品)
7.カボチャのミルク煮(ドロドロになってしまい、見栄えが悪い)
8.カボチャの洋風きんとん(バターかマーガリンが入った甘い一品)
と、まぁ、記録に残っているモノだけで、こんなにもある。
栄養士の「バカの一つ覚え」なのか?
実はムショの裏庭で作っているのか?
余計な勘繰りを入れたくなるくらい、
連日のようにカボチャは出る。
「カボチャの煮物」だけでこんなにもあり、カレーやスープもあるからウンザリだ。
カボチャ嫌いや、甘い味付けがキライな者にとっては、
メシが「懲役」となる(笑)。
刑務所で一生分のカボチャを食わされたと思っている。もう食わなくていいな。
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②炒り卵
炒り卵も、やたら出てくるのだ。作るのがカンタンだからだろうな。
そして
刑務所では「卵とじ」も炒り卵とほぼ同じメニューだと言っておきたい。
シャバでの卵とじは、半熟でトロトロでウマいが、刑務所ではまったく違う。
「ムショの卵とじ」は完全に火が通っていて、カチカチなのだ。
だから、
ボロボロ崩れているのが「炒り卵」で
カッチリ固まっているのが「卵とじ」で、
くっついているか離れているかの違いしかない
味付けは同じだから、形が違うだけの、まったく同じ食べ物と強調したい。
というワケで、炒り卵=卵とじという定義でメニューを紹介すると・・・
1.炒り卵(ノーマル)
2.コーン炒り卵(
まったく味付けがないことが多い)
3.洋風炒り卵(コーンとハムが入っている)
4.華風炒り卵(しいたけが入っていた気が…)
5.ニラ卵とじ(ニラが少量だが、古いせいか
クサいことが多い)
6.ひじき卵とじ(ひじきがシャバと違い、とっても
クサい)
7.わかめ卵とじ(この中では、唯一メシのオカズになる)
8.キノコ卵とじ(キノコがやたら
クサい。どうして刑務所の食材って、クサいんだろ)
9.豆腐卵とじ(カタイ豆腐とカタイ卵とじがガッチリ噛み合った一品)
10.高野豆腐卵とじ(すべてがパサパサで、
お茶なしでは飲み込めない)
11.エンドウ卵とじ(さやの処理をしていないので、口の中に残ってしまう)
と、まぁ、出るわ出るわ・・・
たしかに炒り卵=卵とじメニューは
少なくても週3回、多ければ週6回は出るんです。
材料の関係だろうが、炒り卵は水っぽくベチャベチャで、卵とじはパサパサという。
なんだかカボチャにしろ、卵にしろ、刑務所で食べてから、キライになった・・・
よく聞く話は「刑務所のメシを食っていたら、好き嫌いがなくなった」なのに、
私は、
刑務所のメシを食ったら、すっかり嫌いなモノが増えてしまった!
確実にムショのせいで劣化している…
まさか、子どもの頃から食べ慣れて、手軽に作れる「炒り卵」までキライになるとは!
食事の好き嫌いまで強烈に変えてしまう、刑務所の食事って恐ろしい。
カボチャも炒り卵(卵とじ)も、もう一生食わなくていい!
どんだけ刑務所の後遺症を抱え、キズを引きずるんだろうか?(笑)
刑務所に行って、メシの好き嫌いを増やすなんて、情けないわ。
次回は「ムショのナンバーワンメニュー」をお話しします。
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2015-09-04 17:00
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共通テーマ:日記・雑感
卵もかぼちゃも、栄養対費用のコスパで考えたら多く出したくなるのはしょうがない気がしますね。どちらも多くの栄養素を含んでいる上に、卵はタンパク源にもなるので。あまり余裕のない家庭でも栄養に気を使うならこの2つは積極的に買いたくなる気がします。
たぶん調理法というか、調理や食料管理のシステムが悪いからまずくなるんでしょうね。ちゃんと料理すればおいしい、いい食材なんですが。
まあでも懲役刑なのに食事がおいしかったらそれはそれで問題なのかも。また入ればいいやって思っちゃうだろうし。
あ、最後になってしまいましたが、ブログは非常に面白いです。応援しております。
by うし (2015-12-23 00:45)
うしさん、こんばんは(^o^)
コメントをくださり、ありがとうございますm(__)m。
この回の記事は文句ばかりで、申し訳ないです。
懲役でブチ込まれて、与えられているメシですから、ぜいたくを言うつもりも、期待してもいません。
が、説明し始めると、やはりグチや文句のようになってしまいます(;´Д`)
おっしゃる通り、美味しい食材のハズなのに、調理法の問題なんでしょうね。それにしても、カボチャはよく出ました。
根菜は、なんだかおいしくなかったです。
またコメントをお待ちしております。
今後ともお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2015-12-23 01:17)