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どこの刑務所に送られる?(11)・・・厳罰化の影響でさまよう長期受刑者 [拘置所]

刑務所の話ばかりしてきましたが、たまには違うお話をさせてください。

今回は拘置所。懲役の入口に戻ってみます。

「とばっちりを受ける長期受刑者」というマニアックで、たまにはマジメな話です。


まず、拘置所は「裁判で起訴された人がブチ込まれる所」のイメージが強いハズ。

が、裁判で判決が出て、刑が確定するのは刑務所ではなく「拘置所」

つまり受刑者のスタートは拘置所で迎えることになるんです。


1.はじめての懲役作業
裁判で刑が確定しても、いきなり刑務所に送られるワケではありません。

まずは拘置所にて、刑務所に送られるまで待機するコトになります。

これを「移送待ち」と呼びますが、何とも中途ハンパな立場でして・・・
(「はじめての懲役(6)・・・早く刑務所に行きたい?」をご覧ください)


刑務所ではないけれど、懲役は始まっているから懲役作業はアリ

けれども刑務所ではないから、懲役作業をする工場はナシ

食う、寝る、作業まですべて、一日中同じ舎房の中に閉じこもりっきりです。


そして、懲役の作業が刑務所と違って、ひたすら単純・地味

一番ムズカシイ作業が、「紙袋折り」というレベルですから!

紙袋折りとは、お店で入れてくれるあのヒモ付きの袋を作ること。うーん、地味。


他の定番作業をご紹介しますと・・・

レジ袋にチラシを入れる

ハンガーに貼り付いたシールをはがす


うーん、単純。こんなのでホントに懲役作業と言えるのか?

仕事と言うより、老人の痴呆防止の治療じゃないかと疑います。

もう、誰でもできる作業なワケです。


が、コレすらできない受刑者もいるので、別メニューも用意されています。

短いヒモを結ぶ、それだけの作業

お利口なチンパンジーならできるだろ?というレベルだけに笑えません。


作業はノルマがあるワケでもなく、恐ろしい懲役の先輩がいるワケでもない。

ココは刑務所ではなく、まだ拘置所。作業はラクラクです。

こりゃいい、気楽だな~と思っていたら、甘かった


あまりの単純作業で、2~3日で飽きてしまうのです。

一日が長くてたまらん!

なるほどコレが「懲役」という意味か! 必ずや退屈地獄に苦しめられます。


「移送待ち」がいつまで、とわかっていれば、まだラクなんですが・・・

移送待ちが2週間も過ぎると「これが永遠に続くんじゃないか」と不安になり・・・

いつの間にか「さっさと刑務所に行って落ち着きたい」と思うようになります。


あれだけ「絶対に行きたくない!」と思っていた刑務所なのに、行きたいなんて…

そしてこの「移送待ち」にも、受刑者によって大きな差が出ます

まぁ、長期受刑者はこの点でもツイてないんです。



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拘置所にやって来た⑥・・・粉なんですね! [拘置所]

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、拘置所で見つけた驚きの品を紹介します。

まぁ、どこから仕入れるんでしょう・・・というモノです。

1.粉モノが好き?
拘置所に入って一番驚いたのがコレです。

歯みがきについては、ハブラシ、歯みがき粉ともに、自費で買うことはできます。

とは言っても、拘置所で指定された、2~3種類の中から買います

自費で買えれば問題ないのですが・・・

おカネがない人は、申し出れば拘置所からハブラシ、歯みがき粉は支給されます。

「歯みがき粉」と言って想像するのは、フツーならあの「チューブ」のヤツですよね?

ところが、職員から渡されたのは小さな「紙袋」なんです!

「?」・・・何か間違えてるんじゃないの、と思いつつ紙袋を開けると、

その中は「白い粉」でした!

「うわっ!ホントに歯みがき『粉』が来ちゃったよ」

文字通り、コナの歯みがき粉でした。生まれて初めて見ましたよ。

ここは21世紀の日本なのか?いつの時代だよ。

ていうか、どこでこんなもの作っているんだよ・・・

出所後ドラッグストアで探してみると、一応隅っこに「コナ」の歯みがき粉ありました。

さて、この歯みがき粉を喜んで使っている人がいるのです。

「今時、コナの歯みがき粉ってあり得なくないっすか?」・・・尋ねると、意外な答えが

「ハハハッ。歯みがきには使わないよ。ヒゲを引っこ抜くときに使うんだよ

粉を顔につけると、ヒゲが爪でツマミやすく、抜きやすいとのことです。

試しにやってみると、面白いように抜けて、すっかりクセになりました。


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拘置所にやって来た(5)・・・フトンはスポンサーがついてます? [拘置所]

今回は、拘置所でのフトンとおせんたくの実態についてお話しします。


1.たったの、これだけです・・・
拘置所では、未決の者はフトンも私物を使えます

ただ、かさ張る物なので、面倒なのか、私物を使っている人を見たことがありません


貸与される官物のフトンは、

①敷布団1枚

②掛布団1枚

③毛布1枚・・・以上です。


今どきなかなかお目にかかれない、綿の敷フトン、綿の掛フトンです。

こいつらは、重さだけはやたら一人前なのですが、

暖かさというと、ちっともで、返品ものです。


繰り返し、使っているので、敷フトンは自宅の座布団よりペシャンコです。


真冬の時期だけ、毛布1枚が追加されます。

毛布は、災害時に見かけるような、ベージュで薄っぺらい物で、暖かくないのです。

「これって、床とかに敷くヤツだろ?」と最初は思いました。


真冬は、起きている時と同じ格好のフル装備、着たままで布団に入り

1時間はじっとして、手足の先が温まらないと、まず寝られません

すきま風入り放題、暖房なしの拘置所では、外で寝るのと同じ


これも刑罰の一環か、と思いながらもキツイです。夜中に寒さで起きてしまいます。


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拘置所にやって来た④・・・便器と一緒に寝られますか? [拘置所]

ご覧いただきありがとうございます。

拘置所編も後半、今回は房(お部屋)についてお話しします。

1.と、とびらが開きません!
前回、扉は決して自分で開けたり、触れたりしてはいけない、というお話はしました。

刑務官に開けてもらうまで、その場で直立不動でいるしかないのです。


さて、房の中に入ると、扉に普通はあるはずの、

取っ手?ドアノブ?がありません


「え、え?どうやって出入りするの?」

一瞬パニックになりましたが、当たり前です。

自分で扉を開くことは一切ない、というお約束ですので、内側には必要ないのです。


「ああ、俺もこれでまた、確実に懲役に近づいたなあ」と、しみじみと実感。


2.「話しかけんじゃねぇ!!」
拘置所に移送されて、間もないうちはわからないことだらけです。

困り果て、やむを得ず、廊下を巡回している刑務官に尋ねようとします。

「あ、あの、すみません。これはどうしたらよろしいのでしょうか?」


すると、話を聞いてくれると思っていた刑務官は、

「あん?お前、何話しかけてんだ!報知器をおろして、黙って待ってろ!

烈火のごとく怒りだし、怒鳴られました。


そうなんです。急ぎの用があろうとも、報知器という札、もしくは点灯ボタンを使って

巡回する刑務官に気づいてもらうようにして、じっと待たなければならないのです。

これって、外ではありえない独特の文化ですよね。


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拘置所にやって来た③・・・食べることだけが楽しみです [拘置所]

今回は、拘置所での食事についてお話しします。

1.あれ?刑務所とおんなじですか?
食事は所内で、刑が確定した懲役囚が全員分を作っています。

ですから刑務所の食事と一緒です。

ただし、食べても食べなくても構いません。残しても怒られません。


その訳は、拘置所にいる間は、まだ判決が確定していない者(これを未決と言う)は、

差し入れの物品(缶詰、ふりかけ、漬物など)食事の際に一緒に食べることもできます

ですから、買うお金がある、もしくは差し入れがある、のであれば空腹にはなりません。


2.もうここで麦飯登場!
拘置所は刑務所の食事と基本的に一緒ですので、主食は麦飯です。

当たり前のようで、これに最初は気付かず驚きました。

あぁ、もう懲役囚と同じ食事だ。自分もここまで来てしまったか!と


詳しくは、刑務所のお話の際にしたいと思いますが、麦飯はやはりショックでした。

古いコメ7割に麦が3割だそうです。


「くさいメシ」なんて言いますが、古いコメを使っているので、そのニオイが臭いです。

ニオイも慣れませんが、古い畳のような茶色い色も気になります。


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拘置所にやって来た②・・・住めば天国? [拘置所]

今回は、拘置所に入り、しばらく暮らすことになる房(部屋)についてお話しします。

拘置所に来たら、どんな生活が待っているのか?

留置場とはどこが違うのか?


1.何もモノがないよ~
私服はチェックを受けるため翌日までおあずけ、そのため懲役囚と同じ格好です。

本などの私物も、すべてチェックを受けることになります。

ハブラシ、チリ紙など最低限のものを除いて、数日はおあずけです。


つまり、入所初日は部屋にはフトンと小机しかない、殺風景となります。

「便器と同じ空間で過ごすのか!」

自分が虫けらのようになった気がします。


同じ空間の片隅にある便器が、とても異彩を放っています。


2.直立不動で 「気をつけ!礼!」
懲役囚と同じ服装に、持ち物はシーツを風呂敷にした小さな包み1つだけです。


いよいよ、自分の房がある建物に入っていきます。

コンクリート打ちっぱなし、鉄格子だらけです。

色は白か茶か黒しかないんじゃないかというくらい荒んだモノクロームな世界です。


拘置所の中は薄暗く、とにかく一直線のながーい廊下です。

キョロキョロするなよ。前を見て歩け!」といきなり注意をされます。


フロアの中ほどに、校長先生が朝礼をするような台があり、その前に立たされます。

突然、「気をつけ~ぇ! 担当に対し、礼っ!」と何も説明もないまま礼をさせられます。

戸惑っていると、「ちゃんとまっすぐに立てーぇ!」と怒られました。


あっけにとられているうちに、担当の職員が説明を始めました。

はい、名前、住所、生年月日!」直立不動の姿勢のまま、本人確認の尋問です。

あぁ、ここは今までと違うヤバいところに来てしまった、と否が応にも実感します。


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拘置所にやって来た①・・・ここは地獄か天国か? [拘置所]

今回からは、しばらく拘置所のお話をさせていただきます。

まずは入所当日入門編から。


1.似て非なり、まるで違う別世界
拘置所は裁判所の近くにある所が多く、意外と都市の中心部にあったりします。

留置場は警察の管轄ですが、拘置所というのは法務省の管轄になります。

職員は刑務官ですし、自由度が下がり、ルールが厳しくなってきます


留置場では当たり前だった、職員と気軽に話す、なんてこともできなくなります。

緊張感が上がり、息苦しさを感じます。


2.拘置所は、朝、突然に
逮捕されるとまず、警察署の留置場に入れられます。第1ステージです。


そして、起訴され(裁判を受けることが決まる)て、取り調べの目途がつくと

ある日突然お呼びが掛かり

留置場から拘置所に移送されます。


第2ステージの始まりです。

心の準備もなく、その日の朝に言われるので、大慌てです。


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