このところ、
「仮釈放で出所する」出所前・出所後のお話をしています。
今回も引き続き、出所後のお話をしますが、ちと地味な話。
しかし、仮釈放で出所後は避けられない
「保護司」についてお話しします。
どうして
「保護司」の話をするか、と言いますと・・・
保護司は一応、相談に乗ってくれる味方、満期日までの親?先生?代わりですが
本気で怒らせてしまったら、通報され、刑務所に逆戻りにされる可能性もあるのです。
「味方かな?敵かな?」
面倒を見てくれなさそうだし、頼り過ぎてもダメだろうし・・・
ナメきって、ふざけた態度をとっていたら、刑務所送りにされそうだし・・・
一番良いのは、放っておいてくれることなんですが、保護観察期間中
つまり、
刑の終了日(満期日)まで
保護司とは、イヤでもお付き合いしていかなければなりません。
というワケで、この異常に近すぎる監視人をよく知っておきましょう。
保護観察所で就職の相談をした、前回の記事は
「
出所後の就職活動①・・・保護観察所は就職のあっせんをしてくれるのか?」
「
出所後の就職活動②・・・協力雇用主を利用して、前科者も就職ゲット?」
に、詳しく書きましたので、こちらをご覧ください。
4.保護司との付き合い方
仮釈放で出所すると、まず帰住地の「保護観察所」に直行するよう命じられます。
身柄引受人と雁首揃えて、まるで中学生の三者面談のように、面接をするワケですが
「困ったことがあれば、まず保護観察所に相談を」と言われます。
たしかに、連絡すれば相談に乗ってくれて、ウソではないのですが、実際のところ
この後、保護観察所に行くことや、保護観察官と話すことは、
ほとんどありません。
実際に、面接し、相談するのは、保護観察所から紹介される
帰住地近くにいる保護司なんです。
今後、
刑の終了日(満期日)まで、月2回の面接で、お付き合いしなければなりません。
現実は「困ったことがあれば、まず保護司に報告・相談」が正しいです。
保護司はお役人ではありません。
帰住地の地元に関わりの深い人が、法務大臣から委嘱されたボランティアです。
それはエラくて、すばらしいことなんでしょうが
誰でも知っている地元の名士や、
世話焼きジイさん・バアさんなら要注意です。
何せ顔が広いですから、みんなが知っていて、保護司だということも知られている。
と言うことは、
その保護司がお家に訪問に来ただけで、
「あのお宅は、刑務所帰りの犯罪者がいるのね」
と、
近所にバレてウワサが立ち、自分だけでなく、身柄引受人にも迷惑がかかります。
こちらから出向いて、
外で保護司と面接ということになっても
やはり顔の広い保護司ですから、どこへ行っても見つかってしまう。
そんな保護司と一対一で話していたら、出所者だということはバレバレです。
というワケで、近所にバレたくない、身柄引受人に迷惑を掛けたくない、のならば
保護司とよく相談して、かなり
慎重に月2回の面接を考える必要があります。
田舎であれば、なおさらです。場所や時間を工夫するしかありません。
もう一つ。保護司は委嘱されたボランティア、篤志家のワケですが
すべてが慈愛と善意に満ちているわけではないのが、世間であり、人間です。
中には、地元で議員をされている方なども保護司をされています。
もちろん、出所者の社会復帰を支援しようと働いてくださる、エライ方でしょうが
自身の政治活動のため、アピールのため、肩書のため、引き受けているだけで
出所者に対して実は、非常にキビシイ態度の保護司もいるのです。
保護司は守秘義務があり、出所者の個人情報を外部に漏らしてはいけない決まりです。
しかし、こんな地元の有名人や、腹の中は違って犯罪者にキビシイ人たちが
100%個人情報をしゃべらず、守ってくれると言えるのでしょうか?
悪意はなくても、たくさんの人と話す機会がある人達ですから
「そんなつもりはなかったけれど、ついうっかり」や
「奥さん!ここだけの話だけど・・・」と親しい人に話してしまう可能性はあります。
ボランティアである保護司を悪くは言いたくないですが、何かあってからでは遅い。
もし個人情報が漏れてしまっても、罰則があるワケでもなく、証拠もない。
誰も守ってはくれないので、自分で自分の身を守るしかないのです。
くれぐれも、月2回の面接は、場所と時間を考えてから、決めること。
そして、必要以上ペラペラと自分とガラ受けの情報をしゃべらないこと。
保護司に感謝は必要だが、過信や依存は禁物だということです。
で、月2回の「保護司との面接」とは、どんな話をするのか?
「おめぇまた悪さ企んでねーよな?」
とか、腹の探り合いをするのでしょうか?
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