刑務所の食事のウワサ⑪・・・正月は銀シャリ出るけれど、不人気なワケ

「刑務所の食事」について、続けてお話ししています。

今回で、年に一回の「正月の特別なメニュー」の紹介も最後。

前回までは、おせち料理の折詰め、モチ、と紹介してきました。

まさかの刑務所でおせち料理やモチが出る話は
「刑務所の食事のウワサ⑨・・・ムショでまさかの「おせち料理」」

「刑務所の食事のウワサ⑩・・・正月のモチにまつわる話」
にて、詳しくお話ししています。ぜひご覧ください。


刑務所によって違うものの、おせち料理もモチも出るが、それ以外のメシはどうか？

年に一回の「ハレの日」に合わせて、オカズも良いモノになるのか？

麦メシじゃなくなって、白いメシになるのか？


今回はそんなところをお話ししたいと思います。


1．正月は「銀シャリ」が出る？
元旦の朝だけは、起床が８時、朝食８時半ごろ、と遅くなります。

シャバの「寝正月」というワケではありません。

大みそかの夜だけは深夜0時過ぎまでTV視聴がOKなので、朝も遅くなっただけです。


実は「おせち料理の折詰め」と「モチ」以外にも、楽しみにしているモノが！

それは「銀シャリ」・・・平たく言えば、麦メシではなく100％コメの白いメシ。

正月の三が日だけは、「銀シャリ」が出るという。


懲役なりたてのころは、麦メシにウンザリしていたので、銀シャリはありがたい！

「正月って、白いメシが出るんですよね！？」

懲役の先輩たちに、コーフンしながら尋ねると、意外に冷静な返事なんです。


「うーん、そうだね。白いメシが出るね・・・」

「楽しみっちゃあ、楽しみなんだけど、それほどでもないよ」

あれっ？年に一回の「銀シャリ」なのに、みんなテンション低いなぁ！


おせち料理やモチと比べれば、白いメシなんて地味でかすんじゃうのか？

おせちやモチや特食のお菓子に心を奪われて、白いメシなんてどーでもいいのか？

しかし、そのワケは正月に「銀シャリ」が出たら、すぐにわかりました。


まず、正月の１～３日の計９食、すべて「銀シャリ」が出るのはホントでした。

シャバでの「銀シャリ」は、真っ白で、粒が立ち、つやつや、ホカホカなおコメのハズ

ところが、モッソウ（物相：ご飯茶わんのこと）のフタを開けると、ちと違う！


銀シャリなのに「真っ白」じゃない！

ベチャっとして「モチ」みたい！

食べたら、いまいちウマくない！


たしかに、コメ100％の「銀シャリ」には間違いないんだが、何だろうこの違和感。

「また、刑務所にダマされた！」

シャバでの銀シャリ、イメージしていた銀シャリとは、だいぶ違うのである。


オカシイ、こんなはずじゃなかった、どうしてなんだ・・・

正月早々、メシを食いながら、軽くパニックに陥るという事態に。

必死に「ウマくない銀シャリの理由」を考えてみた。


↓やせるには刑務所が一番！でもタイホされずに手軽にやせたい人のために…（無料）

元受刑者の私でも作ることができた、太っ腹！な楽天カードはこちらからどうぞ↓↓


(続きを読む)

↑↑懲役生活は何といっても本がありがたい！楽天ブックスはこちらからどうぞ↑↑

2．銀シャリより麦メシがウマい？
まず、真っ白じゃない「銀シャリ」とは、どういうことか？

コメを完全に精白していない「胚芽米」の状態で出しているようなのだ。

胚芽米という栄養を考えると仕方がないが、正月くらいこんな配慮はいらんだろ！


この胚芽のせいで茶色が残り、もう「白いメシ」ではなくなってしまう。

そして、まったくつやがないのだ。どうも相当古いコメを使っているようだ。

その証拠に、いつもの麦メシと同じく「ヌカのクサいニオイ」がプンとただよう。


ひょっとして、いつもの麦メシから、単に「麦を抜いたダケ」のことか？

さすが刑務所。「白いメシは出すが、特別なコメを出すとは言ってねぇ」ということか？

たしかにメニュー表を見ても、どこにも「銀シャリ」「白いメシ」出すとは書いてない。


そうか、これも単に、刑務所の「配慮」に過ぎないのか・・・

懲役たちが勝手に「銀シャリが出る！」だの期待していたダケだったのだ。

いつもの麦メシの「麦抜き」のメシ。

これが正月の「銀シャリ」の正体。


古いコメだから、ただでさえマズいのに、ベチャっとしている日ばかりなのだ。

それは恐らく、コメを炊いている炊場が「苦労している証拠」だろう。

いつもの麦メシのやり方ではうまくいかず、「コメだけ」はウマく炊けないんだろう。


というワケで、正月の「銀シャリ」というのは、グレードアップ感がないのだ。

麦だけを抜いた、いつもの古くてマズいコメ、それがウマく炊かれていないモノ

これが刑務所の「銀シャリ」の正体なのだ。


実際、懲役たちの反応はシビアで、意外なモノだ。

「これなら、いつもの麦メシの方がいいな」

「早く麦メシに戻んないかな。麦メシの方がウマいわ」


誤解されるとイヤなので言わせてもらうが「麦メシは決してウマいワケではない」

銀シャリがレベルが低く、マズいので、「麦メシの方がマシ」という話なのだ。

そしてマズい麦メシでも毎日食べていれば慣れてきて、こんなモンだと思う。


「慣れというものは怖い」

せっかく銀シャリを楽しみにしていたのに、麦メシの方が人気があるなんて・・・

「なんだかなぁ」消化不良感がハンパないのである。


3．正月のメニューは変わらない？
おせち料理の折詰めが出て、モチが出て、正月はたしかにスペシャルメニューです。

しかし、おせちの折詰めは元旦の朝食に出たきりだし、モチは昼食だけ。

三が日の朝食や夕食は、正月らしく良いモノは出ないのか？


結論から言うと、普段のメニューと大差はないのである。

ただし、これも刑務所によってかなり差があるんです。

関東の某Ｋ刑務所は、まったくの通常メニューと同じ。ガッカリ。


なんせ正月から「オムレツ」とか「野菜炒め」が出ていましたから・・・

どう考えても、正月らしいメニューとは言えません。

この刑務所は、おせちの折詰めも小さく、普段から「食」に関する配慮はないです。


配慮が感じられる刑務所では、正月にちょっとしたメニューが出ていました。

毎年出たのが、シャバで売られている「カップの茶わん蒸し」

エラそうに「マツタケ入り」と書かれていて、うっすーいのが確かに入ってます。


その他には「五目寿司」という、ちょっと豪華な感じのモノ。

正月の銀シャリをにんじん、レンコン、シイタケの混ぜご飯にして、出されます。

それに味付けの油揚げが添えられており、おいなりさんにもできると言う・・・


たったこの２品くらいで、あとは通常メニューと変わりはない。

正月と言っても、あくまでも刑務所。

おせち料理の折詰めと、モチが出て、銀シャリが出れば、バンザイなんです。


これから刑務所に来る予定の方に申しあげます・・・

「刑務所はおせちもモチも出て、豪華！」なんてウワサがありますが、この程度

期待して来たら、ガッカリしますので、どうぞご注意ください。


ただ、正月はもう一つ「特食」という楽しみがあります。

刑務所では、祝日に「特食」と呼ぶ、お菓子が一品支給されます。

正月ももちろん出て、３回分くらいの量がドンッと出るんです。


次回は、正月を含めた、この「特食」についてお話しします。



無職 ブログランキングへ

にほんブログ村
↑↑ランキング参加中です。クリックしていただけると、感謝感激、生きる希望が湧いてきます。
↓元手もいらず、誰とも会わず、今日からできる！出所者、待ち人にぴったりな稼ぎ方↓

↓↓出所後もカードは必需品。だったら使いやすい楽天カードはこちらからどうぞ↓↓



↑↑差し入れには本が一番。お得で節約できて、出所後に助かる楽天ブックスはこちらから↑↑

タグ：都市伝説 食事 正月

コメント 3

これだけ質素なご飯ばかり食べていると出所後の娑婆の飯は極上なのでしょうね
by NO NAME (2015-09-12 13:06) 

コメントありがとうございます。m(__)m

出所後すぐは、すべてがごちそうに見え、全部食べたくなりました。
しかし、長い懲役生活のため胃袋が小さくなったか、すぐに腹いっぱいになってしまうんです。

刑務所では生ものが食べられなかったので、回転ずしが極上のメシに感じました。
カップラーメン一つとっても、シャバのモノはウマいです。

またコメントいただければ、幸いです。
いつもお読みくださりありがとうございます。
by きりたんぽ (2015-09-12 14:59) 

麦の方が米より水が多く必要なんですが、水の分量を変えずに米だけで炊くからベチャベチャになるのは必然です。
炊場は何の工夫もしていないので苦労はしてません。
by お名前（必須） (2020-07-01 22:55)