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刑務所の食事のウワサ⑩・・・正月のモチにまつわる話 [食事]

「刑務所の食事」について、続けてお話ししています。

今回も「正月」のメニューをご紹介します。

前回がおせち料理だったので、今回は「モチ」でしょう。


刑務所のモチってどうやって出るのか?どうやって食べるのか?

そうなると、麦メシってなくなるのか?正月くらい白いメシになるのか?

元旦の朝食に配られる「おせちの折詰め」以外はフツーのメシなのか?


そんな正月のメニューについて、今回はまず「モチ」についてお話しします。


前回は「ムショのおせち料理」についてお話ししました。

刑務所の食事のウワサ⑨・・・ムショでまさかの「おせち料理」

まさかムショでおせちが食えるとは!ぜひ、ご覧ください。


1.意外とマトモなムショのモチ
日本の正月のメニューと言えば、おせち料理と「モチ」ではないでしょうか?

おせち料理は出なくても、モチがあれば正月気分が味わえる!

麦メシに飽き飽きしているので、3食ともすべて「モチ」出てくれ!と思いました。


実はこれも刑務所によって回数が違うのですが、モチは出ます!

正月1日、2日、3日の昼食時、つまり3回も出してくれるところもあります。

サ◯ウの切り餅を、少し小さくしたサイズのモチが1人2個出ちゃいます。


さすが正月、なかなかやるな!と思ったことがいくつもあり、

①ちゃんと焼かれ焼き目もついている

②ほのかに温かいうちに食えること

③まだやわらかいうちに食えること

こんなこと、シャバでは当たり前、最低条件ですが、刑務所ではこれすら奇跡的


まず、わざわざ焼いてあることにビックリしました。

いつもなら、食べるころにはもうすっかり冷え切っているからです。

冷え切ったモチは硬くなってしまうから、どうやって食べようか心配していたんです。


お茶くらいしか熱いモノがないので、ぶっかけて戻して食おうかとか・・・

口の中に入れて、アメのように舐めて、徐々に戻して食うしかないのか?とか・・・

正月早々、オッサンたちはそんなことに頭を悩ましているのでした


だから、ほのかに温かく、やわらかいモチが配られたので、ちょっと感動です。

これをどうやって食うかと言いますと・・・

①雑煮 ②のりモチ ③ぜんざい

この3つが1日1つずつ出てくるというワケです。


①の雑煮は、野菜の具が入った汁物が配られるので、そこにブチ込んで食う。

②の「のりモチ」は毎回朝食で出る味付けのり(5枚入り)としょうゆの小袋1つ

あのちっちぇーのりでどうやってモチを巻くんだ?という感じですが、仕方ない。


③のぜんざいは、刑務所では1~2ヶ月に1度は出る定番の人気メニュー。

というワケで、既存のメニューを活かして、正月っぽいメニューにしています

「のりモチ」とかムムッ?という感じですが、出してくれるだけありがたい。


それを考えれば、刑務所の既存のメニューを活かすと、その他にも

きな粉モチ、あんこモチ、納豆モチ、おろしモチなんかはできちゃいます。

でもN刑務所は毎年この雑煮、のり、ぜんざいが不動のレギュラーでした。


毎年これを繰り返していれば、これが常識だと思うのが人間。

しかし、刑務所によって全然違い、キビシイ所もあるんです

実は正月にモチ3回というのは、かなり良い扱いだと思い知ったのです。


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2.正月にキビシイ刑務所もある
正月のメニューも、それぞれの刑務所に任されていて、全然違うのです。

おせち料理の折詰めは出るには出るけれど、小さくて粗末なところもあります。

その小ささは、ホカ弁で一番安い「のり弁当」の容器より小さいレベル


その中身も、前回少し触れましたが、おせち料理というよりは幕の内弁当のオカズ

鶏のから揚げとか、コロッケって、おせち料理に入れるか?とツッコミどころ満載

それでも普段のムショめしと比べれば、ウマくて、豪華なのでありがたいんですが。


そんなおせちの折詰めがショボい刑務所は、モチに関してもキビシイ

てっきり、三が日は毎日モチが出るもんだと思っていたら、大間違い

なんと、1回しか出ないんです


それも食べるころには冷えて、カタくなってしまったモチ

雑煮ということで、別に出る汁物がまだ温かかったので何とか「戻せ」ましたが。

モチは高い食材でもないし、それほど手間がかかるとは思えないし・・・


やはり、刑務所によって「配慮」の差が出るということなんです

予算は全国一律決まっているワケですから・・・

「正月にいいモンは食わせない」とキビシイ態度の刑務所もあるのをお忘れなく

これから行く人は十分ご注意ください


3.「キザミモチ」ってなんだよ!
刑務所は回数の多少はあれども、正月にモチは出ます。

しかし年末になると、刑務所からの注意がうるさくてたまらないんです。

それは「モチをのどに詰まらせるな」ということ。


マンガじゃあるまいし、モチをのどに詰まらせて死ぬ奴なんているのかよ!

しかしシャバでは毎年都内だけで5人程度はモチで死んでいるという・・・

「モチをのどに詰まらせて獄死」

色々とミジメな死に方はあるでしょうが、これってかなりヒドイんじゃないか?

そう考えると、刑務所側がモチに関してうるさく言うのも仕方ありません。


モチをのどに詰まらせるのは、これはジジイに決まっております。

刑務所は年齢制限がありませんから、結構な年寄りもいるワケです。


80代以上の高齢者は、高齢者ばかりの工場に集められているようですが

70代のフツーの高齢者は、若者と同じ工場で懲役生活を送ります

刑務所では65歳以上の受刑者を「高齢者」扱いにすることが多いです


モチをのどに詰まらせたら、刑務所側としては、対処がメンドウです。

「アブナイから、高齢者はモチは禁止。高齢者はモチはナシ」とは

できないところが、また「刑務所」でもあります。


原則「全員同じ処遇にする」ので、高齢者だけモチを食わせないとはできない

そこで刑務所が考えた苦肉の策がコレ。

「キザミモチ」という方法です。


切りモチをさらに、アメ玉くらいの大きさにこまかーく切るんです。

ビヨーンと伸びるのがモチらしいのに、それはさせねぇという姿勢です。

でも、歯のないジジイにそのままモチを食べさせたら、危なくてしょうがない。


雰囲気は出ませんが、ジジイにとっては必要な処置と言えるでしょう。

初めのうちは「希望する高齢者にはキザミモチにする」と甘い態度だったんです。

「のどに詰まらせる受刑者が出たら、モチ廃止になっちゃうな」と心配してました。


刑務所では「何か事故が起きてから対策がとられる」のですが、モチは違いました

「対策」と言っても、どうせモチが廃止になるだけです。

楽しみにしているモチがなくなるのだけは、なんとしても避けたかった!


が、次の年から「65歳以上の高齢者は全員キザミモチ」と強制になったのです。

なぜなら「このジジイ、ゼッタイのどに詰まらせる」というジジイに限って

「キザミモチなんて、そんなもん食わん!」と拒否するんです。

これじゃ、アブナくてたまらん(笑)


正月の担当の刑務官様が言うには

「もしジジイがのどに詰まらせても大丈夫なように、掃除機を用意してある」

まさか・・・映画「タンポポ」の名場面じゃあるまいし、ホントかよ。


「こんなんじゃ、モチを食った気がしないよ」

まだまだ元気な高齢者たちからは、毎年ブーイングでしたが、仕方ない。

というワケで、刑務所では「高齢者」は有無を言わせず、「キザミモチ」なんです。


長くなりましたので、次回、コメや他のメニュー、特食についてお話しします。


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コメント 3

クライヴ

ずーっと思っているんですが刑務所によって配慮の差があると仰っていますが、その配慮が全くなされない刑務所とかあったりするのでしょうか
食事に限らずすべての面で。
by クライヴ (2015-09-11 05:46) 

きりたんぽ

クライヴさん、こんにちは

コメントありがとうございます。
自分のまわされた刑務所、懲役仲間から話で聞く刑務所の中でしか正確には判断できません。
B級刑務所(再犯)やLB級刑務所(再犯ロング)に関しては、体験していないので、刑務官や一部の特殊な受刑者から聞いた話になってしまいます。
どれもこれも配慮がない刑務所というのは、あり得ないと思います。面会・検閲の基準はユルいけれど、食事の配慮がない、とかのように、アッチはいいけど、コッチがダメのようなバランスの問題だと思います。
すべてが配慮されている刑務所などありません。
ただ、隣の芝生は青く見える、のように他人の刑務所は処遇が良く思えてしまいますね。

いつもお読みくださり、ありがとうございます。
またコメントをいただければ、幸いです。
今後ともお引き立てのほど、よろしくお願いしたします。
by きりたんぽ (2015-09-11 10:27) 

お名前(必須)

自分が行ったとこは正月に大福が出たんですよ。
紅白で計2個入っていたので、1個は朝食べて1個は昼か夜に食べようと思って残しておきました。
併設されている拘置所の衛生係だったので正月も働きます。
出役して話していたら大福だと思っていたのは餅で、味噌汁に入れて食べる物でした。
中に甘い粒あんが入ってるんですよ?
娑婆に出てから調べたら、全国でもその地方だけはあんこ入りの餅を雑煮に入れるそうです。
いや、地元の人しか知らないって・・・そこで服役している拘置所の衛生係は全員独居だから教えてくれる人も居ません。
未決の昼食を片付け終わって舎房に戻ると昼を過ぎていて、大福だと思っていた物は固くなって餅だということを実感させれました。
by お名前(必須) (2020-07-01 12:10) 

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