前回まで、
「刑務所の食事」について、詳しくご紹介していました。
今回は、懲役たちの「細かすぎる」食事のマナーについてお話する予定でした。
が、真夏だから仕方ないとはいえ、毎日暑い!ですよね・・・
「そう言えば、刑務所ではアホらしい暑さ対策をしていたな」と思い出しました。
急きょ予定を変更し、数回にわたって
「刑務所の夏の過ごし方」をお話しします。
エゲツない、懲役たちの細かすぎる「食事のマナー」はこの後お話しします。
1.刑務所の夏とは?
刑務所の夏は暑いです!
シャバにいれば、冷房がありますし、夜は暑さで寝られないこともない。
しかし、当たり前ですが、
刑務所には冷房などありません。
ひたすらガマンし、夏が過ぎ去ることをじっと待つしかできません。
刑務所は何と言っても冬の寒さがツラいですが、
暑さも負けず劣らずツラいです。
刑務所で過ごす夏を、ざっくりと乱暴に言えば、こんな感じでしょうか?
暑くて、とりあえず寝られない
暑くて、すぐに起きてしまう
暑くて、食欲あるのにメシが食えない
暑くて、室内にいるのに夏バテ起こす
暑くて、体中がかゆみに悩まされる
「イヤだなぁ・・・」という雰囲気は伝わったでしょうか(笑)。
21世紀の日本で、まさかこんな目に遭うとは思ってもいませんでした。
刑務所ではイヤというほど、暑さ、寒さの日本の四季を満喫させられました。
その結果「エコ」というコトバが大キライになりました。
出所したらガンガンに冷房・暖房が効いた部屋で過ごしてやる!と思っていました。
では、実際に懲役たちはどのように夏を過ごしているのかご紹介しますね。
2.懲役たちの夏の過ごし方
まず服装ですが、およそ
6月~9月の間は「夏季処遇」と言い、夏の服装ができます。
部屋で着る
「舎房着」は、半袖・半ズボンが支給されます。
真夏の期間は、
上着着用は免除で、下着の半袖シャツかランニングシャツでOK。
ということは、
MAXで暑い時の格好は「ランニングシャツ+半ズボン」となります。
いいですか?想像してみてください。
ボウズ頭のオッサンたちが、白のランニングシャツに緑の半ズボンでいるワケです。
リアル「裸の大将」ですよ!
山下清がうじゃうじゃいるワケです。
懲役たちはみんなお腹を空かせていますから、
「完全一致」ですよ(笑)。
「お、おにぎりが、た、食べたいんだな・・・」と言えば、カンペキです。
しかし、
作業時の「工場着」は夏も冬も変わらないんですよ!
但し、
6月~9月は、上着を着用せずOK。下着のシャツだけで作業できます。
作業する工場内は、冷房はなく、
扇風機がそこそこ設置されています。
工場のある
建物は倉庫のような感じで、夏場は異常に熱がこもります。
建物が新しい刑務所は、工場が2階建ての所もあり、
2階に当たるとこりゃ最悪。
殺す気か!というほど暑いです。
数年前だったでしょうか?関東地方でも40℃を記録する猛暑がありました。
冷房もなく、換気も悪い刑務所の工場では、具合の悪くなる者が続出。
すると刑務所は
「熱中症対策の必殺技を出す」と発表してきたのです。
おっ?とうとう時間限定で冷房でも入れてくれるのか?
暑い日は作業中止か? キンキンに冷えたスポーツドリンク飲み放題か?
おバカな懲役たちの期待は膨らみました。
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3.刑務所の「熱中症対策」奥の手?
実際、あまりの暑さに熱中症で倒れる者が出て、刑務所もヤバいと思ったんでしょう。
「ネッククーラー」という刑務所らしくない、おしゃれなモノが全員に配布されました。
「熱中症対策」ということで、
作業中は強制でそれを首に巻くよう指示が出ました。
私はてっきり「アイスノン」みたいな保冷剤を首に巻いて、ヒンヤリすると予想。
やったぜ!アイスノンを首に巻いたら、だいぶ涼しくなって、ラクだわ!
が、ココは刑務所。甘かった。
布に水を含ませて、巻くだけのモノ
「こんなモノで、熱中症対策になるか!」とアタマにきたものの、巻いてみると
冷たくはないが、やらないよりはマシ
生かさず、殺さず、このさじ加減!
さすが刑務所はこの辺が絶妙だな、と感心してしまいました。
もう一つ、これは真夏になると毎年「熱中症対策」として出されるのがコレ。
午後の休憩にスポーツドリンクを飲む
おぉ!なんだか刑務所も、ちゃんと懲役たちの体のことを考えているじゃないか!
と、思ったあなた!甘いです!
刑務所生活をしたら、泣きを見ますよ
まさか、ゴクゴクと冷え冷えのスポーツドリンクを飲めると思ってはいませんよね?
飲める量はコップ1杯(約200㎖)
もちろん冷えてはいない
んでもって、メチャうすいんです
熱中症対策に、午後の1回、たった200㎖飲んだだけでは、
足りないだろう。
そして、このスポーツドリンク、各工場に粉末の袋が配られる。
これを
懲役の代表「衛生係」が水に溶かして、自作するワケだ。
もちろん、配られた量をマジメに作る衛生係もいるが、そこは懲役。
まずは濃い目に作って、コッソリと自分たちだけガブ飲みしたり、
配られた袋を全部は使わず、残した袋をコッソリと自分の舎房に持ち帰る。
こんなことをやっているから、懲役たちの口に入る時には、当然だが
激うすいスポーツドリンクを飲むことになる。あさましい・・・
ホント、こんな環境にいると、人間が信用できなくなります(笑)。
うすいスポーツドリンクは懲役たちの悪行の結果ゆえ、仕方ないにしろ
「熱中症対策」をするならば、もっと飲ませないとダメだろう?
どうして、こんな誰でもわかることをしないのか?
それは、刑務所お得意の
「ツンデレ作戦」ですよ。
世間には「刑務所は受刑者たちに配慮して、こんなコトまでしています」と宣伝。
とりあえず「対策はきちんととっています」という
既成事実を作るのが目的。
だから、それが中身が伴わないモノだろうが、効果がなかろうが、関係ナシ。
「限られた予算だ、あとは具合が悪くなろうが知ったこっちゃありません」
懲役たちには「オメェらにはこんなもんで十分」という感じがヒシヒシと伝わります。
はい、工場での「暑さ対策」はこんなものです。
これっぽっちしかありません。
そりゃあ、ひと夏に何人も倒れるに決まっています。ホント、暑いですよ。
次回は、舎房での暑さ対策、夏場の風呂についてお話しします。
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2015-08-10 17:00
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