「刑務所の食事」についてシリーズでお話ししております。
ウソ、大げさではなく、
リアルにお伝えしたい。
しかし、まだ他では書かれていない「刑務所の食事」の話で、驚いてもらいたい。
そんな考えから
「刑務所の食事」についてシリーズでお話ししております。
ここ2回続けて、刑務所独特の文化「まぜメシ」についてご紹介しています。
前々回は、懲役たちの常識「コーヒーゼリーめし」について
「
刑務所の食事⑨・・・シャバではやってはいけない「まぜメシ」の話」
前回は、あら不思議、桜でんぶで「いちごミルク」に早変わり、奇跡のコラボメニュー
「
刑務所の食事⑩・・・刑務所ならでは!奇跡のコラボメニュー」
にてお話ししましたので、ぜひあわせてご覧ください。
今回は、もうちょっとマトモなモノをご紹介します。
正直、シャバでも「他人の目がなければ」やってみようか、というモノかも。
11.混ぜるとウマい?ムショめし
当然ですが、刑務所の食事は予算が限られており、質素なモノです。
生肉、生魚、生卵、生野菜・・・
生と名がつくものはすべて出ませんし、
同じメニューの繰り返しで、半年もいれば、もう飽きてしまいます。
その質素なモノをおいしく食べるための工夫なのか?
飽きているから、食べ物で遊んでいるのか?
懲役たちは、「混ぜてみる」のが大好きです。
①きな粉牛乳ゴハン
これは、ムショめしの
「基本中の基本」と言えるかもしれません。
まず、刑務所では
朝食に、「きな粉」がよく出ます(砂糖入り)。
そして、なぜかその日は
牛乳もあわせて出ることが多いのです。
きな粉、牛乳、そして麦メシ、どれも特に珍しくもないメニューです。
3つとも、
そのまま食べれば、地味でとくにオイシクもないメニューです。
ところが、
懲役たちは、「全部混ぜればすばらしくウマい」と言うのです。
まず、シャバにいるとまったくピンと来ないのですが、きな粉をどう食べるか?
刑務所では、「麦メシのオカズ」として、きな粉が出ているのです。
「ゴハンのおかずに、きな粉かよ!」
私は、初めて見た時、
結構カルチャーショックでした。
「メシにきな粉をふりかけて、食べるのか!」
おはぎ、ぼた餅を考えれば、オカシクはないんですが、フツーやるか?
シャバでは「きな粉ゴハン」は、やらないような気がします。
しかし、懲役たちは、普段の食事が制限され、甘い物もほとんどでないので
砂糖が入って「あまーいきな粉」は、大人気なのです。
ただ、「きな粉+麦メシ」の組み合わせは、パサパサし過ぎるんです。
口の中にいれると、水分が全部持って行かれて、
軽く窒息します。
慌てて飲み込もうと思っても、カラカラの口の中なので、
飲み込めない!
「んんっ~~!!」と言いながら、お茶で流し込みます。
こんなことをやっていると
「懲役初心者だな…」と笑われてしまいます。
そうなんです、
懲役のプロはこんなことはしません。
麦メシの上に、きな粉をかけ、そこに牛乳を注ぎ、ヒタヒタにします。
お茶漬け?リゾット?のような感じですが、これが一番だという。
麦メシにきな粉をかけているだけで
「オイ!そんな風に食べるのか!」ですが
麦メシに牛乳を浸して食べるというので
「オイ!勘弁してくれよ」かもしれません。
見方によっては、
残飯に見えなくもないのです。
しかし、
きな粉の風味と、砂糖の甘さ、牛乳のコクが相まって、相当にウマい。
マズい麦メシが、すすむ、すすむ!
感覚としては、コーンフレークに牛乳をかけて食べているようで、違和感なし。
永谷園のお茶漬けのCMばりに、
サラサラとあっという間に完食です。
これは
「マズい!」という懲役を見たことがなく、多くがマネしてやっていました。
これを食べ終わった後に、必ず懲役たちでする会話がコレ。
「あぁ!もうきな粉牛乳メシ、食い終わっちゃったよ。もっと食いてぇなぁ」
「出所したら、絶対にどんぶり山盛りのきな粉で思う存分食ってやるんだ!」
ホントに出所後、シャバでやっていたらウケますが、どうだろう?
私は甘党ではないので、出所後見向きもしませんが・・・
この「まぜメシ」は甘い物に飢える懲役たちには人気で、
「常識」となっていました。
きな粉+牛乳+麦メシのコラボは秀逸
たしかに
数少ない、「ウマいまぜメシ」でした。
しかし、こんなきれいには終われない。
この話は有名なので、どこかで聞いたことがあるかもしれません。
ハチミツ+メンチカツ+麦メシ・・・は、ご存知ないでしょう?
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②メンチカツとハチミツのコラボ?
いやぁ、タイトルだけでなんだか、
ミスマッチでキワモノのニオイがします。
これも、懲役たちの間では結構はやっていて、常識となりつつありました。
「揚げ物にどうしてハチミツなんだ!」おっしゃる通りです。
まず、
刑務所では揚げ物というのは「ごちそう」に当たるメニューで、大人気。
コロッケ、メンチカツ、アジフライ、サバ竜田揚げ・・・わりと頻繁に出ます。
ただ、
一人1個であり、大きくもないので、明らかに物足りないのが不満。
年に1回程度は、小さなエビフライが出たり、月に1回は鶏のから揚げも出ます。
また、月に1回くらいは、
「とんかつ」も出ますが、これがもう、ひどくて・・・
この
「ハリボテ」な揚げ物の話は後日しっかりとお話しします。
というワケで、懲役たちにとって、貴重で、かつ大人気な
「揚げ物」
中でも、
メンチカツは月に1回出るか出ないかの、人気の高いメニューでした。
メンチカツは、衣のサクサクと、中の肉汁が、ウマさの決め手だと思います。
しかし、そこは刑務所。
食べるころには、
すっかり冷めており、衣はしんなりしちゃってます。
肉だって、
肉汁なんか出るわけなく、そもそもそんないい肉使っていない。
つなぎや玉ねぎの量が多く、肉もなんだか
「けものクサさ」が鼻につき
シャバであったら、絶対に
「なんだ、こんなもん!」というレベルです。
それでも「揚げ物&肉」ということで、懲役たちは楽しみにしていました。
そして、
なぜかメンチカツは、パン食の日に出ることが多かったのです。
パン食とは、月に6回、コッペパンが主食として麦メシの代わりに出ます。
必ず、マーガリンとかジャムとか、パンにつける小袋が付いてきます。
またまた不思議なのが、
なぜかメンチカツの時は、ハチミツが出ることが多い。
まぁ、刑務所の食事メニューというのは、
固定化されてしまうんですね。
だから、
一度「パン+ハチミツ+メンチカツ」で決まると、何年もこのまま。
実際に、1年前の同じ月のメニューと比較すると、恐ろしいことがわかります。
「1年前と同じメニューかよ!」
日付が多少ずれているだけで、メニューの組み合わせはそっくり同じなんです。
コッペパンに、ハチミツ、メンチカツ、これをどうやって食べるか?
ちなみに、明らかに足りないけれど、小袋のソースが1人1個ずつ付いてきます。
フツーの人は、「そのまま分けて食べるのが当然」と言うでしょう。
せいぜい、
「まぜメシ」と言うならば、半分はメンチカツサンドにして、
残りの半分はハチミツパンにする、と言うのが常識人の考えだと思います。
私も、メンチカツはメンチカツで、そのままが一番おいしいと思っていました。
しかし、
懲役たちはそれでは満足しないのです。
「衣、サンドやった?」
「あぁ、ドーナッツぽいよね」
「えぇ?パンケーキじゃない?」
メンチカツ+コッペパン+ハチミツ で、この会話。ワケがわからん。
つまり、こういうことなのです。
1.メンチカツの衣をていねいに、はがして
2.その衣の中に入るように、パンをちぎって、つぶして、押し込む
3.衣+パンの合体にハチミツをたっぷりかける
4.あら不思議。ドーナッツもしくはパンケーキの味がする
くだらねぇ~でしょ?
懲役たちはヒマすぎるからか、
すぐ分解して、また混ぜるというのが大好き。
そして
「◯◯の味がする」とか
「△△みたいな食感だ」と騒ぐんです
はい、私も誘われて、メンチカツの衣を外して、やってみましたよ。
脂っぽい衣とパン+ハチミツで、たしかにウマいんです(笑)。
でも、
残ったメンチカツの中身を食べるのが、イマイチになるんだよなぁ。
ホント、今回はガッカリさせたかもしれません。すみませんでした。
子どもがおもちゃで遊ぶかのように、メシをバラして、また混ぜるというのが
懲役たちは大好きで、あらゆるものでやっていましたね。
次回はもう少しマトモに・・・刑務所ならではの独特なメニューを紹介します。
次回は、
懲役たちがイジらなくても、元々変わっているメニューです。
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2015-08-04 17:00
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