あがいてみたものの、実刑となり、とうとう
明日から懲役生活です。
1．転房
とは言え、この状況では、ほとんどがまだ、拘置所にいます。
明日から、懲役が始まるといっても、
すぐに刑務所には行きません。
しばらくの間、同じ拘置所の
「既決」が集まったエリアにお引越しです。
(何度も出てきてますが、未決→刑の確定前、既決→刑が確定して、懲役)
「明日、確定で既決だから、転房だ。荷物の準備をしておけ。」
刑務官様から言われます。
ここで解説ですが・・・
①移動、引っ越しのことを拘置所・刑務所では
「転房」 と言います。
②いよいよ懲役となると、刑務官の物言いも明らかに変わってきます。
「
刑務官の言うことは～ぜったーい！」・・・ホント、エラそうになります。
我々懲役どもは、
「おめぇ」とか「おい」とか呼ばれることが多いです(笑)。
③荷物の準備ですが、最小限にしなければなりません。
フトンに
シーツにしている布を風呂敷にして、それ一つにまとめなくてはダメです。
まとめられないと、「荷物が多いんだよ！」と刑務官様からお叱りを受けます。
また、新しく入る房にて、先輩方から目をつけられてしまいます。
どちらにしろ、荷物は自分で運んで歩くので、軽くしておかないとキツイんです。
「
風呂敷包みを両手で抱えて、スタスタ歩ける」 このレベルが求められます。
懲役は「荷物をいつでも、できるだけ少なく」 は鉄則です。
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2．刑務官様からありがたいお言葉
未決の時でも、刑務官から、尊重された扱いを受けているわけではありません。
ですから、ギャップに驚くことはないですが・・・
「手のひらを返したような」扱いにはなりませんが、
明らかにキツくなります。
「
もう、自分は懲役なんだ。一人前の人間ではないんだ」と自覚が必要です。
これは、謙虚に、反省するために、自分に言い聞かせているのではありません。
でないと、刑務官様からのお言葉に「カチッ！」ときて、言い返してしまうからです。
懲役なりたての頃は、刑務官も厳しく対応するので、
すぐに懲罰にされます。
結局のところ、出所が遅くなったり、不利益を被るのは自分ですから・・・
感情を持たず、ロボットのように言われたことだけをやる、これがベストです。
明日から懲役の我々に、刑務官様はありがたいおコトバをくださいます。
「明日から懲役なんだから、いいか、
おい！しっかりやれよ」
「今までと同じに考えてもらっちゃ、困るんだよ。
覚悟しとけよ」
「もう懲役なんだよ。
一人前の人間として扱ってもらえると思うなよ」
信じられないかもしれませんが、実際に刑務官様から頂戴したおコトバです。
いちいち気にしていたら、懲役生活を無事に過ごせません。
ワザとキツイお言葉を並べて、
挑発して試している刑務官様もいらっしゃるようです。
刑務官様のおコトバに、「あん？」 と眉間にシワをよせ反応したために、
即、その場で、「抗弁した」という理由で連行された人もいました。
何事にも動じない 「地蔵の心」 これが、懲役には必要です。
次回は、懲役初日についてお話しします。
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2015-03-27 17:00
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共通テーマ：日記・雑感
こんにちは、いつも楽しく読ませて頂いています。
あるきっかけでこちらの記事を読み込みさせて頂きました。煙たがられるかもしれませんが、出所された方の社会復帰のお手伝いをさせて頂いています。
出所された方は私みたいな立場の人には本音なんてなかなか言わないなと察して、もちろん本人にしかわからない気持ちだとは思いますが、理解しようと思って刑務所について、読ませていただいています。
by ＮＯＮＯＭＩ (2017-05-07 19:11)
NONOMIさん、はじめまして。
コメントをくださり、ありがとうございます。m(__)m
お返事が遅くなりましたが、出所後の元受刑者へ温かい支援をいただき、深く感謝申し上げます。
何と言っても、必要かつ苦労するのが出所後の速やかな就職です。
出所後の人間が本音を言わないのは、NONOMIさんがキライとか不貞腐れているからではないと思います。
本音を言うと「身の危険がある・足元をすくわれる」刑務所という世界にいたので、そのクセ・不信感が抜けないだけです。
どうか気を悪くされず、これからもご支援のほどをよろしくお願いいたします。
このようなゲスなブログですが、今後もおつき合いくださるとうれしいです。
またコメントをお待ちしております。
by きりたんぽ (2017-05-17 00:09)
お返事ありがとうございます
きりたんぽさんに感謝頂き恐れ入ります。
たいした事はしていなくて、就職もなかなか決まらないのが現状です、、、。また、私の分野は主に「無事・仮釈放の満期日を迎える」です（これで御察し頂けるかと思います）。
そして、二度と受刑者になることなく、捕まることなく無事に生きていっていただきたい。
読んでいるといつの間にか刑務所生活さえも楽しく感じちゃったりして、でも一貫してとても理不尽なところである、「刑務所は一日も早く出たい」のがこちらのブログの趣旨かと思います。
そこに戻らないように支援を試みる人々もいるのですが、刑務所で培われてしまった「クセ・不信感」があるという事なのですね。
by NONOMI (2017-05-18 00:17)
NONOMIさん、こんにちは。
コメントをくださりありがとうございます。m(__)m
文章から「察し」ました(笑)。
私の場合は、担当の方から「うーん、君なら自力で何とかなるよ」と放置プレイをされましたが、悪意も感じず、丁寧に接してくれましたので、感謝しております。
出所者にご支援をくださり、ありがとうございます。
出所後の就職はホントに困難です。
就職してからも困難です。
それは今後の記事にて書こうかと思いますが……
これからも出所者に変わらぬご支援をお願いいたします。
またコメントをお待ちしております。
by きりたんぽ (2017-05-28 12:11)