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裁判までの道⑧・・・大ピンチ!被害者が物申すとどうなるか? [裁判/公判]

いつも読んでいただきありがとうございます。

今回は、刑事裁判であれば避けられない、被害者との関係を取り上げます。


裁判にかけられている身からすれば、なんとか最小限の刑罰で終わらせたい。

これが、不謹慎とはいえ、被告人の正直な気持ちに違いありません。

検事の怒りを買わずに、淡々と裁判が進んでくれることを、祈っているはずです。


ところが!裁判に、被害者自らが参加して来たら・・・


①被害者本人が公判で直々に証言
本来、被害者が、公判の時に法廷に立って主張するのは、当たり前の気がします。

「自分がどんなひどい目に遭ったのか」

「どれだけのダメージを受けたのか」

こんな怒りをぶつけ、厳しく処罰してもらおうと、法廷で直に被害者が主張します。


しかし、被告人の立場から見ると、

検事から責められっ放しで

その上、ご本人登場!

大ピンチ!なわけです。


裁判官は、被害者ご本人の証言は非常に重視するようです。

実際、私を含め、刑務所の仲間の判決文は「被害者の証言」について触れています。

「わざわざ法廷の場で主張するほど、激しい処罰感情だ」ということにとられるのです。


被告人にとっては、最後のダメ押し、まさにトドメの証言になります。

こればっかりは、自分ではどうにもなりません。


弁護士にうまく被害者と話してもらって、怒りを鎮めてもらい、あとは祈るのみです。

「被害者が、法廷で直々に証言する」、かなりのダメージということはお忘れなく。


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②民事訴訟・損害賠償金
もし、被害者の方が直々に証言しなかったとしても、まだピンチは続きます。


今回の裁判は、刑罰を決める刑事裁判であり、民事裁判が残っています

刑罰とは別に、被害者本人の意思で、「損害賠償金を請求」するヤツです。


「刑事裁判が終わったから、もう大丈夫だろ・・・」とホッとしたいんですが・・・

加害者が判明してから、3年後までが民事裁判の時効となっています。

逮捕後、およそ3年は、裁判で訴えられて損害賠償を請求される可能性があります。


以前もお話ししましたが、懲役囚の中には、

「自分は一銭もないから、払えないし、差し押さえもできないんだ」

と、裁判前に資産を家族名義にして、被害者が賠償金を取っぱぐれることを狙う者。

(これは実際に計画通りになるそうですよ・・・)


「億単位の損害賠償金なんか払えっこないから、自己破産してチャラね」

と、弁護士に自己破産手続きをしてもらい、支払いの免責を狙う者。


こういった、逃げ道もあるようですが、社会復帰する際に障害にはなりそうです。

おカネはかかりますが、示談金を払っておけば、民事裁判は回避できます。

(被害者が、示談交渉に応じてくれればの場合ですが・・・)


示談できなければ、民事裁判で訴えられないよう、祈るしかありません。(またか)

ただ、民事裁判の費用も被害者がとりあえず支払うので、負担となります。

ついで、もう思い出したくないという心理的負担もあります。


ですから、民事裁判で訴えられない場合も多く、どちらか全く予想がつきません


損害賠償金は、出所後月々分割で何年もかけて支払う形になります。

払わなかったりしたら、遅延損害金として5%のペナルティー上乗せになるようです。


いやぁ、民事訴訟→損害賠償金もダメージ大きいですね。

ホント、被害者の方の感情を逆撫ですることなく、民事裁判の回避を目指すべきです。


あとは、祈るしかない・・・


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