これまで取り調べ、裁判、刑務所・・・逮捕されたら経験することをお話してきました。
しかし、皆様の関心が高いと思われる
「刑務所の食事」については、避けてきました。
ネットでも書籍でも取り上げているモノは多く、
今さら必要ないか?と思ったからです。
ところが、僭越ながら
「どれもホントのことを書き切れていない」と、感じます。
情報が古かったり、良くも悪くも誇張されていたり、そもそもウソだったり・・・と
ここは一旦、王道の話題
「ムショのメシ」についてきちんと書こうか?と思います。
刑務所独特のメニューから、懲役らしい食べ方、うるさすぎる食事マナー・・・
何と言っても多い、
メシに関するトラブルまで
他ではちょっと見られないお話をご紹介していきます。
1.それぞれの食事の特徴は?
留置場、拘置所、刑務所、実は食事に関しては
大きな違いがあります。
まず、逮捕されたらブチ込まれるのが
「留置場」です。
こちらは警察署にあり、
警察の管轄。
一方で、裁判が始まると移送されるのが
「拘置所」で
判決が確定し、実刑になると移送されるのが
「刑務所」です。
この2つは
法務省の管轄です。
つまり、
〈留置場の食事〉VS〈拘置所・刑務所の食事〉と、なります。
ちなみに、留置場での生活・食事については、以前の記事
「
逮捕されてから・・・留置場での生活②」
「
留置場はつらいよ⑩・・・人間扱いじゃない?」
にて詳しくお話ししましたので、ぜひお読みください。
留置場:すべて外部業者の弁当
①朝は、食パン2~3枚にジュース1本だけの固定メニュー
②昼・夕は、仕出し弁当。冷え切っている。お世辞にもウマいとは聞いたことがない。
③汁物がつかない(業者によるが、お茶だけ)
④予算は1食400円程度と外部委託なので高い。
⑤夕食は18時
拘置所・刑務所:所内で受刑者が作る
①朝は、麦飯と味噌汁が基本。それに佃煮、海苔といった少量の2品がつく
②昼は全員揃って工場で、
夕は舎房でそれぞれが食事を摂る。
③朝は必ず
汁物(味噌汁)が付く。昼・夕は、たまに付くこともある。
④予算は1日トータルで530円程度と安い。(主食120円オカズ410円)
⑤夕食は平日17時、休日はなんと16時と早い。
と、まぁ乱暴ではあるが、ざっくりと比較してみました。
お分かりかもしれませんが、
拘置所と刑務所は食事内容、システムは共通です。
一見、留置場では外部の仕出し弁当が食べられるので、ウマそうな印象ですが
冷えているわ、汁物は付かないわ、メニューの種類が乏しいわ、で
完全に留置場のメシの方が負けているでしょう。
拘置所・刑務所の食事が良いと言っているワケではありません。
留置場の方が「人間が食う」メシとしては、
より下回っている、ということです。
では、
留置場・拘置所・刑務所の食事ですべてに共通していること、わかりますか?
単純ですが、これがわかれば相当な
「ツウ」ですよ。
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留置場・拘置所・刑務所の食事ですべてに共通していること・・・
それは、
すべて「食器孔」(食器口とも書く)
から食事が入ってくること。
「オリ」にブチ込まれているので、「食器孔」という穴から渡されます。
慣れないうちは、ものすごく違和感がありますよ~
「ほれ、ポチ~ ゴハンの時間だよー」というイメージがピッタリ
まさに
「エサ」を与えられている感じで、ミジメな気分になりますから。
では、
拘置所と刑務所の食事の違いは?
それはブチ込まれている本人が
「未決」か「既決」か、で変わるだけです。
未決とは、裁判で判決が確定していない。既決は、判決が確定した人です。
拘置所では、
未決であれば、3食支給される食事の他に、食べられるのです。
購入や差し入れで入手した、売店で扱うカンヅメ、パン、お菓子などです。
これらを
食事時間以外にも勝手に食べられる、という点が大きな違いです。
また留置場では勝手にこそ食べられませんが、15時に購入した菓子は食べられます。
ですから
拘置所までは、美味しくはないが、空腹に悩まされることはない。
しかし、
刑務所は完全に配給される3食のみなので、とにかく空腹がキツイ!
それでは、かなり乱暴ではあるけれども、
拘置所・刑務所の食事の欠点・弱点
独断と偏見でまとめてみました。でも、自信アリ。
①刺身などの生ものはナシ
食中毒の危険や予算の都合上、ムズカシイとはいえ、生魚・生肉がないのはツラい。
昔のムショ体験記を見ると、出ているのだが、今は出ていないようだ。
②生野菜すら出ない
サラダの類は頻繁に出るけれど、キュウリもキャベツも、すべて茹でてある。
生のトマトは夢にまで出てくるほど、食べたかったが、出なかった。
③炭水化物に偏ったメニュー
一日トータルのカロリーを炭水化物で稼ぎ、帳尻合えばいいという感じ。
明らかにタンパク質が足りない。ビタミンB、ビタミンCも不足は明らか。
④ソース・しょうゆは小袋のみ
10年くらい前までは、部屋ごとにしょうゆとソースが備え付けられていた。
しかし、健康管理のため撤去され、
必要時のみ使い切り小袋で配られる。
あれ、小さいので、明らかに足りないんですよ!
⑤徹底した薄味である
受刑者に占める高齢者の割合が高くなったこともあり、減塩に配慮されている。
一説では、血圧は下がって、具合が悪くなる人間が減り、大成功だという。
「味がついているのか?」というくらいの薄味で、マズい、物足りない。
日本食とは元来、オカズのしょっぱさでメシを食うものだから、これはツラい。
薄味には多くの懲役たちが苦しめられ、
最後まで慣れなかった。
出所して、思う存分、しょうゆ・ソースをぶっかけて食事をしている(笑)。
結局、何がツラくて、苦しめられたか、というと、
やはり、空腹だろう
なんせ、休日は16時に夕食を食べ、翌朝8時前まで何も食べられない。
その間、16時間もある。
21時の就寝時間には、すでに空腹で
夜中に空腹で何度も目を覚ます
次回は、刑務所の食事を細かく解説していきます。
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2015-07-25 15:00
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