刑務所での
クスリにまつわる話をダラダラと続けています。
前回は水虫、インキン、鼻炎に苦しむ懲役たちの話と見せかけて・・・
クスリを使ってロクなことをしない懲役たちのお話をご紹介しました。
(「
刑務所ではクスリはもらえるのか?(7)・・・インキン、鼻炎の薬の使い方」)
今回もう一回だけ、このくだらない話をさせてください。
刑務所では「常識」な、しょーもない、シップと塗り薬の使い方をご紹介します。
カンの鋭い、ゲスなあなたなら、もう気づいているかも・・・
1.水虫受刑者のオキテ
また水虫の話から。雑居で水虫は、他人にうつるので問題になります。
新入りが入った時は必ず
「オメェ、水虫か?」と部屋長がキツイ「取り調べ」。
水虫は肩身が狭いのですが、
黙っていて後でバレた方がイジメられて大変です。
雑居房はタタミ敷き。夏場は暑いので誰もがハダシで過ごします。
しかし、水虫のヤツに裸足でタタミを歩かれたら、全員が水虫になっちゃいます。
というワケで、
水虫のヤツは真夏でも「くつ下・強制着用」
クソ暑い中、寝る時以外はくつ下をはいているのはツラい。
もっとツラいのは、くつ下でムレて、水虫がより悪化すること。
クスリは効かないわ、くつ下で悪化するわ、一度ハマったら抜け出せない水虫地獄。
さらに雑居のオキテとして
「足の裏を指で触ってはいけない」があります。
理由は単純に
「汚いから」 水虫のヤツにベタベタ触られるのはイヤですからね。
うっかり足の裏を触ったら、そのたびに手洗いしに行くのがルール。
ですから、雑居ではうかつな動きができません。
とくに水虫のヤツには、全員のキビシい視線が注がれています。
つい余暇時間に気を抜いて、足の裏を触ったりしたら・・・
「オイッ!オメェ今、足を触っただろっ!」
「チッ!汚ねぇなぁ。水虫うつるだろうがっ!」
「オメェ、コッチが黙っていたら、そのまま過ごすつもりだろ!」
たとえ一瞬触ったくらいでも、先輩たちは見逃しません。
コイツら全員スパイじゃねぇか?というほど動きに目を光らせていて、笑えます。
この
「足裏かき」が原因で、部屋長の怒りを買い、
雑居を追い出された者もいます。
そんな肩身の狭い
「水虫受刑者」ですが、気づかいも忘れません。
医務回診の際、水虫のクスリをもらいながら、腰痛・肩痛も訴えます。
腰痛・肩痛には、まず間違いなくシップと塗り薬がもらえるんです。
このシップと塗り薬は、自分では使いません。
部屋長に「上納」して、ゴマすりの材料にします。
シップと塗り薬なんてチンケなものでゴマすりになるのか?
いえいえ、
本来とはまったく違う使い方をするので、感謝されるんです。
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