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刑務所で具合が悪くなったら(12)・・・ムショの食べ物でお腹を壊す [医務・診察]

もし刑務所にブチ込まれている間、具合が悪くなったらどうなる?話を続けています。

マニアックな話、数回で終わりと思っていたら、ネタがボロボロ出て来ました。

急病、医務回診、クスリ…そろそろ飽きられてきたかもしれません。


が、しかし、もうちょっと「病気ネタ」に、お付き合いくださいませ。

まだ「お腹を壊す」という、基本中の基本の「急病話」をしていませんでした。

食中毒?ストレス?…刑務所での腹痛・下痢の原因はちょっとオカシイんですよ・・・


1.刑務所では食中毒はない!?
集団生活で「お腹を壊す」と言えば、真っ先に思い浮かぶのが「食中毒」

資料を調べてみると、刑務所でも規模の大きい食中毒は、起きているんですねぇ。

全国に80ヶ所近くある施設のどこかで、年に1回程度のペースで起きています


が、そこは刑務所。規模の小さい食中毒は闇に葬り去られているでしょう。

むしろ、公表されている事案があることに驚きました(隠し通せなかっただけでしょ

言っちゃ悪いが、刑務官様は「自分達の非は絶対に認めない」人種ですから・・・


「ムショで食中毒を喰らった!」なんて、絶好のネタですが、ウソはつけません。

実は私、刑務所ではまったく食中毒らしきものに当たりませんでした

ホント、心底ガッカリしています。なぜか?


①「食中毒が大規模に発生」→刑務所内で対処しきれず、保健所に通報

②保健所が刑務所の炊場(厨房のこと)や食事を調査

③食中毒と認定されると、炊場は3~5日間の使用停止

④自分たちで自分たちのメシを作っている刑務所では、メシを出せなくなる!

⑤外部の業者に「弁当」を発注するしかない


この「弁当」が、懲役たちにとっては死ぬほど恋しいんです。

シャバの味が楽しめる、願ってもない大チャンス!

たとえ食中毒で具合が悪くなっても、シャバの弁当が食えるなら「大歓迎」


遠い昔の記憶となった、あの俵型の「銀シャリ」

肉々しく、脂っこい揚げ物をはじめとする「多彩なオカズ」

そして何より、刑務所にはない「濃い味付け」が楽しめるんです。


何とも夢のような世界ではありませんかっ!

麦メシ&粗食&薄い味付けの地獄のコンボから、逃れられるんですよっ!

不謹慎ですが、ずーっと「食中毒起きねぇかなぁ」と日々祈っていました。


しかし「都合の良い不幸話」は起きないのが、世の中のお約束。

「北海道や東北の刑務所では起きているのに、なぜウチは起きないんだっ!」

隣国の将軍様が我が炊場にミサイルをブチ込んでくれないか、本気で考えていました。


一方で、コレは刑務所側にとっては、一大事の大打撃

施設としての管理能力が問われる「恥」であり、外部から叩かれそうです。

一番の問題は、刑務官様がコッソリ言うには「予算のやりくりがキツい」とのこと。


業者へ発注する弁当は1食400円として…(留置場の弁当がこの額)

1人当たり1日1,200円の食費。中規模の刑務所なら、およそ1,000人

弁当は5日間と想定すると、総額600万円の臨時出費なワケです。


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刑務所で具合が悪くなったら(11)・・・せき・クシャミはするんじゃねぇ! [医務・診察]

刑務所で具合が悪くなるという、泣きっ面にハチ的なお話を続けています。

前回は、刑務所らしい「非常識な」カゼ予防対策をご紹介しました。
(「刑務所で具合が悪くなったら(10)・・・刑務所の理不尽な『カゼ予防』」)

今回は「雑居で具合が悪くなったら」というお話をさせてください。


イロイロとメンドくさい雑居では、オチオチ具合悪くなってもいられません。

ましてや下っ端のうちに具合が悪くなったら「肩身せまい」では済まされず…

「気ぃ抜いてっからだ」と部屋から追い出されることもあるんです。


1.インフルエンザのいやがらせ
カゼで困るのが、同じ雑居の仲間がカゼをひくことです。

雑居房は10畳程度のせまい部屋に6人前後が、閉じ込められています

こんな閉鎖空間で誰かがカゼをひき始めたら、そりゃもう、悲惨です。


「頼むから、うつさないでくれよ」と祈っていても、耐えてせいぜい1週間

あっという間に、同じ雑居の半数は少なくともカゼをうつされてしまいます

しかしお互いさま、次回は自分からうつすかもしれないので、文句も言えず。


「カゼをひいたら、病舎に隔離すればいい」と思うのですが、そうもいかない。

「具合が悪い→病舎で休養」は、最低でも「38℃の発熱」がないとダメなんです。

サボらせないため、病舎に行くための「体温38℃ルール」は厳格。


その上、実際の病舎は「ひたすら寝ているしかない」という退屈極まりない空間。

サボれる!と喜んで行ったら、TVもない、本も読めない、何もさせてもらえない…

懲役たちにサボらせないため、病舎をツラい場所にする刑務所って、恐るべし


だから、慣れた懲役たちは「少々のことでは病舎には行きたくない」と考えます。

コレが独居にいる受刑者なら自分だけの問題なので、構わないんです。

ところが雑居だと、カゼひきが出ると「うつす」ワケで最悪!


「病舎に行きたくないから」ってガマンされたり、黙っていられると、たまりません。

カゼならまだしも、インフルエンザはシャレになりません。

ここで、インフルエンザ疑いのKさんのやり取りを聞いていただきましょう。


K「594番、Kです。先生!具合が悪いので、カゼ薬をもらえないでしょうか?」

「あぁん?具合悪いって、何だ?」

K「夕食後から寒気がして、具合が悪いんです」

「とりあえず、体温を測れ」

K「38.8℃です(ヤベぇ…)」

「あぁん?オメェ、インフルエンザじゃねぇのか?今、流行ってるだろ」

K「いえ、大丈夫です。クスリ飲んで寝るのでクスリだけください」

「インフルエンザだろ?医務に言って、病舎の手配してもらおう」

K「病舎ですかっ!? それだけはカンベンしてくださいっ!」

「あぁん?そのままいたら、雑居の全員がインフルエンザになるだろっ」

K「いえ、インフルエンザではないです。クスリもらえれば大丈夫です」

「いいから、病舎で休め。他の連中に迷惑かけたくねぇだろ?」

K「ホントに病舎だけはカンベンしてくださいっ!」


えぇっ!インフルエンザだったら、部屋から出て行ってくれよ!

「カンベンしてくれ」はコッチのセリフだわ!

しかし、刑務官様も病舎への手配がメンドウなので、このゴリ押しが通るんです。


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刑務所で具合が悪くなったら(10)・・・刑務所の理不尽な「カゼ予防」 [医務・診察]

しばらくの間「刑務所でのクスリ事情」について、お話ししていました。

今回から、また少しの間「具合が悪くなったら、どうなる?」話をさせてください。

今回は、刑務所流カゼ予防、マスクあたりの話をご紹介したいと思います。


カゼをひいたら、熱を出したら、どうなるか?の話は、以前にご紹介しました。
(「刑務所で具合が悪くなったら(3)・・・熱を出したら、どうなるの?」)

カゼ薬程度ならばもらえますが、それ以上のクスリや診察はめったにありません。

それならば「カゼ予防」をするしかないんですが、それがちょっとオカシイんです。


1.刑務所流の理不尽過ぎるカゼ予防
カゼならまだしも、工場全体でインフルエンザが流行した年もありました。

いっそのこと同時に半数以上が感染して「学級閉鎖」になればいいのにと思いましたが…

オッサンだからか、全員にも、同時にも、うつるほどではないのです。


刑務所で「学級閉鎖」があるのかどうかはわかりませんが、結局サボれず

しかし、さすがに刑務所もあわてたようで「インフルエンザ対策」をすると宣言

「刑務所のインフルエンザ対策って何だ?」と期待しましたが、ショボかった!


A.全員にマスクを配り、常にマスク着用

B.手洗いのたびにアルコール消毒をする

以上、コレだけ。どこでもやっていることで、ガッカリしました。


ところが、やはり刑務所。指示がズレていました

①マスクは1日1枚支給

②マスクは24時間着用のこと

③夜6時以降は寝ること


まず①。前日のマスクを朝、刑務官様の前で外し、捨てること

それを刑務官様が確認して、新しいマスクと交換。

そんなメンドくさいことを朝からやっていたら、作業はとどこおり、大混乱!


マスクのチェックをしてもらうため、朝の工場は長蛇の列となってしまい・・・

イラついた刑務官様は「自分たちで確認、配布しろ!」と怒鳴り出す始末。

昨日は「マスクをなくしたら連行→懲罰。ちゃんと確認するぞ」と言っていたクセに!


そして②。「24時間マスクは着用」って、どう考えてもオカシイ。

ハズしていいのは朝夕の点検(点呼)の時と、食事の時だけ。

「ん?というコトは、寝ている時もマスクか?


やはり「独居でも雑居でも、寝る時もマスクは着用」との理不尽な指示でして…

雑居ならばまだわかるけれど、独居でマスクして寝るって、意味あるのか?

当然、懲役たちには不評で、翌日から刑務官様に苦情が殺到しました。


さらに③。刑務所の就寝時間は夜9時これでも十分早いのに、6時に寝ろって?

「インフルエンザがこれ以上広がらないための、対策である」との説明。はぁ?

「感染予防のため、受刑者は夜6時になったら、就寝するように」と指示。はぁ?


いくら刑務所とは言え、やり過ぎ、理不尽じゃないか!?

「懲役とは、寝る時以外は自由がない」なんて言いますが、寝る時まで制限かよ!

しかし、この理不尽は意外にもアッサリ終了してしまうんです。


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(8)・・・カンタン!懲役流オ◯ホール [医務・診察]

刑務所でのクスリにまつわる話をダラダラと続けています。

前回は水虫、インキン、鼻炎に苦しむ懲役たちの話と見せかけて・・・

クスリを使ってロクなことをしない懲役たちのお話をご紹介しました。
(「刑務所ではクスリはもらえるのか?(7)・・・インキン、鼻炎の薬の使い方」)


今回もう一回だけ、このくだらない話をさせてください。

刑務所では「常識」な、しょーもない、シップと塗り薬の使い方をご紹介します。

カンの鋭い、ゲスなあなたなら、もう気づいているかも・・・


1.水虫受刑者のオキテ
また水虫の話から。雑居で水虫は、他人にうつるので問題になります。

新入りが入った時は必ず「オメェ、水虫か?」と部屋長がキツイ「取り調べ」。

水虫は肩身が狭いのですが、黙っていて後でバレた方がイジメられて大変です。


雑居房はタタミ敷き。夏場は暑いので誰もがハダシで過ごします。

しかし、水虫のヤツに裸足でタタミを歩かれたら、全員が水虫になっちゃいます。

というワケで、水虫のヤツは真夏でも「くつ下・強制着用


クソ暑い中、寝る時以外はくつ下をはいているのはツラい。

もっとツラいのは、くつ下でムレて、水虫がより悪化すること。

クスリは効かないわ、くつ下で悪化するわ、一度ハマったら抜け出せない水虫地獄


さらに雑居のオキテとして「足の裏を指で触ってはいけない」があります。

理由は単純に「汚いから」 水虫のヤツにベタベタ触られるのはイヤですからね。

うっかり足の裏を触ったら、そのたびに手洗いしに行くのがルール


ですから、雑居ではうかつな動きができません。

とくに水虫のヤツには、全員のキビシい視線が注がれています。

つい余暇時間に気を抜いて、足の裏を触ったりしたら・・・


「オイッ!オメェ今、足を触っただろっ!」

「チッ!汚ねぇなぁ。水虫うつるだろうがっ!」

「オメェ、コッチが黙っていたら、そのまま過ごすつもりだろ!」


たとえ一瞬触ったくらいでも、先輩たちは見逃しません。

コイツら全員スパイじゃねぇか?というほど動きに目を光らせていて、笑えます。

この「足裏かき」が原因で、部屋長の怒りを買い、雑居を追い出された者もいます


そんな肩身の狭い「水虫受刑者」ですが、気づかいも忘れません。

医務回診の際、水虫のクスリをもらいながら、腰痛・肩痛も訴えます。

腰痛・肩痛には、まず間違いなくシップと塗り薬がもらえるんです。


このシップと塗り薬は、自分では使いません

部屋長に「上納」して、ゴマすりの材料にします。

シップと塗り薬なんてチンケなものでゴマすりになるのか?


いえいえ、本来とはまったく違う使い方をするので、感謝されるんです。


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(7)・・・インキン、鼻炎の薬の使い方 [医務・診察]

刑務所でも「ちゃんとクスリはもらえるのか?」というお話を続けています。

前回は、汚いですが「水虫薬」についてご紹介しました。
(「刑務所ではクスリはもらえるのか?(6)・・・水虫とハゲは同じ薬!?」)

刑務所の三大疾病:①水虫 ②しもやけ ③便秘 ですが、水虫は手ごわい。


刑務所の「水虫薬」は効かないので、うつったら最後。出所まで絶対に治りません

今回はそんな「効かないクスリ」を使う懲役たちの様子をご紹介します。

汚い話ばかりですが、ちょっとガマンしてお付き合いくださいませ。


1.夏の風物詩「整列股間まさぐり」
毎年暑くなってくると、刑務所で困るのが汗・体臭

何せ、真夏の時期でも入浴は週3回

クサい、ベトつく、くらいで済めば良いのですが、刑務所は甘くない。


ハッキリ言って、不潔なカラダです。

水虫ほどではないものの「いんきんたむし」にも悩まされます。

そりゃ真夏にロクに風呂も入らず、オッサンたちが密集していたら、うつりますわ。


「刑務所に来ると、性病以外の病気はうつされそうだな・・・」

そのうち結核でもうつされるんじゃないかと、ヒヤヒヤしていました。

実際、過去には受刑者の結核が広がって大変な騒ぎになった刑務所もあります。


水虫は5割、いんきんたむしは2割の受刑者が喰らっている印象を受けます。

股間が赤くなり、ヒドいカユミに懲役作業なんか集中できません。

いんきんたむしも水虫と同じクスリを渡されますが、コチラも効かない!


塗り薬は医務の刑務官様からその場、手渡しでもらい、名前を書いて持ち帰ります。

ここまでは他のクスリと同じパターンですが、ここから先がビックリした!

「インキン」の懲役たちは、クスリをその場で塗っていくのです。


刑務所なので、自席や人目につかない所で塗るのはダメ。懲罰になっちゃいます。

「クスリを塗る定位置」も、ちゃんと決められています

刑務官様の目の届く所「工場の正面・前列通路」つまり、一番目立つ位置です。


ここで「インキン仲間」が一列に並び、クスリを塗っていくんですが・・・

工場着ズボンをおろし、パンツを下げ、股間にクスリを塗っていきます

全員に見せつけるかのように、何人もが堂々と股間をまさぐる姿は圧巻


別にこの場で塗らなくてもいいんです。舎房に戻ってからでも全然OK

でも「インキン仲間」は、その場で見せつけるように塗っていくんですよねぇ。

それほどまでカユイのか? 少しでも作業をサボりたいのか?


私が思うに、ストレス解消で「整列股間まさぐり」をやっていますね

わき見ひとつで怒鳴られ、うっかりすれば連行される「規律キビシイ作業中の工場」

そんな環境で、刑務官様の目の前、堂々と股間をまさぐるのは、ある種の快感!


数少ない「刑務官様をおちょくる」機会ですから…


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(6)・・・水虫とハゲは同じ薬!? [医務・診察]

刑務所でも「ちゃんとクスリはもらえるのか?」というお話を続けています。

前回から、飲まないクスリ「外用薬」についてご紹介していますが…

シップにしろ、塗り薬にしろ、その出し方は想像のナナメ上を行く斬新さ。


シップは、名刺サイズの小ささだし

塗り薬はラップに包まれたアメ玉サイズの少なさ

⇒「刑務所ではクスリはもらえるのか?(5)・・・まさかのサイズの「外用薬」編
(前回詳しくお話ししました。ぜひご覧ください)


シップが小さいとか、塗り薬が少ないとか、外見だけでも十分ビビらされます。

しかし、中身もスゴいんですよ…

もう、クスリの使い方がメチャクチャすぎて、怒る気すらしません。


「こんなクスリの使い方をしていたら、治るワケがねぇ」

「一刻も早く出所して、マトモなクスリを使って、治さないと」

ある意味、刑務所のヒドい外用薬は、出所へモチベーションを高めてくれます


1.クスリが欲しい刑務所の三大疾病
若くて、健康な男性でも、刑務所では「どーしてもなってしまう」病気があります。

私は勝手に「刑務所の三大疾病」と呼んでいます。

①水虫

②しもやけ

③便秘


つまり、刑務所独特の環境がそうさせるワケで、気をつけていても避けられない!

刑務所の冬は寒いから「しもやけ」になるし、運動不足で「便秘」にもなる。

舎房、フロ場は大人数が裸足で歩くので「水虫」はほとんど「地雷」のようなモノ。


これらは命に関わる重病ではないものの、確実に日常生活に支障を来たします。

「これも含めて刑罰か!?」と思うほど、かかればキツイものなんです。

(以前の記事「刑務所で具合が悪くなる・・・刑務所の三大疾病」をご覧ください)


3つともクスリを使って治したいですが、そこは刑務所。ロクなクスリは出ません

その中でも、なかなか治らず「なんとかしてくれ~」なのが、水虫

刑務所で水虫になったら、最後。出所までは絶対に治らないとあきらめてください


汚いオッサンたちが集まる刑務所は、ホントに水虫になりやすいです。

ご存知の方も多いでしょうが、水虫になるとカユミと痛みでツラい!

そこで「何とかしてくれ」と医務回診の時、刑務官様にすがりつきます。


シャバであれば、どこのドラッグストアにでもある、あの「水虫薬」

少々お高いとはいえ、塗れば確かな効き目。かなり良くなります。

が、ココは刑務所。あの「水虫薬」なんて、夢のまた夢


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(5)・・・まさかのサイズの「外用薬」編 [医務・診察]

刑務所でも「ちゃんとクスリはもらえるのか?」という話をご紹介しています。

ここ数回は「睡眠薬」の話を続けてしまいました。

今回は飲まないクスリ「外用薬」についてお話ししようと思います。


睡眠薬などの「内服薬」に比べれば、ハードルが低そうな「外用薬」

しかし刑務所が、そんなにカンタンにシップや塗り薬をくれるのだろうか・・・?

まずは、刑務所流「外用薬」の扱い方からご紹介していきましょう。


1.その手があったか!
肩が痛い、腰がツラい、コレは刑務所でも定番の症状の一つ。

一日中、座りっぱなしで、頭を動かすことも許されず作業していれば、そりゃ痛い。

そんなワケで、医務回診の日は「肩・腰の痛み」を訴える者で、長い列になります。


まさか、肩・腰の痛みを刑務官様がマトモに聞いてくれると思っていませんよね?

肩や腰の痛みは相当ひどくなっても、診察・治療などありません。

医務の刑務官様が「ハイよ」とシップか塗り薬を渡して、終了


症状を説明しても、途中で話をさえぎられるのがお約束です。

「594番、◯△です。5日前から右の腰痛がひどいん・・・」

「あーわかった、シップでいいな」

「うっ・・・あぁ、はい。お願いします」

ハイ、次!オメェは何だ?」


こんな感じで、マトモには話を聞いてくれません。

つくづく刑務所では重病・重傷にはなりたくない、命が危ない、と思いましたね。

私は作業中に「ぎっくり腰」になりましたが、診察すらありませんでした。


まぁ、腰痛の診察・治療なんてロクなもんじゃないでしょうから、なくても同じ。

とくにぎっくり腰は「作業をサボるため」のNo.1仮病ですから、信じてもらえません。
(追いつめられると、エセぎっくり腰で逃げる話は、今後お話しします)

懲役なりたての頃は、この雑な対応にあっけにとられました。


が、驚くのはまだ早かった

渡されたシップが刑務所らしかった!

シャバでのシップを予想していたので、文庫本サイズの大きさを予想していたら…


なんと、名刺サイズのシップ!

おそらく通常サイズを4ツ切りにして渡していると思われる代物。

この手があったか!ヤラレタ…


腰や肩が痛いと訴える懲役たち一人一人にシップを支給したら、スゴい量になるわね。

よく考えれば、刑務所がまるまる1枚のシップをくれるワケがない

さすが刑務所、自分が甘かったです……


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(4)・・・睡眠薬にこだわる理由 [医務・診察]

1.睡眠薬のせいで給料も減らされる
刑務所でも「クスリはちゃんと処方されるのか」という話を続けています。

クスリと言っても、シャブのことではありません

前々回、前回と「睡眠薬」にまつわる話をご紹介してきました。


前回は「睡眠薬を飲み続けると出所が遅れる」ワケをご説明しました。
(「刑務所ではクスリはもらえるのか?(3)・・・睡眠薬で出所が遅れる!?」)

睡眠薬のせいで、いつまでも出世できず、作業は単純作業の「苦行」のまま

さらに評価が低くなるので、仮釈放の条件も悪くなり、出所が遅れる「おしおき」付き


実は「出所が遅れる」以外にも不利な条件は続きます。

睡眠薬を飲み続ければ、ずっと単純作業になり「給料」も安いままなんです。

刑務所での給料にあたる「作業報奨金」が早々に頭打ちになってしまうんです。


通常は出世し「立ち役」など指導補助になれば、基本給が6,000円まで上昇

さらには刑務官様からの評価である「ヅケ」が与えられ、さらに割増となります。

そうなるとフツーに出世した古株は1ヶ月の作業報奨金が1万円を超えてきます。


ところが睡眠薬を飲み続ける古株は、基本給は頭打ち、「ヅケ」はほぼ付かず

何年やっても、1ヶ月4,000円程度の安い固定給のままになってしまうんです。

作業報奨金は、平均の月額数千円と微々たる額ですが、何年も続けば大きな差。


また、睡眠薬を飲んでいると「職業訓練」に応募すらできません

こうして仮釈放、カネ、日頃の処遇、あらゆる所にデメリットをかませてきます。

睡眠薬を飲んで、チンタラ過ごせるほど、刑務所は甘くないワケです・・・


2.どうして睡眠薬にこだわるのか?
睡眠薬を飲み続ければ、デメリットばかりなことをご紹介しました。

しかしそれでも人気は根強く、飲み続ける懲役たちは多いんですよねぇ。

「どーしてそこまで睡眠薬にこだわるのか?」まったくわかりません。


そこで睡眠薬を飲み続けるベテランたちに、飲み続けるワケを尋ねてみました。

―――ずっと単純作業はツラいでしょ?眠剤やめれば出世できますよ。

「単純作業は苦にならんわ。なんも考えなくていいし」

―――ええっ?ひたすら座りっぱなしで、何年も同じことするんですよ?

「だから眠剤を飲むんじゃないの」

―――どういうことでしょ?


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(3)・・・睡眠薬で出所が遅れる!? [医務・診察]

刑務所でも「クスリはちゃんと処方されるのか」というお話を続けています。

前回は「睡眠薬」について、もらうまでがメンドくさいという話をしました。

一応、刑務所でも「睡眠薬」は処方してもらえるんです。


ところが処方されるのは古いタイプの睡眠薬で、効き目もキレも悪いようです。

もし効かないと、抗不安薬や抗精神病薬を追加で処方ですが、コレが危ない!

コチラも古いタイプなので、副作用が強く、ヨレヨレになるヤツらもいるんです。

⇒前回の「刑務所ではクスリはもらえるのか?(2)・・・睡眠薬をくださいっ!」を
ご覧ください。


今回も「刑務所での睡眠薬の話」を続けさせてください。

睡眠薬で快眠・快適な懲役生活!んな、甘い話を刑務所が許すワケがありません!

実は睡眠薬を飲み続けていると、出所が遅れるという話をご紹介します。


③睡眠薬で出世できなくなる!?
1日10時間もの長い睡眠時間。不安で退屈な懲役生活。

そんな毎日ですから、睡眠薬をもらえたら快適な睡眠が得られ、やった!万々歳!

かと思いきや・・・そうは問屋が卸さない「落とし穴」がありました。


睡眠薬を飲み続けている者は「作業に制限がついてしまうのです。

危険作業・機械作業と呼ばれる作業が、一切できなくなります。

睡眠薬を飲んでいる者は「危ない」との理由で、機械に触らせません。


座り作業の定番であるミシンをはじめ、機械を扱う作業がダメ

懲役作業はもちろんやらされるのですが、単純作業しかさせてもらえません

ということは、いつまで経っても「ヒラ」 下っ端の作業のみ


ただひたすら単純作業が続きます

2年も3年も、いや10年も?ひたすら単純作業は、まさに「懲役」で苦行です。

人間がガンバれるのは「いつかは終わる」「そのうちマシになる」と思うからこそ。


同じことの繰り返しである単純作業は、死ぬほど時間が経つのは遅いです。

そして本来後輩だった受刑者が先に出世され、アゴでこき使われます

コレが屈辱で、刑務所らしいやり取り。プライドなんかズタズタ。


「アレ?まだ終わってないの?遅いんだけど!」

―――ハ、ハイ…すみません。

「オメェさぁ、この作業を何年やってんだよ?」

―――急ぎますっ。

「最初から速くやれよ!手を抜いてんじゃねぇよ!」

―――すみませんでしたっ!

「いつまでも眠剤飲んでっから、ヨレてんじゃねぇの?」


こんなやり取りを横で聞いて「自分だったら、耐えられんわ」とゾッとします。

「そんなに言わなくても…ブチ切れて、モメなきゃいいけれど」とビビります。

実際、物言いにブチ切れて「作業中にケンカ⇒即、連行」は何度も見ました。


言われる本人もツラいですが、周りの雰囲気も殺伐とします。

刑務所らしいやり取りではあるんですが・・・

睡眠薬を飲み続ける⇒ずっと下っ端⇒ナメられる、というカラクリ

デメリットはコレだけではありません。


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刑務所ではクスリはもらえるのか?(2)・・・睡眠薬をくださいっ! [医務・診察]

もしも「刑務所で具合が悪くなったら」というマニアックな話を続けています。

具合が悪くなれば、まずは欲しいのはクスリ。

やはり刑務所。クスリも希望通りには出ないし、管理されることを前回ご紹介しました。
(「刑務所ではクスリはもらえるのか?(1)・・・飲み薬・内服薬編」)


前回から「刑務所のクスリ」の話を始めましたが、今回は「睡眠薬」について。

「刑務所でも睡眠薬はもらえる」んです。それも意外とカンタンに

ただ他のクスリと違って、受刑者がクレクレと必死になるんですよね~


精神系のクスリは種類も少なく、古いタイプばかりで、テキトーな処方です。

「こんなモン、ずっと飲み続けて大丈夫か?」と思うんですが、大人気なんですよ。

というワケで、今回は「ムショの睡眠薬」にまつわるお話をご紹介します。


・刑務所の睡眠薬はヨレヨレになる?
「寝たいのに、眠れない」・・・コレって、病気ではないけれど、本人には深刻です。

刑務所にブチ込まれ、ウツになってしまう人など、心の具合が悪そうな人もいます。

眠くなるまで起きているのもダメ、酒を飲んで寝るのもできない、けっこう困ります。


そして刑務所は何と言っても「夜が長い」

就寝が21時。起床が平日は6時半、休日は7時半なので、つまり・・・

睡眠時間は10時間超!

ずっと寝続けるのが大変!床ずれができちゃいます


というワケで「眠れない!」と訴える懲役たちは多い。

刑務所の生活は退屈なので、ささいなことが気になるし、いつまでもこだわる。

で、余計に眠れない。そこで「睡眠薬」を欲しがるんです。


「睡眠薬」は刑務所でも処方してもらえます

持病がなくても、シャバで飲んでなくても、見た目元気そうでも、処方されます

意外と睡眠薬のハードルは低いんですが、注意する点が何点かありまして・・・


①もらうまでがメンドくさい

②シャバでは出ない古いタイプ

③出世できなくなる

④モメごとの元になる


長い目で見ると、よく考えてからもらった方が良さそうなことも多いんです。

ヘタをすると「出所が遅れる」という深刻な影響もあり得ます

出所が遅れる理由も含めて、一つずつ説明させてください。


①もらうまでがメンドくさい
刑務所では、症状の訴えを「病気」として認めてもらうまでが大変

病気と認められても「様子を見ろ」と言われることも多く、薬をもらうのは大変

ましてや睡眠薬のような精神科系のクスリを、刑務官様は出し渋ります


まず「懲役たちの言う通りに動くことを極端に嫌う」本能・習性があります。

だから「眠れないんです!クスリください!」と言っても、カンタンにはくれない。

「刑務所では寝られないくらいが当たり前」なんて言い放つ刑務官様もいました。


また日々「仮病と詐病」の懲役たちを相手にするので、訴えを信じてくれません

「先生!ホントに全然寝られなくて、死んじゃいますよ!」

「あぁん?1分も寝てねぇんだな?そんなワケねぇだろ!」

実際、寝つきが多少悪いだけで、全然眠れないとウソの訴えをするヤツもいます。


その上、気軽にクスリをもらいに来る懲役たちが、刑務官様をイラつかせます

「先生、あんまり寝られないから、睡眠薬ほしいっす」

「オメェ、全然元気そうじゃねぇか!戻れっ!」

同部屋のヤツが睡眠薬を飲んでいるから、オレにもくれ!というヤツもいます。


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