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刑務所の中心で文句を叫ぶ(2)・・・どこに苦情を申し立てればいいのか? [お役立ち情報]

前回から「刑務所に苦情を申し立てる方法」というマニアックな事をお話ししています。

刑務所は閉ざされた空間、外部に情報が漏れにくいことが、恐ろしいんですよ。

つまり刑務官様のゴキゲン次第で、いくらでも理不尽ができるということ!


懲罰送り、不当な冷遇、イヤがらせ・・・こんなモン、日常茶飯事。

「神」である刑務官様のゴキゲンを損ねると、そりゃもうツラーい毎日になります。

もし運悪く、刑務官様から理不尽されることになってしまったら・・・?


今回は「刑務所からヒドイことをされたらどこに訴えればいいのか?」

前回に引き続き、刑務所での「文句を言う先」について考えてみたいと思います。

(前回は「訴えてはいけない相手、ムダな方法」をご紹介しました。ぜひご覧ください)
 ⇒「刑務所の中心で文句を叫ぶ(1)・・・身近で助けを求めてはイケナイ


1.どこに訴えりゃいいのか?
前回、もし刑務所から理不尽なコトをされたらどうすればいいのか?を考えました。

で、結論は「身近で助けを求めてはダメ」

しかし、これでは解決策にはなっていません。どこに苦情を言えばいいのか?


実は、受刑者本人が「苦情を申し立てる制度」は整備されているのです。

そして苦情を申し立てる「正式なルート」はいくつか用意されているのですが・・・

効果のほどは、かなりアヤシイ!


何でも本音と建前の世界。受刑者が訴えたところで、なかなか認めちゃくれないのです。

とは言え、理不尽されても訴えずに「ガマンする」のも、何だか納得できない・・・

効果は別として、まずは「正式なルート」についてご紹介しましょう?


文句を言う先は大きく3つ(法律に関してはシロートですから、不正確です)

①矯正管区長・法務大臣

②刑事施設視察委員会

③刑務所の所長


そして、あまりおススメできない「裏ワザ的」訴え先がもう1つ。

④弁護士会の人権擁護委員会

次回に説明しますが、コレは最後の切り札。むやみに使うとむしろ不利益!


それでは「不服申立制度」をサラッと説明しましょう。

パッと見た感じ、①が権力が強そうで、効果もありそうですが、そう単純ではない!

実は、苦情を言う内容によって、①、②、③を使い分けた方がいいんです。


何が何でもすぐに「一番エラそうな」①の法務大臣に訴えりゃいいワケではない。

ハナから不利な戦いですが、やり方によっては光が見えてくるものも…

それどころか訴えることで、ますます不利になることもあるので注意!



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2.苦情を言う先を使い分ける
使い分けるために、まずは「苦情の内容」を見極めることが必要

と言っても、しょせん刑務所での苦情なんて、大きく2種類しかありません。

Aタイプ:懲罰や処遇の個人での苦情

Bタイプ:施設や普段の生活での苦情

わかりにくいでしょうか?


Aタイプは、あくまでも個人の話

「懲罰を喰らったが納得いかない」とか「刑務官に暴力振るわれた」とか。

自分自身がピンチで、こちらの方が切羽詰まった話のケースがほとんど


Bタイプは、懲役たち全員に関わる話

「歯科治療が待たされ過ぎる」とか「食事がすべて冷えている」とか。

Aタイプ、Bタイプによって、苦情を言う先を使い分けるのです。


まずはカンタンなBタイプから。

①、②、③どれでも可能ですが、実は②が一番効果的です。

②の刑事施設視察委員会とは、年に2回ほど監査に直接来る人たちのこと。


弁護士、医師、保護司、篤志面接委員など、外部の人を集めたお目付け役

この人たちに、手紙か口頭で苦情を言うのです。

意外にスゴイのは、直に話して苦情を言えるということ。文章が苦手でもOKなんです。


実は、食事だの医務だのフロだの「刑務所の日常に関わる苦情」コチラが得意

お目付け役の外部の人だけあって、ちゃんと仕事をしてくれるんです。

刑事施設視察委員会から「改善勧告」を出されると、ガン無視もできないワケで…


で、刑務所によってはちゃんと改善されるから、なかなか頼りになります。

(刑務所によっては「検討します」と政治家のような返事で、放置しますがね

この話については、また後日詳しく話すことにいたします。


3.個人の訴えはハナから負け戦
ところが、個人の話のAタイプは、そうはウマくいかない。かなりキビシイ!

Bタイプでは頼りになった②はダメ。(ハナから個人の話は受け付けないのです)

③はあまり効果ナシ。(理不尽をしてきたボスに訴えてもダメでしょう?)


つまり、正式なルートでは①の「矯正管区長、法務大臣に訴える」しかありません。

とは言っても、他よりはマシかな?という程度でして・・・

申し出は、苦情の内容を矯正管区長に書いて送り、審査を待つことになります。


とは言うものの、現実的には却下が多く、マトモに取り合ってもらえません。

不服であれば法務大臣に再審査を申請できますが、まぁダメでしょう。

なぜなら「物的証拠」がない限り、受刑者の話など聞いちゃくれませんから。


つまり「よほどのこと」「物的証拠がある」でなければ、ハナから負け戦

やはり受刑者は理不尽に耐え、泣き寝入りするしかないのでしょうか?

そこで、登場してくるのが弁護士。上に挙げた④を利用するワケです。


手紙で知らせて助けを求めると、面会に来て、相談に乗ってくれるらしいですが…

「よほどのこと」で「物的証拠がある」ならば、かなり頼りになるので、ぜひ。

まぁ、そんなケースはレアなので、まず普通の受刑生活では起こらないと思います。


実際に利用する受刑者もいましたが、うまくいった話を聞いたことがありません

ホント、刑務所では何かあっても「物的証拠」を残すのがムズカシイんです。

むしろ「弁護士に何やら相談している」と刑務所から目をつけられます


つまりどの方法もイマイチ

それどころか、訴えようとすると、日常でのデメリットが増えるのです。

担当の刑務官様からは、ロコツに扱いがキビシくなります。


それもそのハズ。刑務所は外部からの干渉を一番イヤがります

外部に訴えられれば、調査が入ったり、裁判沙汰になることも有りうるわけです。

ですから、目をつけられ、キビシクされるのは当然。


刑務官様によっては笑っちゃうくらいロコツにマークしてきます。

訴えようとしている「事件」の内容を根掘り葉掘り、たずねてきたり…

事件そのものをニギリ潰そうとしてきたり、訴えることに圧力もかけてきたりします


受刑者に対して後ろめたいことがなければ、イヤがるのはおかしいんですがね・・・

つまり結論は、よほどのことがない限り「苦情の申し立てはしない方がいい」

ガマンして受け入れ、おとなしくして、一日も早く仮釈放でシャバに出ることです。


と、希望のない話になってしまいました。

今回は「苦情を申し立てる方法」という総論的な話でツマラナイですよね・・・

次回は「ホントに苦情を申し立てると、どうなるか?」についてご紹介します。


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コメント 4

ちい

こんばんは?(^-^)/かなり、理不尽な気もしますが、そうなると立ち回りの上手い受刑者が自分の都合の良いように所内で振る舞う事も可能になるような気もしますから、一括して何もかも駄目???の方が最終的には、良いのかなと考えてしまいます。

何にしろ「見ざる、言わざる、聞かざる」の三猿でいる事が刑務所Lifeの無難かつ平穏な送り方なのかなと思いました。
by ちい (2016-06-16 22:33) 

マーチン・ターシロ・マサシ

不平、不満、理不尽さを訴える手段はあるかもしれませんが、実際には全く機能しない現実に納得されられる気がします。

きりたんぽさんは、真偽のほどは別として「俺は冤罪だ」とのたまう面倒な懲役様に関わったことはおありでしょうか?

たとえ御本人の主張が完璧にスジが通ってようとも、他の懲役様達にとってはそんなことどうでもいい話、しょ~もない言い訳を聞いたところで同調する者は皆無だろうし、賛同する者なぞ誰一人いないことだろうと思います。

不合理や理不尽にもひたすら耐えまくる、本ブログで頻繁に登場しているきりたんぽさんご推奨の「あやまり侍」のスタイルが最も賢い模範的懲役の生き様だと思います。

by マーチン・ターシロ・マサシ (2016-06-16 23:19) 

きりたんぽ

ちいさん、こんばんは。
コメントをくださり、ありがとうございます。m(__)m

おっしゃる通り、小心者や立ち回りのヘタなヤツは「黙って、ひたすらガマン」し続けて、出所を待つのが一番なんです。

ただムズカシイことに、ある程度はしっかりと自分を主張していかないと、刑務官様を含め、相手側のいいように扱われ、不利益を被る仕組みになっております。
ココに気づけないと、刑務所で泣くハメになります。

声がデカいヤツの意見が通る、つまり「ゴネ得」のようなところがあり、シャバと変わりません。もっと露骨なだけです。
刑務所という矯正・更生の場で、実際はこんな環境でいいのかなぁと思ったものです。

またコメントをお待ちしております。
いつもお読みくださり、感謝です。
by きりたんぽ (2016-06-17 01:08) 

きりたんぽ

マーチンさん、こんばんは
コメントをくださり、ありがとうございます。m(__)m

「オレは冤罪だ」と懲役どうしの会話でしつこく言うヤツは、それはもう、たくさんいました(笑)。
そうとでも言ってないと、精神が保てないから言っているのかな?と感じましたが。

「オレは冤罪だ」と官(国や刑務所)に本気で訴えるヤツとは一緒になりませんでしたね。
そのような方は、一般工場に配役にならないんですよ。
拘置所の段階で文句ばかり言っているでしょうから、すでに懲罰を喰らい、刑務所に送られる頃には「問題児扱い」
何度も懲罰を繰り返し、一般工場までたどり着かないと思いますよ。
「昼夜間独居」と呼ばれる、寝るのも作業するのも同じ独居に一人でこもって、出所まで過ごすのです。

このような受刑者とは、なるべく関わりたくないです(笑)。
いつ巻き込まれるかわかりませんから…

またコメントをお待ちしております。
いつもお読みくださり、感謝です。
by きりたんぽ (2016-06-17 01:25) 

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