1.診察の「待合室」に来る人たち
今回は刑務所にて
「診察」を受けに来た「変わった受刑者」のお話をさせてください。
刑務所では具合が悪くなっても、すぐに診察や治療は受けられません。
刑務官様に申し出て
「コイツは病気だ!」と認められないと、クスリすらもらえず…
刑務官様から認められるには、ホントに病気か?ツラいか?治療が必要か?・・・
・・・そんなコトは、まったく関係ありません!
とにかく「医務の刑務官様」に許可された者だけが、診察を受けられます。
というワケで、
刑務官様に「気に入られているヤツ」は診察も受けやすいのが現実で、
演技やしゃべりがウマいヤツは、刑務官様をダマせるので、
仮病・詐病も多い。
中には「弁護士に話して、訴えるぞ!」と
力ずくで、治療を要求する者もいます。
もちろん、ホントに具合が悪いヤツもいます。たくさんいます。
ただ、さすが刑務所。ちょっとオカシイ。
身体の具合が悪いのか、アタマの具合が悪いのか、どちらかわからんヤツが多い!
今回は、
診察の待合室で目撃した「具合が悪い」人のウソみたいなホントの話です。
笑いをこらえるのが必死だったり、こうはなりたくないとビビったり・・・
廃人、キ◯ガイ、クレーマー・・・? 一体コイツら、何なんだ?
2.なぜか歯が悪い人が多い
受刑者は、
ほぼ全員「人相が悪く」見えます。
とくに顔写真はテッパンです。
「刑務所にブチ込まれるような人間だから、当たり前だっ!」
そうかもしれませんが、身なりなどの"条件のせい”のような気がします。
ボウズ頭、無精ひげ、そして
囚人服(緑の上下)、この3点セットがいけない。
誰もが貧乏&不潔、みすぼらしく、悪そうに見えるワケで・・・
そして、
診察の「待合室」に来る受刑者は、もう1つ特徴が加わります。
それは、
実年齢より老けて見えること
成人刑務所は下は20代から、上は80代まで、様々な年齢層が一緒なんですが…
実は40代なのに60代に見えたりする「くたびれたオッサン」が多いんですよ。
まだまだ若いくせに、
ハゲていたり、シワだらけだったり、顔色悪かったり…
顔色悪いと言っても、病的な「青白い」人は少ないんです。
多いのはなぜか「どす黒い」人。
酒の飲み過ぎで、もうすでに
肝臓を悪くしているのか?
それとも、
注射の回し打ちや入れ墨の際に肝炎になって、肝臓悪いのか?
待合室では、
シャバでの荒れた生活を連想させる「不自然な顔色」が多いんです。
そして、待合室に来る人たちは、
シャバとは明らかに違う特徴があります。
それは
「歯」が悪いこと。
20代、30代の若い人は、
歯がスカスカな人が結構多いんですよ。
今どきの日本で
「ミソっ歯」というモノがゴロゴロ見られるんです。
虫歯なのか黒く欠けていたり、そもそも歯が抜け落ちていたり、とにかく汚い。
ひょっとして、
ガキの頃にシンナーをやり過ぎたせいなのか??
40代になれば、入れ歯の者が急に増えてくるのです。
そのせいか、刑務所では入れ歯洗浄剤やポリデントを日用品でフツーに購入できます。
以前の記事でも話しましたが、
歯科治療は年中混雑。6カ月待ちが当たり前。
「このオッサン、歯が整って、キレイだな~」なんて思うと、多くが入れ歯。
どうして、これほど受刑者の歯事情はお粗末なのか?
若い頃のムチャのせいなのか、栄養状態が悪いのか、歯も磨かないほどワイルドなのか?
ご存知の方がいらっしゃれば、ぜひ教えてほしいです。
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3.アタマの具合が悪いのですか?
診察の「待合室」に来る受刑者は、
ひとクセもふたクセもある人が多いんです。
サボるため、情報集めのために来る「くせ者」はおとなしくしているんですが・・・
自分では
「病気だ!」と訴え、本気で診察を受けに来る受刑者が、タチが悪い。
生まれながらのクレーマー体質なのか、長年の刑務所生活で不満タラタラなのか、
診察の「待合室」に来ても、刑務官様にひたすら文句を言っているのです。
フツーの受刑者ならば「抗弁」で連行⇒懲罰ですが、常連らしく刑務官様もあきらめ顔。
こんな
「メンドくさいヤツ」は、たいていが40代後半以上のオッサンです。
必死なのもわかるんですが、その場で聞く限り
「イカレてるな」としか思えません。
そんな
診察の「待合室」での、よくあるパターンを聞いて下さい。
(受:クレーマー受刑者のオッサン 刑:医務の刑務官様)
刑
「診察まで待合室で少し待ってろ。そこの真ん中のイスに座れ」
受
「ハジじゃダメですか?どうして真ん中なんですか?」
刑
「わかった、わかった。真ん中でもいいから座れ」
受
「先生、痛いだけじゃなくて量も出ないんですよ」
刑
「は?突然、何のことだ?」
受
「だから、ションベンに決まっているじゃないですかっ!」
刑
「あ~はいはい、診察の時、医者に言ってくれ。オレに言われても困る」
受
「そうやっていつも、医務の先生は話を聞いてくれないんですよ!」
刑
「わかったから、とりあえず検尿だ。ションベン採ってこい」
受
「そんなムリですよっ!すぐにションベン出ないですって!」
刑
「オメェ!この前も検尿しただろ?今回もやるってわかっていただろうが!」
受
「そうやって、いつも追い詰めるんですよ、刑務所は!」
刑
「んなこと言ったって、ションベン採らねぇと検査できねぇだろ」
受
「具合の悪い受刑者をそんなにイジメて、楽しいですかっ?」
刑
「誰がイジメてるんだっ!オメェいい加減にしねぇと、連行するぞ!」
受
「そうやって都合悪くなると、怒鳴るんですよ・・・」
刑
「もういいから、ションベン採ってこい!」
この会話のやり取り、珍しいモノではない。
何回も遭遇しているのだ。
待合室に来てから、しゃべりっ放し。というか、
文句言いっ放し。
たしかに刑務所の医療はいい加減で、そりゃ不満もあるだろうけれど・・・
恐らくこのオッサンは、泌尿器系がホントに具合悪いのかもしれない。
ただ、同じ受刑者の立場で聴いていても
「オマエの方がオカシクないか?」と思う。
基本的に
刑務官様に文句、反論は許されない。フツーは即刻、連行され懲罰だ。
しかし、シャバ以上に
刑務所は「ゴネ得」が通用する場所なのかも。
こういう
メンドくさい「クレーマー」は、刑務官様もあきらめて、キビシクしない。
こうしてまた、
マジメに懲役をつとめているのがバカバカしくなってしまう・・・
こんなオッサンがいるから、
ホントに具合が悪いヤツまで雑な扱いをされるという矛盾。
刑務所の医療がお粗末なのは、クレーマーにも原因があるかもしれません。
刑務所にブチ込まれたのは自業自得。
しかしコレだけは言いたい!
「アタマの具合の方が悪いよね!」
カンベンしてくれ、キ◯ガイ受刑者・・・
次回は、もう一回、待合室で見た「ヤバい病的受刑者」のお話をさせてください。
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2016-05-13 17:00
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共通テーマ:日記・雑感
こんばんわ。
「歯」のお話を読んでいたら、自分のことを思い出しました。
拘置所に移管された頃から、歯がボロボロになっていきました。
元々虫歯ではなかったのに。
一日3回、きっちり歯磨きしていたにも関わらず、4,5本の歯が根っこだけになるまで崩れていきました。
そのせいで時々歯が痛み、黒羽ではロキソニンを訴え時薬にしてもらいました。
それにしても確かに、刑務所には歯がスッカスカの人が多かったですね。
薬物のせいなのか、捕まるまでの不摂生な生活のせいなのか。
どちらにしても、そういう人達の笑顔は汚かった(笑)
by お名前(必須) (2016-05-13 22:55)
こんばんは(^^)/
コメントをくださり、ありがとうございます。
歯はホントにひどい目に遭われたんですね…
現在は大丈夫でしょうか?
そうなんですよ…なぜか刑務所では歯がスカスカの人が多くて。
前歯が無い状態で笑うと、なんかオカシイんですよね。
by きりたんぽ (2016-05-14 01:54)