いよいよ今年も残りあとわずか。
お正月を迎え、冬の寒さも本格的になってくるこの季節。
シャバでは正月休みで、飲んだり、食ったり、出かけたり、何かと楽しいハズです。
しかし、
刑務所では一番ツラい季節であり、ホントにキツイです。
その理由は言うまでもなく
「寒さ」
別に北国でなくても、刑務所の冬というのは、寒いんです。
ですからシャバでは楽しみな
「正月休み」が、刑務所ではホントにツラい。
曜日が重なると8連休、9連休となり、
寒さと退屈で地獄のような生活です。
その間、
寒い舎房に閉じ込められっ放しの軟禁状態。
「正月はおせちもお菓子も出るから、楽しいんじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし、おせちもお菓子も期待外れで、大した量ではないことを、以前の記事
年越し:「
刑務所の食事のウワサ⑧・・・ムショで年越しそばは食えるのか?」
おせち料理:「
刑務所の食事のウワサ⑨・・・ムショでまさかの「おせち料理」」
モチ:「
刑務所の食事のウワサ⑩・・・正月のモチにまつわる話」
銀シャリ:「
刑務所の食事のウワサ⑪・・・正月は銀シャリ出るけれど、不人気なワケ」
お菓子:「
刑務所でお菓子が食える?②・・・正月とGWは懲役たちの「祭り」です」
にて、それぞれ詳しくご紹介しましたので、ぜひご覧ください。
今回は
「刑務所は寒い」という、鉄板ネタ?ベタすぎるネタ?のご紹介です。
どこでも聞くことかもしれませんが、あえてお話させてください。
1.「しもやけ」に苦しめられる
北海道や東北の寒さのキビシイところでなくても、刑務所の冬は寒いです。
別に大げさに言っているワケでも、精神的なカン違いでもありません。
実体験として、
関東の平野部の刑務所でも、ホントに寒い!
その証拠として、
手足の指がガッツリ
「しもやけ」になりました。
「オレだけ寒さに弱くて、なっているのか?」と思いきや・・・
同じ工場の受刑者の
半数以上がなっていたので、ビックリ!
ここで恐ろしいのは
「手の指も、しもやけ」ということ。
足の指は比較的なりやすくても、手の指って、大の男なら早々ならないハズ。
ところが手の指もアッサリなっていまい、懲役作業に支障が出るほどです。
指がパンパンに腫れる→かゆくなる→赤くなる
ここまでは子どもの頃に経験していたのですが、
ここから先がツラかった!
→紫になる→メチャ痛くなる(泣)
まさか21世紀の日本で、しもやけに苦しめられるとは思いもしませんでした。
しもやけって、子どもの頃になって以来、なったことないし、忘れていたわ!
寒いと言っても「寝られない」とか「寒さで震えてツラい」程度だとナメてたわ!
さすが刑務所。
こちらの想像の上を行く!
精神的にツラいだけでなく、
しっかりと身体的にもダメージを与えてくるとは!
では、どうして「しもやけ」になるほど寒いのかをお話しします。
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2.どうして刑務所は寒いのか?
手の指まで「しもやけ」になる刑務所は、
なぜそこまで寒いのか?
建物の面から考えてみました。
①「すきま風」に苦しめられる
最近、各地の刑務所が順次建て替えられ「すきま風」に苦しめられなくなった。
しかし、まだまだ古い建物のままの刑務所が多い。
40~50年前に建てられた刑務所は、ホントにすきま風がキビシイ。
窓枠(サッシ)がアルミではなく、
ガタつく鉄。
コレが
密閉性がまるでなく、すき間が多くて、風が入り放題。
もちろん古い建物なので、二重窓のワケはなく、ストレートに風が入る。
ちょっとした風でも、真冬のすきま風は恐ろしく寒いのは、ご存知でしょう?
常に換気している状態なので、外に寝泊まりしているのと、ほぼ一緒。
一年中、真冬でもキャンプ、テント生活しているのと同じです。
外側の窓→舎房(部屋)→廊下に風が抜けるので、そりゃ寒い。
すきま風を防ごうと、サッシのすき間にチリ紙をつめるのは
「懲役あるある」。
もちろん、
刑務官様にバレたら、懲罰送りです(笑)。
②暖房は建前ではナシ
東北より南の刑務所では、基本的に舎房での暖房はありません。
北海道でなくても、
北国や標高の高い刑務所では、かなりの寒さになります。
私のいた刑務所でも、
真冬はマイナス10℃になっていました。
新しい建物の刑務所では
「温水暖房」と言われる暖房システムがありました。
稼働すれば、天井の送風口から温風が吹き出てくるハズ・・・
しかし、
存在するだけで稼働することは、めったにありません。
温風が出てくるのは2年に一度くらい。
それも2月の後半の週末だけ、5~6回。
毎日じゃないんですよ!
てっきりカラダが温まるかと思ったら、
やはり刑務所、甘かった!
温風と言っても、
送風口に手を当てないと分からないほどの「微風」
その風も
「暖かい」ものではなく、「ぬるい」程度のショボさ。
時期も時期で、寒さのマックスの時期につけてくれるワケではないんですよ。
2月の後半なんて、
3月の決算期に向けた「予算調整」なのか?
それとも
「一応、暖房つけました」という世間へのアピールなのか?
つけてくれるだけありがたいんですがね・・・でもカラダの震えが止まる程度ですよ。
しかし、この暖房の告知を聴くと、
刑務所は暖房とは言っていないんです。
「2月の数日間、温水暖房システムの試運転をする。定期点検である」
いかにもお役所らしい。
暖房なんだけど、暖房とは言っていない。
受刑者が暖房が弱いと文句言っても
「暖房などつけていない」とハネつけられるし
世間一般には
「刑務所では真冬に暖房をつけています」とアピールできる。
なるほど、両方に都合が良い
「暖房システムの試運転」という「言い訳」
ホント、
警察とか検察とか刑務所とか「ヘリクツが一流」だな。
そのうえ、稼働した年には必ず刑務官様に、こう
説教?イヤミを言われます。
刑
「オメェ、温水暖房を稼働させると、いくらかかるか知ってるのか?」
私
「いえ、わかりません(毎年言われるので、ホントは知っているけど)」
刑
「あぁん?1日で30万円かかるんだぞ、コラ!」
私
「ハイ、申し訳ございません」
刑
「懲役のくせに、ぜいたくだ」
私
「ハイ、申し訳ございません」
何で謝るのかわからないけれど、長い懲役生活のクセで、
とりあえず謝ります(笑)。
刑務官様が「重油代が高いこと」をアピールされるのは理解できます。
しかし、1,000人もいるようなデカい建物では仕方ないでしょ?
それにしても
「懲役のくせに」というのは、お約束だが、口が悪い。
話が長くなってしまいました。
寒さの原因の一つである「服装」と「フトン」などついては、次回お話しします。
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2015-12-31 15:00
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コメント(4)
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共通テーマ:日記・雑感
今 こうして 除夜の鐘を聞きお酒を飲んでいる時に留置場、拘置所、刑務所で生活している方々がみえると思うと複雑な気持ちですね。
反省をし新たな気持ちで新年を迎えてほしいものです。そして出所されている方々には一日も早い社会復帰を願いたいです。
by blue-sky (2015-12-31 23:52)
あけましておめでとうございます。
そして、お久しぶりです。
刑務所の寒さは本当に厳しかったですね。
黒羽は雪はあまり積もりませんでしたが、気温はかなり低かったです。
私もしもやけになりました。
一番厳しかったのは、教育的処遇日です。
布団に入ることも出来ず、ただひたすら部屋で座る時間。
足の感覚が無くなるほどの冷え。
毛布を掛けても靴下を重ね履きしても、どうにもなりませんでした。
by 1852番 (2016-01-02 00:03)
blue-skyさん、こんばんは(^o^)
新年おめでとうございます。
待ち人さんのリアルかつ配慮あるコメントをくださり、本当に感謝です。
このようなことは、経験した人でなければ絶対にわからないでしょうし、だからこそ説得力があるものだと確信しています。
当事者の方にコメントをいただけるのは、本当にありがたく、貴重ですね。
参考になる方が多数いらっしゃるはずだと思います。
中に入っていた者としては「待っていてくれる人の方が圧倒的に少ない」という印象でした。
離婚なり、別れるなり、縁が切れてしまうのが普通のようです。
私の立場から言えば、待ち人さんが最後まで待っていてくれるというのはうらやましい限りです。
今年もお付き合いのほど、コメントも戴けますよう、よろしくお願いいたします。
いつもお読みくださり、感謝です。
by きりたんぽ (2016-01-02 00:27)
1852番さん、こんばんは(^o^)
新年おめでとうございます。
そしてお久しぶりです。
1852番さんも、冬の寒さには苦しめられたんですね~
衣服が暖かくないので、重ね着してもダメ。
起きてじっと座っているのがあれほどツラいとは思いませんでした。
ちょっとしたすきま風がものすごくこたえるんですよねぇ。
人間、寒さと空腹が一番ミジメだなぁと身をもって感じました。
またコメントをお待ちしております。
今年もお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2016-01-02 00:33)