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刑務所と懲罰(13)・・・懲罰になりたい受刑者、懲罰にさせない刑務官様 [懲罰]

1.懲罰になりたいってオカシイ
今回の記事のタイトルは、オカシイとは思いませんか?

「懲罰になりたい受刑者」って、そんなヤツいるのか?ですし・・・

「懲罰にさせない刑務官様」って、それじゃあ仕事にならんだろう、と反対のハズ。


「懲罰」は悪さをしたのがバレて、刑務所から「おしおき」されることです。

受刑者にとっては不利益なことばかりで、ゼッタイに避けたいハズ

だからこそ刑務官様は、懲罰をチラつかせることに効果があるワケです。


懲罰を喰らうと、仮釈放に影響して出所が遅くなるし、日頃の処遇も悪くなります。

また、作業をする工場も他に飛ばされ、下っ端としてイチから出直し!

考えただけでもゾッとするので、フツーの受刑者は、おとなしくしているのです。


ところが、中には「自分から進んで懲罰を喰らおうとする」人たちがいるんです。

それは、懲罰を受けるとほぼ確実に「他の工場に飛ばされる」から!

この「他の工場に飛ばされる」ことを、逆手に利用しようとするのです。


「工場を移るのに、懲罰を受けなくても、マトモな方法はないの?」と思うでしょう?

実は、刑務所は事情があっても、希望を出しても、工場は移ることができないんです。

だから、事情により「どーしても他の工場に移りたい」人は、懲罰を受けるしかない!


工場を移るためには他に手段がないので、「反則ワザ」の懲罰を選んじゃうんです。

それでも「今の工場から出て行ける」ので、彼らにとっては全然OK、大歓迎・・・

「そこまでして、他の工場に行きたい理由ってあるのか?」と思うでしょう?


イジメられて、もう逃げ場がないという切羽詰まった理由もあれば、

周りに自分のウソ・ハッタリがバレてしまい、居場所がなくなった自業自得もいるし、

プライドだけは高くて下っ端作業ができない、すぐに飽きてしまう、など・・・


意外にも「懲罰を喰らってでも、他の工場に移りたい」という受刑者はいるんです

1つの工場に月1~2人のペースでいましたね(刑務所によって違いますが)

彼らにとって、他の工場に移るため「確実に懲罰になりたい」というワケです。


だから失敗はゼッタイに許されない!

「確実に懲罰を喰らう方法」がとても大事であり、研究に余念がありません。

フツーは「いかに懲罰を喰らわないようにするか」を考えるのに、まるで逆です。


「確実に懲罰を喰らう」・・・コレが意外とムズカシイ

ただ単に、目の前で悪さをすればいいワケではないんです。

そこには「刑務官様」という大きなカベが立ちはだかります。


2.懲罰を阻止してくる刑務官様
刑務官様は、懲役たちの行動に常に目を光らせています。それが、まぁ、仕事。

「何か悪さをしたら、怒鳴り散らして、連行⇒懲罰にしてやる!」

そんな感じで、鼻息を荒くしている刑務官様も多いです。


ところが、今回のケースはまるで逆です。

受刑者が、自分から懲罰になりたくて、反則行為をするワケですからね。

すぐに連行⇒調査⇒懲罰と進めたら、彼らの思うツボ、ねらい通りになります。


ベテランの刑務官様はコレをよーく知っていまして・・・

違反をアッサリ認める潔さや、ワザとらしい態度を見ると、すぐには連行しない!

「コイツ、工場を出て行きたいんだな?そうはいかねぇ!」と気付くんです。


刑務官様は「受刑者に思い通りにさせず、ツラい目にあわせる」のが、仕事です。

そして刑務官様は「受刑者には良い想いはさせねぇ」と考えています。

だから反則行為の「悪いこと」をしているのに、懲罰送りにしないんです!


こうなると、受刑者と刑務官様で、ワケの分からない口論となります。

「作業はしません!やる気ないです。だから早く連行してください!」

「うるせぇ!サッサと自分の席に戻って、作業しろ!」

「こんな工場、やってられないんです。懲罰でいいですから・・・」

「オメェは懲役なんだよ!黙ってオレの言うこと聞いてりゃいいんだ!戻れ!」


受刑者は、他の工場に移りたいから、サッサと連行され、懲罰になりたい

刑務官様は、このズルい考えの受刑者に、思い通りにさせないため、懲罰に送らない

いつもの風景とはまるで逆の、オカシな言い争いが工場中に響き渡ります。


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3.刑務官様のメンツがジャマをする
また、刑務官様にもイロイロな思惑がありまして、アッサリとは懲罰にしません。

「受刑者の違反を見つけ出し、怒鳴り散らして、懲罰に送る」

コレが刑務官様の大好物、生きがいだ、と初めの頃は思っていました。


が、実はそうでもなかったんです。

明らかで、ヒドイ反則行為は別ですが、懲罰に送ることを嫌がる刑務官様もいます

もちろん、受刑者がかわいそうだ、とか、チャンスをやろうなんて甘いもんじゃない。


それには、刑務官様のある2つの事情があるようです。

一つは「懲罰に送ると、仕事が増えて、メンドくさい」こと。

もう一つは「自分の工場から、懲罰を多く出すのは、メンツ丸つぶれ」なこと。


受刑者が反則行為をして、連行されてしまうと、それで終わりではないんです。

その内容を詳しく書いた「報告書」を書いて、提出しなければならない・・・

そんな「ムダな仕事」が増えることが、メンドくさくてたまらないんです


だから「仕事を増やしたくないから、カンタンには懲罰には送らない」

何だか本末転倒な理由で、懲罰にアガりたい受刑者の思い通りにさせません

「そんなのあり得ない!ホントかよ?」と思うでしょう?


しかし、刑務官様の複数人が面と向かって教えてくれたので間違いありません。

その報告書もチラッと見たことがあるんですが、たしかにメンドくさい。

受刑者の自作自演に付き合わされ、仕事増やされたら、割に合わんでしょうね。


この理由は理解できますし、「刑務官様、お疲れさまです」と言いたくなります。

ところがもう一つの「メンツ丸つぶれ」という理由がいただけません


刑務官様の世界は典型的な「タテ社会」です。

先輩の言うことはゼッタイ

巡回・視察に、上司のエライ刑務官様が来ると、ヘコヘコしています。


そして刑務官様は、上司に注意や叱責させることを異常にイヤがるんです。

もし巡回・視察中に、受刑者がエライ刑務官様から注意されたら、一大事!

まさに「逆鱗に触れる」というヤツで、全員からため息が漏れます。


エライ刑務官様が去った後、どの刑務官様もゼッタイに怒鳴って呼び出し(笑)。

「オメェ、何やってるんだよ!オレに恥かかせやがって!」

工場中響く声で、メチャクチャ怒鳴られ、怒られます。


注意されたぐらいで、この勢いですから、懲罰なら大変です。

どの工場にも悪さをするヤツはいるので、懲罰というおしおきは必要ですが・・・

懲罰の人数が多いとマズい!


1ヶ月に1~2人ならいいが、3~4人とか、一度に何人もだとマズい!

同じ工場から何人も懲罰が出ると、刑務官様の責任が問われるのです。

どうやら担当の刑務官様が、上司から怒られるらしく・・・


「君の担当する工場はどうなってるんだね?ずいぶん懲罰多いじゃないか?」

「ちゃんと受刑者たちを監督・指導しているのかね?」

と、こんな感じでネチネチ言われて、左遷などにつながるらしいのです。


さらには「ヨコの対抗意識」も、強い人たちなんです。

工場を担当する刑務官様どうし、メンツをかけて、いちいち争います

どの工場担当の刑務官様も「オレの担当の工場が一番デキる」と張り合います


「あのオヤジの工場には絶対負けたくねぇ」と対抗意識をむき出しにすることも。

そんなコトして何のトクか?子どもみたいで笑える・・・ならいいのですが、

普段から、受刑者たちにも当たり散らすから、たまったもんではありません。


「他の職員(刑務官のこと)に注意されて、オレに恥かかせるんじゃねぇ!」

こういうセリフを普段からおっしゃいます・・・

注意されたくらいで怒り狂いますから、懲罰の人数が多いなんて月には、大変!


自分の担当する工場から「懲罰にアガる人数が多い」というのは恥なんです

アガる人数が多いと「懲罰が多くて何やってんだ?アイツはダメだな」と、

自分が名指しで「無能扱い」され、刑務官様どうしでバカにされるらしい。


まさにメンツ丸つぶれ・・・

刑務官様が最も大事にするのは「メンツ」でございます

ですから、担当する工場から、何人も懲罰にアガるのをとてもイヤがるのです。


だから受刑者を見て、そんなにカンタンには懲罰にアゲないんです。

他の工場に移るのが目的で、懲罰をねらうヤツは、反則行為がショボいんです。

刑務官様でなくても、しばらくいれば我々にもわかっちゃいます。


「コイツ、明らかに懲罰でアガって、他の工場に移る気だな」

「あぁ~仕事増えてメンドくせぇ、この程度なら懲罰にアゲない」

「今月は懲罰にアガった人数多いから、マズいな。懲罰送りを減らさないと!」


こんな感じで、刑務官様は頭の中で計算しているんでしょう・・・

刑務官様の置かれた状況と、その日の気分により、懲罰のハードルが上下します。

アッサリ懲罰にアゲられる時もあれば、口論してもアゲてくれない時も・・・


そして何よりも刑務官様の「メンツがつぶれないか」で懲罰かどうか決まります

そんなワケで、反則行為をすれば必ず懲罰にアガることはできないんです。

「他の工場に移るには、懲罰にアガるしかない!」と覚悟しているのに・・・


意外にも「他の工場に移るため、懲罰を喰らう」というのはムズカシイ

あまり重い懲罰にならず、かつ確実に懲罰を喰らうには「ワザ」がいるんです。

次回この「適度に、確実に、懲罰を喰らうテクニック」についてお話しします。


マニアックな話題で申し訳ございません・・・


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