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刑務所と懲罰(12)・・・懲罰を何とも思わない受刑者たち [懲罰]

・懲罰受けても、脱出したいワケ③
刑務所の「懲罰」について、続けてお話ししています。

「懲罰」は悪さをしたことがバレると、喰らってしまう「おしおき」です。

おしおきですから、当然、ロクな目にあいません。


懲罰を喰らうと、仮釈放に影響して出所が遅くなるし、日頃の処遇も悪くなります。

また、作業をする工場も他に飛ばされ、下っ端としてイチから出直しです。

フツーの受刑者にとっては、それはもう、ツラいことだらけです。


「ゼッタイに懲罰は喰らわないようにしよう」とフツーの受刑者は考えます。

しかし、ここは刑務所。まったく理解できませんが、反対の考えをする者もいます

損なコトばかりの「懲罰」のハズなのに、「コッチがいい」と自分から選ぶんです!


なぜ自分から懲罰を喰らうのか?

それは「懲罰を受けると、他の工場に飛ばされる」コレを逆手に利用するのです。

彼らはそれぞれの事情により、どーしても他の工場に移りたいんです。


イジメられている者、ウソ・ハッタリがめくれた者、様々な理由があります。

今回も「懲罰を受けてでも、工場を変えたい人たち」をご紹介します。

工場を移ることは、事実上「懲罰を喰らう」しかないので、起きる事態ですが…


そんな前回までの「懲罰を受けてでも、工場を変えたい人たち」の話は
刑務所と懲罰(10)・・・懲罰を喰らってでも、ココから脱出したい!
刑務所と懲罰(11)・・・ウソ・ハッタリがめくれて「懲罰」?
にて詳しく書いております。ぜひこちらをご覧の上、今回の記事をお読みください。


③オレ様のプライドが許さない
何をさせても飽きっぽく、長続きしない人っていますよね。

シャバなら「もう、やーめた」と仕事を辞められますが、刑務所はそうはいかない。

懲役になった以上、作業は選べず、与えられた作業をやるしかありません


すぐに作業が飽きてしまい、長続きしない人は、刑務所にも必ず何人か、います

飽きっぽいだけならいいんですが、口は達者で、文句ばかりを言う・・・

作業がイヤだ、刑務官が気に入らねぇ、作業の班長がムカつく・・・


この程度なら「そりゃ、ボヤキも出るわ」で笑って見ていられるんですが・・・

だんだんエスカレートし、いつの間にかエラそうなことばかり言うんで、困ります

働きもしないで、口ばっかりのオッサンって、職場でも必ずいますよね?


彼らは、お決まりの文句を言って、周りに噛みついて、困らせるんです。

「どーして、周りのヤツらはオレ様をていねいに扱わないんだ!」

「オレ様がいかに実力があるか、コイツらはわかっていない」


とにかく自分が一番エライという「オレ様」なんですよ!

まぁ、いっつも文句を言っているんで、煙たがられるのはシャバと同じ。

「コイツと関わると、ロクなことがないハズ」と、誰も相手にしなくなります


誰も相手にしないので、ますます孤立し、イライラが大きくなります。

「こんなレベルの低い工場に、オレ様がいるべきではない」

「ここは、やはり、自分から工場を移るべきだろう」


でも、刑務所は自分の希望で、マトモな方法では他の工場には移れません

そんなコトわかっているから、みんなしぶしぶ作業をしているんです・・・

が、さすが刑務所に来るだけのことはある「オレ様」は考え方がぶっ飛んでいます


「ヨシっ、オマエら凡人にはできない、懲罰喰らってでも工場移ってやる!」

「どうだ!オレ様のこの男気!スゲェだろ!カッコいいだろ!」

こんな感じで、作業拒否などの反則行為をし、自分から懲罰にアガっていきます


完全に一人芝居の暴走。勝手に懲罰にアガっていくという、理解不能・・・

(セリフはもちろん、すべてを口に出してはいませんが、目がそう訴えています)

もう完全に妄想、キ◯ガイ、頭の中はお花畑、の世界です。


刑務所に来てヤラレタのか、元々オカシイのか、精神的に病気です。

お気の毒ではありますが、周りに害悪をまき散らすオッサンです。

周りの懲役たちは、勝手に懲罰にアガって、いなくなったことを心から喜びます


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④単純にガマンがきかない
飽きっぽく、長続きがしない人をご紹介しましたが、別タイプもいます。

同じく飽きっぽく、長続きがしないんですが、こちらは超越しちゃってます。

プライドとか、イライラではなく、ただ単に同じことを続けるのができない


彼らは、同じ環境がとにかく耐えられないんです。

イスにきちんと座り、わき目もふらず、黙々と作業をするということができない。

刑務所の基本、この「懲役作業のスタイル」ができないので、怒鳴られっぱなしです。


小学校の教室にも、必ず一人くらいいましたよねぇ。

イスに座っていられない、じっとしていられない、黙っていられない、アレです

大人になっても、こういう人っているんです。そして刑務所にもいるんです。


ハッキリ言えば、知的障害でしょう。

しかし、シャバではそんなことは考慮されず、ただの「社会の落ちこぼれ」です。

刑務所でも、よほどのレベルではない限り、フツーの懲役と一緒に作業です。


彼らにとっては、毎日同じ作業をすることはツラくてたまらない。

しかし、作業を変えたいとか、他の工場に移りたいとか、そこまで考えられません

「とにかく、もうやりたくない」 ただの駄々っ子になってしまいます


勝手に作業をやめて、ボーっとしていたり・・・

恐ろしいことには、フラフラと作業中に歩き回ったり・・・

作業中にもかかわらず、周りの懲役たちに話しかけたり・・・


監視の刑務官様は、もう、毎回ブチ切れです。

しかし、何度言ってもどこ吹く風。全然反省もせず、同じことを繰り返します

まぁ、ある種の病気、障害だとはわかってはいるんですが・・・


しかし「全員が同じ扱い」のハズである刑務所でやられると、イラッとします

フツーの受刑者であれば、そんなコトを1回でもやれば、即連行、懲罰です。

怒鳴っても、懲罰にしても、意味がないとはいえ、全体のヤル気がそがれます。


刑務官様も「ワガママし放題」の駄々っ子に、ホント手を焼きます。

彼らが刑務官様に言い返したり、つかみかかったり、そこまですると、さすがにアウト!

ココがチャンス!とばかりに、刑務官様は連行し、懲罰送りにします。


しかし、問題は彼らにとっては「懲罰は歓迎すべきこと」なんです。

毎日同じ作業をするのがツラくてたまらない、そんな時「連行され、懲罰」です。

彼らの願い通り、懲罰の後は「他の工場に飛ばしてもらえる」んですから!


同じ作業をする苦痛と比べりゃ、懲罰は別にこたえない、ツラくない

常識が通用しない、フツーの受刑者の感覚とはまるで違うんです。

こんな「懲罰がおしおきにはならない」人たちがいる、刑務所恐るべし!


ちなみに彼らは、作業に飽きては、駄々をこねて懲罰になり、他の工場に行く・・・

味をしめたのか、このサイクルを延々と繰り返しています

3ヶ月もてば良い方、1週間ももたない、なんてこともザラです。


だから、刑務所にいる間に全部の工場を経験してしまう、なんてことになります。

彼らが「懲罰がおしおきにはならない」理由はまだあります。

彼らは仮釈放なんかもってのほか、一日でも長く刑務所にいたいからなんです。


フツーの受刑者は、一日でも早く、仮釈放で刑務所から出て行きたい・・・

しかし、彼らは一日でも長く、刑務所に居続けたい!

彼らにとって、刑務所は「安全でラクで居心地がいい」ステキな場所だからです


むしろシャバの方が、仕事も何もないのでツラい、生きていけない

作業もまともにできず、字もロクに書けない、だからイジメられる。

かと思えば、親切に近づいてくるヤツにはダマされて、なけなしのカネを取られる。


シャバに出れば、彼らは社会に適応できないワケで、毎日がおしおき・・・

面倒を見てくれる家族がいなければ、完全に路頭に迷います。

もう、犯罪でもしないとメシも食えず、生きていけないという見方もできます。


彼らにとっては、刑務所の方がよっぽど安全なんです。

ということは、懲罰を喰らって、仮釈放もダメになれば、願ったりかなったり!

他の工場に移れるわ、一日も長く刑務所にいられるわ、懲罰さまさま、大歓迎


コレって「できない、ダメなヤツだ」と、笑って済ませてはいけないんでしょうね。

彼らを預かる場所、支援する方法を確立しないと、出所しても同じことの繰り返し。

また、すぐにでも犯罪を犯してしまうのは、間違いありません。


何だか社会の問題点、重い話になってしまいました。

本来、福祉分野の問題なんでしょうが、刑務所が代行している状態です。


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タグ:懲罰 罰明け
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V(-¥-)V ごとう さとき

なんか、中途半端に成功したクリエイターだの、実業家だのが出す自己啓発本に、
「私は人生で、困難な道と楽に進める道があったら、常に困難な道を選択してきました (・∀・)v」
とかいう自慢をよく見るけど、

“刑務所でそれをやったら、ただのバカ・・・_φ(・・ )b”

という事がわかりました。
by V(-¥-)V ごとう さとき (2015-10-26 17:23) 

きりたんぽ

ごとうさん、こんばんは(^o^)

コメントをくださり、ありがとうございますm(__)m。
おっしゃる通りなので、笑ってしまいました。

刑務所は目立ち過ぎてもいけませんが、自分の主張をしないと潰されるところです。
「ナメられる」というヤツです。
痛感したのは、沈黙や我慢は損をするだけ、ちっとも美徳ではないということ。
懲罰にならないギリギリのところで、ゴネてゴネてゴネまくる。
そして自分の主張を通してしまう・・・
自分の未熟さを痛感した日々でした。

またコメントをお待ちしております。
いつもお読みくださり、本当にありがとうございます。
by きりたんぽ (2015-10-26 18:02) 

じじ

先日はお世話になりました。

少しですが、気持ちが楽になりました。

今回のブログですが、とても重たい内容に思えます。
知的障害があるのに分かってもらえず、引き取る人もいない・・・行着く先は刑務所。

本当に考えさせられます。

私も今の立場になって分かりました。

わざと法律に背こうとした人ばかりじゃないと言う事が・・・

確かに凶悪な人はいます。
反省せずに何度も刑務所に出入り人もいることも分かりました。
それを武勇伝にする人もいました。

外国では出所者に対して、しっかりフォローする体制があり理解もあるようです。
その体制と理解があって犯罪率が下がっている事を。

日本も少しつづ変わってくれたら良いですね。

私も中から出て来て生活が安定したら、何かしら同じ立場だった人を助けられるような活動をしたいと思います。
by じじ (2015-10-27 04:32) 

みん

私も考えます。
知人も仕事もがんばっていました。
ネットビジネス、福島での労働(ここにも悲しい実態があることも考えさせられます)
それでもまた繰り返してしまいました。
この先どうしたら社会に適合できるのかな…
個人や家族の力だけではどうにもならない現実を…国で援助できる体制があればと願います。
by みん (2015-10-27 23:48) 

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