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刑務所の食事のウワサ⑫・・・残飯禁止?男は黙って全部食え! [食事]

「刑務所の食事」について、続けてお話ししております。

メニュー、マナー、理不尽な先輩の話など、いくつもご紹介しました。

これから入る予定の人にとっては、心配なことがあるのを忘れていました。


それは「刑務所って、残飯は許されていないんじゃないのか?」ということです。

実はコレって「刑務所の決まりとしては、いくら残飯を出してもOK」なんです。

だから、独居房に入ってしまえば、残飯の問題はまったく気にする必要ナシ。


しかし、雑居房となると別です

残飯を残しても何も言わない部屋もあれば、ひと声かけて謝まるルールの部屋も。

もちろん、下っ端は「残飯一切禁止」とする理不尽な部屋もあるんです。


こんなメンドくさい雑居に入ってしまうと、メシの好き嫌いなど言ってられません。

下っ端のうちは「先輩が許可したモノ」しか残飯に出せません。

うっかり残飯を出したら、説教⇒チン⇒イジメられ⇒出役拒否⇒懲罰のルートです。
(チン:反省のため、TV視聴や会話、読書、一切を禁じられ、ひたすら座っている)


今回は、そんな「残飯禁止」のイカレた雑居の残飯に関するお話をします。


1.そこまで食う必要あるんですか?
後輩イジメが好きな雑居、部屋長が心の狭い雑居、そんな雑居に入ると大変です。

理不尽なルールに縛られ、四六時中気をつかい、気の休まる時はありません。

寝ている時だって、イビキや寝返りは厳禁ですから、気を抜けないんです


そんな雑居に入ってしまったら、食事の時だって、気を抜けません。

音を立てるな、先輩に合わせた速さで食え、まぜメシなど、ウザいことだらけです。

とくに頭が痛いのが「残飯一切禁止」のルールなんです。


キライなモノ、マズいモノ、これはシャバでの生活の甘えでもあるから仕方がない。

問題は「コレって、食わない、いや食えないだろ?」というモノなんです。

食えないようなモノまで、残飯一切禁止だなんて、どうすりゃいいの?


例えば、果物の皮やタネです

リンゴのかたい芯の部分をはじめ

キウイフルーツのケバケバの皮も

ナシのかたい皮と芯の部分も

全部食べることが求められます


どうして、って残飯一切禁止のルールですから、残せないんです。

そしてタチの悪いことに、こういうことが得意で、率先する先輩がいることです。

先輩がやっている以上「食えないから残飯に出す」という理屈は通用しません。


一番、驚いて、あきれたのがコレ

焼きサンマの頭を、丸ごと食べること

いや、かた過ぎて、ムリだって!


もう、オマエはビックリ人間か?

それとも人間ポリバケツか?


これはキビシイ!と思い、残飯の許可をもらえるよう、思い切って尋ねてみた。

「サンマの頭って、かたくないですか?ていうか、マズくないですか?」

「いやいや、ウマいでしょ。オレは全然食うよ」


もう話し合いの余地はありません。先輩が食っている以上、食うしかありません。

でも、よーく観察していると、こんな先輩もウマそうには食っていません。

かなりムリをしている様子が、何となく感じられるのです。


「オレは特別で、すごいヤツだろ」と、周りに認められたい「見栄っ張り」

「こんなことフツーでしょ?」と元々アホな「頭のオカシイ」人間なのか

「刑務所慣れして、感覚がマヒしている」というヤバい「末期症状」なのか


どちらにしても、「さすが刑務所にいるだけのことはある」ということです。

どれかには当てはまるとは思うが、ホント、こういうヤツが一人いると迷惑です。

何でも食うのは勝手だが、頼むから一人でやってくれ!


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2.どうしてそこで「カラシ」なの?
全国どこの刑務所でも、健康のため「減塩」としており、味付けがうすい

しょうゆ、ソースなど調味料も、その都度小袋1回分しか支給されない

元の味付けがうすい上に、かける調味料も完全に管理・制限されています。


「あぁ、しょうゆさえあれば、このマズいメシも食えるのになぁ」

「もっとソースをぶっかけて食ったら、ウマいのになぁ」

懲役の人間なら誰もが思う「刑務所の食事あるある」のハズです。


しかし、私のいた刑務所では唯一「あり余るほどたくさん」の調味料がありました。

それは「カラシ」なんです

カラシは、なくては困るだろうが、ちょっと添えてあれば十分のモノのハズです。


なのに、小袋で個別ではなく、人数分まとめてドーンとくるんです。

それぞれの工場や舎房のフロアで、一人ずつ小分けにして配るんですが・・・

なぜか「カラシ」に限って、やたらと量が多いんです


おでん、トンカツ、カラシ和え、冷やし中華あたりまでは理解できます。

豆腐(冷や奴)まで、カラシが出るのがわからない!

だから、この刑務所の食事ではカラシがしょっちゅう出るワケでして・・・


それも、ソーセージにつけるようなヌルいカラシではなく本来の激辛のカラシです

口に入れたら、毎回「ツーン!」で、涙なしではいられない

正直、罰ゲームのレベルの辛さであり、量が多いだけにタチが悪い


でも、この雑居は「残飯禁止」です

カラシがきつかろうが、量が多くて食えなかろうが、んなことは知ったこっちゃない

下っ端は先輩の許可がなければ、あくまで「残飯禁止」「完食」が義務なんです。


このルールはホントにツラい。

マズいモノ、キライなモノなら、お茶で流し込めば何とか食えるワケなんですが・・・

カラシで激辛に関しては、お茶で流し込む姑息なテクニックが通用しない!!


先輩たちも、これをよーくわかっているから「退屈しのぎができた」と嬉しそう。

下っ端のカラシで悶絶し、涙を流す姿は「最高のごちそう」なワケです。

下っ端が苦しむほど「良いリアクションだ」と、お褒めのコトバをいただきます。


おでん、トンカツ、冷やし中華、この辺はごちそうなのに、カラシのせいで憂うつ

カラシ和えは炊場で、すでに混ぜられているが、コイツも強烈

そしてトドメは「冷や奴」だ。夏場はよく出るから、そのたび悶絶だ


先輩たちは、下っ端がカラシを食べて苦しんでいる姿を見て、ご満悦です。


「どーしてこの地方の人間は、豆腐をカラシで食うのか?」と泣きながら食う。

カラシに弱いヤツは、マジ泣きである。しかし先輩に「食えません」とは言えない。

でも、ホントにキツくて、もうムリという下っ端が取った行動は・・・


①カラシを食べるフリをして、手の平にべったりとつけ、後で手を洗う

②カラシを食べるフリをして、スプーンからチリ紙に拭き取っていた

③刑務官様に「カラシいりません」と訴えて、不思議な顔をされていた(笑)


もちろん、さすが先輩、どれも全部気づいた。下っ端もやることがショボい。

「セコイことやってんじゃねーよ!そうやって逃げているんじゃねぇよ!」

なんかカッコよく説教していたが、カラシと人生を一緒にしないで欲しい(笑)。


そして、とくに③は「チンコロしやがった!」と、先輩たちがブチ切れです

「オメェらの部屋では、カラシをムリヤリ食わせているのか?」なんて、

刑務官様に疑われて、連行⇒調査⇒懲罰の「下剋上」になったらエライことだ!


「オレたちが強要したように言うんじゃねーよ!全員カラシを食っているだろ!」

いやいや、強要しているって・・・

もう罰ゲームのレベルは超えてますって!イジメですよ・・・

カラシが辛くて泣くのに「泣きは入れられない」という、しょっぱい話でした。



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コメント 6

S.Y

こんにちは。ひょんなことからこのページに辿り着き、あまりの面白さに寝るのも忘れて一気に読んでしまいました。
実は、5年前に会社を退職し、司法への道を歩んでいます。
弁護する側になるか、追及する側になるか、はたまたびっくりで裁く側になるかは分かりませんが(それ以前に試験に合格するかも怪しいですが)、ブログのお話は、とても参考になります。
ここまで読んで、質問があります。
先週、生まれて初めて2泊3日の『入院』を体験し、椎間板ヘルニア切除の手術を受けました。食事も噂に聞いていた病院食を生まれて初めて食べて、量の少なさ、味の薄さに、ついこのページにかかれていたことを思い出しました。
また、2泊3日、やることがない病室にいると本当に心が悲観的になってきます。
タバコも吸えず(これが一番つらかった)、やることもなく、あんまり難しい手術ではないのでその点では心配は全くありませんでしたが、孤独感も感じ、たった3日間世間と隔絶されただけでも、凄く心理的に負担でした。
質問ですが、タバコはおろか、間食も、娯楽も、ジュースを飲むことも、ちょっとの外出すらできず、気分転換もままならない状況の毎日が何年も続くという凄まじい環境の中、私だったら発狂してしまいそうですが、毎日何を考え、とてつもない長い懲役期間をどういう考え方で乗り切ったのかが知りたいです
私は元々不安症なところがあり(たちが悪いことに周りからは真逆に見られます…)、長い拘禁生活は長い試験勉強の時間に、出所後の不安や心配は、合格の保証の一切ない不安や心配に置き換えられるかなと思い、いま抱えている不安や心配の解決に何かヒントになるのではないか、と思い、質問させていただきました。
刑務所とシャバでの試験勉強の不安を一緒にするな、と怒られそうですが、承知の上で、日々不安や心配が押し寄せる私に、こんな辛い懲役を乗り切ったその考え方や発想の転換みたいなものがありましたら、ぜひ教えてください。
よろしくお願いいたします。
軽妙な文章ですごく楽しく読まさせていただいています。
この先も、楽しみにしております。

by S.Y (2015-09-23 02:59) 

きりたんぽ

S.Yさん、はじめまして

コメントをいただき、ありがとうございますm(__)m。
真剣なご質問とご相談、恐縮です。

しょせん受刑者、何にもスゴくもエラくもなく、すべては自業自得、の世界です。一般の人の中には「元犯罪者など、一生黙ってろ。苦しんでろ」と思う方も多いと思います。
ですから、エラそうなことを言うつもりはありませんし、しょせん刑務所経験者の戯言と思って、聞き流してください。

まず、長い懲役期間をどういう考えで乗り切ったのか?
それは「何も考えないようにする」ことです。
逆説的、禅問答のような答えですが、これが一番です。
一年も二年も先のこと、ましてや将来のことを考えてはダメです。ただ不安に襲われるだけでロクなことがありません。
私は、目先のことにとらわれるようにしていました。
今日のTVのこと、今日のメシのこと、小学生みたいですが、淡々と今日一日を平安に過ごすにはこれが良い方法です。

そして「時間の間隔をずらす」ことに気をつけていました。
1時間や1日という短い単位では捉えない、1週間や1カ月で時間の流れを捉えるようにしていました。
一日一日指折り数えていたら、それこそ気が狂います。

ここから先は「私の勝手な考え方」ですが、刑務所で身に付けた価値観です。シャバで役に立つかどうかわかりません(笑)。
①期待しない・・・相手が自分の思い通りに動いてくれないのは当たり前。勝手に都合のいい期待をするから、その通りにならないと怒りが湧いてくる。そうすると怒りや不安の感情に振り回されて、自分のことができなくなってしまう。だから相手に対し、期待をしない。そこから学び、「感情の波風を立てないようにする」ことにも気をつけていました。

②同情しない・・・孤独はツラいですが、今何をすべきかよく考え、自分のことに焦点を当てるように注意していました。よくわからない相手に中途半端に首を突っ込むと、依存されたり、利用されたり、無用な怒り・恨みを買ったり、トラブルの元です。相手のことに構っているほど、ヒマなんですか?最後までトコトン付き合う覚悟はあるんですか?それがないなら、やめておくことです。良い人のフリをして、相手から良く見られようとしなくてもいいんじゃないかな、と思います。

③信用しない・・・自分が弱い立場、ツラい立場にいると、何かにすがりたくなります。そういう時は冷静な判断ができず、ダマされやすいです。そんなに自分に都合のいい話などあるはずがありません。何でも割り切る、冷静でいる、ことに気をつけて、自分の身を守った方がいいのかな、と思います。

④比較しない・・・他人と比較すると惨めになったり、怒りを覚えたり、感情に振り回されて、自分のすべきことができなくなります。どーしても自分より恵まれて、幸せそうな人と比べたくなりますが、ロクなことがないので、自分に焦点を当てるようにしていました。

⑤ルーチンワークで埋める・・・余計なことを考えたり、落ち込まないように、刑務所では毎日やるべきことを決めていました。1時間半で新聞をスミからスミまで読む、本を10ページ読むとか、カンタンなようですが、毎日続けるようにしていました。やっつけ作業にならないように、自分の役に立ちそうなところはメモするとか、何か1つ課題はつけていました。

と、まぁ、くだらないことを長々と失礼しました。
あくまでも、刑務所の中で気をつけていたことですので、シャバで参考になるかは、わかりません(笑)。

またコメントをいただければ幸いです。
これからもお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2015-09-23 23:36) 

S.Y

きりたんぽさん、ご丁寧な返答をいただき、ありがとうございます。

う~ん、と唸ってしまいました。
全部僕ができずに、ドツボにはまって苦しむことばかり。
〇短い単位で物事を考えて、「あれができなかった」「これもやらなきゃ」と勝手にパニックになる
〇相手に勝手に期待して、失望して嫌になる、イライラする
〇下手に同情して深入りし、余計なものを背負い込む
〇信用に関しては、できているかな…うまい話ほど裏がある、ですね。
〇他人と比較してばっかり。趣味や服装は勝手気ままに人目を気にせず好きなことやるんですが、他人がちょっと成績良かったり、ある科目について詳しかったりするとものすごく焦ります
〇あれこれやらなきゃ…って思って窮屈になっているので、全部やっつけ仕事になってしまい、空いた時間に余計なことを考えて勝手に不安になったり落ち込んだりする
…4年前に、初めて落ち込みが激しくうつ状態になったとき(うつ病まではいきませんでしたが)、初めてカウンセリングを受けたのですが、きりたんぽさんの言われていること、全部カウンセリングで指摘されたことばかり。
その後、少しずつ自分を変えようと身近なところから変えていって、一時は調子が良かったのに、今年初め、突発的なめまい症(良性発作性めまい症候群)で2か月動けなかったり、今回8月から腰痛で動けなくなったりとイライラすることが重なり、自分を見失ってました。
この頂いたコメントは、プリントアウトして持っていようと思います。
コメントを拝見して、「全部以前に直そうと思ったところじゃないか!」って、ハッと思い出しました。
自分を変えつつあったときはどんどん楽になっていたのに、やはり元々の性格や考え方は、ちょっとしたことで再発してしまい、数年くらいでは根本から変わらないということですね。
すごくありがたいコメントでした。
仏教の禅などの本が好きで時々読みますが、まさに「しょいこまない」「余計なことを考えない」「起こってもいないことをあれこれ心配しない」「今に集中して生きる」といったことが書かれています。
今書かれていることも、すごく楽しく軽妙に書かれていて、本にしたらすごく売れるんじゃないかと思います。
さらに、今回頂いたような、人生経験的なものも織り交ぜて本にしたら、色んな人の救いになるような気もします。
これからも更新を楽しみにしております。
本当にありがとうございました。
なんだか、かなり楽になりました!
by S.Y (2015-09-25 16:37) 

きりたんぽ

S.Yさん、こんばんは

こちらこそ、ご丁寧なお返事をいただきありがとうございますm(__)m。

こんな元受刑者の「社会のクズ」のような人間のコトバを聴いてくださり、ありがとうございます。別に卑屈になっているのではなく、世間一般は元受刑者にはそう思っているのが大半でしょうからね。
少しでも元受刑者の戯言がお役に立てたのなら、本当にうれしいです。
カウンセラーと同じことを言っている、とのご指摘でしたが、私はそのような教育も受けていませんし、本からパクって言っているワケでもありません(笑)。
逮捕、刑務所生活、人生の破綻という実体験から、痛感し絞り出した言葉に過ぎません。

私とS.Yさんは立場はまったく違いますが、お話を伺っていると我々は「自分のことをわかって欲しい」という気持ちが根底にあるのかな?と思ってしまいました。
でもそれはムリで、かなわぬワガママな考えだと気づきました。まずは自分が変わらないと、相手の態度も変わらないという単純なことにようやく気付きました。
昔の関係を取り戻そうと、力ずくで頑張ってもダメでした。自分が変わらずに、相手が変わってくれるのを待っていても、ダメでした。

昔のやり方にこだわり、昔の人間関係に執着しなくても、生きていけることに気づきました。手放すと、案外楽なモノで、本当に必要かどうか、よくわかりました。

人とのつながりは、生きていくうえでとても大切だな、と逮捕され刑務所に入り、人生が破綻して、身に沁みて感じました。リアルな世界での人とのつながりは不可欠ですが、たくさんは必要ありません。昔の病的な自分とつながっていた人間関係はこの際、断ち切った方がいいのかもしれません。

私も新しい生き方を心がけ、試行錯誤していますが、劇的には変わりません。ついつい昔のやり方が懐かしくなり、それに戻ろうとしてしまいます。でも今までの生き方ではまた失敗するのが目に見えているので、苦しいですが新しい生き方を実践しています。「正しい考え方よりも、まずは正しい行動をする。そうすると変わってくる」と刑務所で気づきました。

なんて、クソまじめにエラそうに申し上げて、すみません。
私も刑務所の中で、何か救いを求めようと必死になって本を読み漁りました。自己啓発本の類もたくさん読みました。
一つ自信を持って言えることは、この手の本は「クソの役にも立たない」ということです。
ご自身の悩みと比較したら大したことのないことばかりで展開しており、そのアドバイスも薄っぺら過ぎてガッカリします。
というワケで、この手の本やセミナーに振り回されないようにして下さいね(笑)。

長々となりましたが、またコメントをいただければ幸いです。
いつもお読みくださり、ありがとうございます。
今後ともお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2015-09-26 00:03) 

S.Y

きりたんぽさん、おはようございます。
「自分のことを分かってほしい」って、まさにこれですね。
私は高校を2つ中退したり(これは珍しいと思います(笑))、その後社会と隔絶されたような状態になり、プラスして起きた災難から、死を考えてばかりの辛い3年間を送ったり、いろんな回り道をしてきました。
高校を辞めて初めて気づいたのが、辞めた瞬間に「学校の中の人と外の人」に分かれてしまうことでした。辞めた当初は友人も電話をしてきたり、今のように携帯があり、LINEでもあれば別でしょうが、そのつながりが消失するまでに、時間はかかりませんでした。
いくら自分が寂しくても、こればかりはどうしようもないと、「外の人」になったことを痛感したころから、世の中そんなものか、と思いました。
もっとも、携帯があったら、といいますが、特に女の子の世界では、付き合いたくもないメールやらメッセージに振り回され、スマホを手放せなくなって、そこでのトラブルから大事になったりしているそうで、これが幸せかは分かりませんが。
自分は、まじめ、強い、とか、自分をコントロールできるとか言われて(公務員顔なので第一印象でこう思われてしまう)、変な期待をされてしまう。でも、本当の自分は、弱くて、頼りなくて、いつも誰かに助けてほしいと思っている。「そんな目で見ないでほしい!」って、何度も思いましたし、そういう気持ちを隠していたときは、本当に辛かったですね。
前に書きましたカウンセリングで、こういう人に弱みを見せてはいけない、という変な価値観に縛られていることに気付き、少しずつ本当の自分を解放しだしたら、どんどん楽になっていきました。
今日、メルマガのコラムをみていたら、気になる文がありました。
「他人と過去は変えられない、変えられるのは自分と未来」という有名な格言がある。製造業における改善活動では「他責」から「自責」に変えるのが最初の一歩と教
えられる。つまり、相手(部下)を変えるには、自分が変わるしかない。自己啓発的に聞こえるかもしれないが、それがチームビルディングの根底にある考えである。
というもの。
離れていく他人も、これはもうどうしようもない。
自分が変わって、自分の居場所は自分で作らなくては、そんな風に考えています。「来る者拒まず、去る人追わず」っていう考え方が、いつの間にか身に付きました。
きりたんぽさん言われている、自己啓発本のようなものにも一時手を出しましたが、本当にクソの役にも立たないですね(紙も固いから尻を拭くこともできませんし(笑))。
なぜかといえば、本人が机上の空論で、とってつけられたようなナントカ心理学、みたいのを言っているだけで、本人が、追い詰められた経験がないからで、これは読むとすぐにわかりますよね。
つくづく感じたのは、人は本当にばらばらの中で生きている。相性がある友人やつながりは、その中に数少なく埋もれている、これを大切にすれば、それで十分、ということでした。
いままで、一番話をして、役に立った方は、田舎の(山梨)住職でした。さすが死や、死に際しての親族などの色々な修羅場を経験されている方で、言うことが違いました。短い言葉の中に、「あきらめ」「あるがままを受け容れる」という点に徹する考え方が色濃くあり、他人がどう騒ごうと、何を言おうと、結局はそれをどうとらえるかは自分次第。おなじ状況で取り乱す人と、静かに動揺しない人の差は、こんな簡単な視点の切り替えで生まれる、そんなことを学びました。

きりたんぽさんの返信を見させていただいて、そんなことをいまさらながら思い出しました。

18日に手術を受けて、脊椎をいじっているので、元気いっぱいなのに静養しなけれけばならず(それも今日までですが)、その分、余計なこと、心配事がターボをかけて心の中で大きくなったという感じです。そんななか、こちらの記事と、返信いただいた中で、思い出すこと、得ること、たくさんありました。

また明日からは日常に復帰していきますが、楽に楽に考えて、のらりくらりとすぐそばにある不安や不満をかわしていけばよいかな、と思います。

アドバイス、ありがとうございました。
懲役という極限の状態で色々と考えてこられた方の考え方は、「戯言」なんていうものではなく、すごく大切なものを含んでいると思います。
生まれながら悪い環境に育ち、良心の入る間もないまま成長して、もう10代前半から間違った道に入り、またそれを繰り返すしか生き方を知らない人と、失って後悔するような社会のポジションがあった方では、その後も全然違うと思います。
これからも、また、よろしくお願いいたします。
とりあえず、体動かしたい気が満々なのですが、この青空を恨めしげに見ながら、今日は静養しようと思います。
…たかが椎間板ヘルニアでも、こういう日々を送ると、いかに健康で何も心配せずに飛び回っていることが幸せか痛感します。
人は、失わないと気付かない。悲しいけれど、これが現実のようですが、失ったことをきちんと心に刻んで、次に同じ失敗をしないことが何より大切、そんな風に思いました。


by S.Y (2015-09-28 10:33) 

きりたんぽ

S.Yさん、こんにちは

コメントをいただき、ありがとうございますm(__)m。
術後の経過も良好で、そちらはひとまずなによりです。
人間、元気で自由だと気づかないことは多いですよね。
できれば幸せに暮らしたかったし、知らないで済むならツラいことは知りたくない、という怠け者の自分です。
まぁ、しかし、自業自得と言われれば何も言えませんので、現状を受け入れていくしかありません。

S.Yさんも他人にはない、大変な経験をされているとお察ししますので、その経験を役立てる前に、その経験を分かち合える人がいるといいですよね。
退院し、元気に動けるようになっても、また連絡くださいね。

コメントで言いにくいことがあれば、メールでもどうぞ。
kiritampo.sonet@gmail.com

いつもお読みくださり、本当にありがとうございます。
今後ともお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2015-09-28 14:25) 

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