「いかに仮釈放を多くもらうか」
ホントかウソかわからない刑務所の都市伝説を信じて
振り回される懲役たちの姿を、ご紹介してきました。
前回は、懲役の終盤、とくに仮釈放の予備面接後は懲罰を受けない、という
いささか、
消極的な「守りの手段」のご紹介でした。
やはり、なんとか人より仮釈放を多くもらうための
「攻めの手段」の方が知りたいし、試したい。
これまで、懲役たちが信じて疑わない都市伝説を4つ
①寄付金 ②教誨 ③行事参加 ④職業訓練 とご紹介しました。
しかし、
まだあるんですよ。もう一つ、効果のありそうな?ヤツが。
1.「教育」を受けてアピールする
刑務所には、懲役の他に、
「教育」というオプションがあります。
薬物犯罪や性犯罪の懲役たちには、
「特別改善指導」という名の再犯防止教育を、
強制的に受けさせられます。
懲役たちはこれらを
「教育」と呼んでいます。
「メンドくせえ」と言って、
拒否すれば、
仮釈放の対象からハズれてしまい、
満期出所になっちゃいます。
強制的なので、受けるのが当然、他人より仮釈放が多くなるワケではない・・・
ところが、
実はオープン参加の「教育」がいくつか実施していて
希望して受講すれば、仮釈放に有利になるらしい、という都市伝説があるんです。
このオープン参加の「教育」には
①アルコールに問題のある者を対象とした、
「酒害教育」
②60歳以上のおジイちゃんを対象とした、
「生涯教育」
③なんだかよくわからない、
「家族を主とした人間関係を改善する教育」
④犯罪被害者の気持ちを考える、
「被害者の視点を取り入れた教育」
なんかがあります。
年に2回ぐらい募集し、期間は数ヶ月から半年程度、週1回1時間程度です。
外部から講師を招き、話を聴き、たまに感想を提出する、といった
「座っていればなんとかなる」系のヌル―いものです。
「コイツを受けておけば、仮釈放の評価になりそうだ」という打算的な
ピンとくるものがないためか、
懲役たちの食いつきは悪く、
募集をかけても、
応募する者は少なく、スカスカ。
「仮釈放が多くもらえる」都市伝説としては弱いんです(笑)。
ただ、効きそうなものは何でもやる、溺れる者はワラをもつかむ、
一部の貪欲な懲役にとっては、必須アイテムでありまして・・・
「自主的に参加する」ものだけに、評価されると言われりゃ、
そんな気がする?
教育を受けて、良く反省し、社会復帰にも意欲的と言われりゃ、
そんな気がする?
「仮釈放を多くもらうための条件」と言われりゃ、信じちゃいます。
ところが、このオープン参加の「教育」を受けたばっかりに
「仮釈放が遅れてしまった」
という、
悲惨なパターンもあるのです。
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2.教育は時期を考えないと逆効果
Sくんは、少年刑務所上がりの20代でチンピラ風
その風貌に似合わず、仮釈放が多くもらえそうなことは貪欲に採り入れます。
刑務官様にゴマをすることはもちろん、都市伝説はすべて試します。
そんなSくん、長かった懲役生活も終盤に来て、
そろそろ、仮釈放に向けた準備面接が入るんじゃないか、という時期になりました。
こういう時期になると、
「ヘタに自分からは動かず、ひたすらおとなしくして、待っている」
これが、
仮釈放を無事にゲットする『懲役たちの鉄則』です。
ところが、Sくん。じっとしていられません。
「酒害教育」の募集がかかり、なんと応募してしまったのです。
―――あれ?Sくん。酒にからんだ犯罪じゃないでしょ?
「そうだけどさ。教育受ければ、仮釈が多くもらえるって言うじゃん」
―――いや、でもさ。もうそろそろ仮釈の準備面接が入るでしょ?
「だったら、なおさらポイント上がって、出所が早くなるでしょ!」
周りにいた者はみんな、首をかしげました。
いやぁ、仮釈放間近に来て、余計なことはしない、というのは鉄則じゃあ?
さすが懲役。甘い期待は一切当たらないが、
イヤな予感は当たるもの。
Sくんの仮釈放の準備面接が、一向に入って来ないのです。
Sくんも慌ててきて、刑務官様に探りを入れます。
「先生!どうして自分の面接はまだ入らないんですか?」
さすが普段からゴマをすっているだけあり、こんなことも質問できます。
フツーなら
「そんなこと知らねー」で門前払いなんですが、刑務官様は
「おめぇ、教育受けてるから、それが終わるまで、仮釈放ないぞ」
うおおぉぉっ!まさかの逆効果です。
仮釈放の時期が近づいて、
面接→審査→合格→出所という段取りなんですが・・・
どーでもいい
「教育」を受けてしまったばっかりに
「それが終了してから、仮釈放の面接にしましょう」
という、
まったくありがたくない配慮をされてしまった!!
ということは、教育の期間がまだ3ヶ月はあるから、
その間はフリーズ。
なんと、
仮釈放を多くもらうために、自主的に受けた教育のせいで
3ヶ月以上も出所が遅れちまった!
今までの、都市伝説を試してきた
「セコイ努力」がすべて水の泡・・・
懲役の皆さん、仮釈放の予備面接がそろそろになったら、
これは
刑期の3分の2を過ぎたころが目安ですが
「余計なことはせず、おとなしく」
これが鉄則です。
やりすぎ注意!
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2015-06-01 17:00
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