前回は、
キビシイ刑務所・ユルイ刑務所のお話しをしました。
どこの刑務所に送られるかは、懲役たちにとって一大事です。
刑務所は、
一度決まると最後まで変更できないので、ハズレは困る。
それでは引き続き、
刑務所に関するウワサ・都市伝説の検証です。
3.仮釈放もらえない刑務所がある?
「川越はもらえるけど、黒羽はもらえないらしい」
こんな情報源が不明の、いい加減なガセネタにいちいち反応するのが懲役たち。
懲役たちの間で
「もらえる」といえば仮釈放のこと。
懲役たちにとって、最大の関心事、
「仮釈放」
「オレは柄受けもいないし、メンドウだから、仮釈放なんかいらない」
と、のたまうカッコつけた兄さんもいますが・・・
初犯の刑務所においては、ほぼ100%の懲役が仮釈放を欲しがります。
ガンバらなくても、
初犯であれば、8割以上の人間が仮釈放をもらえます。
そもそも、初犯にとって仮釈放の条件は、
ハードルが低いモノです。
①ガラ受けがいること
②刑期の終盤に懲罰を喰らわないこと
こんなもんです。
ちなみに、
ガラ受けとは身柄引き受け人のことです。
ガラ受けは、親、配偶者、兄弟、雇い主、くらいのレベルであれば問題ナシ。
ガラ受けの家に、出所する者の
部屋が確保されていれば、大丈夫。
「へぇ~」と思った、却下された例は、
ガラ受けは再婚した妻のケース。家は1部屋のみのアパート。
再婚した妻には、連れ子がいて、1部屋だと教育上良くないから、とのこと。
1部屋だけではコトに及んだ時など、アレが丸見え、丸聞こえだからダメだって。
話を戻して、川越は当たり、とか、黒羽はハズレ、とかあるのか?
「
裁判までの道⑦・・・仮釈放にまつわる都市伝説(後)」
にて、お話ししたように、
その時の刑務所長にかかっているんです。
まずは、刑務所長が地方更生保護委員会に、その受刑者の仮釈放のオファーを出す。
そのオファーに基づき、地方更生保護委員会が仮釈放の手続きを進める。
ということは、
仮釈放には
①その時の刑務所長が景気良く、バンバンオファー出してくれて
②その時の地方更生保護委員会が、バンバン許可を出し、手続きを進めれば
早く出られるし、①②のどちらかが渋れば、早く出られないということに。
だから、
「タイミング」の問題になってしまいます。
去年まではバンバン出所していたのに、今年から急に渋チンになってしまった・・・
なんてことは、よくあることで・・・
結局、川越だから当たり、黒羽だからハズレ、ではなく、
この所長のオファーと委員会の許可が
早い時期にハマった刑務所が、当たり。
というわけで、
刑務所によって明らかな仮釈放の差はナシ。
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ではどれくらい仮釈放はもらえるか?
なんだかんだ言って、1分1秒でも早く出たい。
だから、刑務官様の理不尽にも耐え、おとなしく過ごしているわけですよ。
「おい!知ってるか?黒羽は仮釈がいいらしいぞ。
サンピンで出られる」
「え?逆に長野はキビシくて、仮釈は
ナナピン以下らしいよ」
懲役たちは、こんな話ばっかりしています。
まず刑務所用語の解説ですが、
サンピン:1/3のことで、
仮釈放の期間が刑期の3分の1あるという意味。
つまり、ナナピンなら1/7で、仮釈放の期間が刑期の7分の1。
これは刑務所に送られて、最初のオリエンテーションのような場で、
分類担当のおエライ刑務官様から(だから情報としてはウソではないハズ)
「初犯は、刑期を70~80%勤めたら、仮釈放がもらえる」
「再犯は、刑期を80~90%勤めたら、仮釈放がもらえる」
と、説明されるのです。
これを聞くと、おおっ!
意外と仮釈放ってもらえるんじゃね?と期待します。
刑期の2/3を勤めたら、もうすぐシャバ。
刑期の3/4を勤めりゃ、確実にシャバ。
という、「捕らぬ狸の皮算用」を頭に描きます。
が、「最初の話と違うじゃないか!」というのが、刑務所のお約束ですし、
運などまったく持ってない懲役たちですから、実際のところはどうかと言うと、
やはり、
刑期の70%で仮釈放をもらう人は、まずいません。
「初犯は、刑期を75~85%勤めたら、仮釈放がもらえる」
が、自分が執念深くデータを取り続けてきた上での、
結論になります。
刑期の8割を勤めないと仮釈放にならない、が目安となります。
(再犯はよくわかりません。90~95%という話が確からしい)
次回も、刑務所の当たり・ハズレに関するウワサ・都市伝説の話をします。
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2015-05-11 17:00
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共通テーマ:日記・雑感
楽しく読ませていただきました。
僕の時もホリエモンいたので同じ時期ですね。
お互い体に気をつけて頑張りましょう。
by 11工場 (2017-07-22 00:32)