今回は、裁判の際に提出する
「上申書」の書き方についてお話しします。
マニアック過ぎる内容で、どうかと思いますが、書く人には参考になるはずです。
おそらく、これを解説しているサイトやブログはないんじゃないでしょうかね?
まず、「上申書」と言うのは、加害者=被告人が
裁判官に提出する文書のこと。
本人が今考えていることを書く
「反省文」みたいなものです。
「反省してますので、どうか寛大な御処分を!」とアピールするんですね・・・
これには本当に苦労しました。
何度も何度も、弁護士にやり直しをさせられ、途方に暮れました。
その時の弁護士とのやりとり、アドバイスから書き方をまとめてみました。
「裁判所に提出する上申書の書き方」
1.「ストレス」のせいにしない
犯罪に及んだ理由を述べる際、当時の悪い環境のせいにしたくなります。
「
仕事が忙しすぎて、疲れ切っていた」とか
「
給料が安すぎて、生活ができなかった」とか
「
上司に理不尽なことをされ、つまずいた」とか
そんな理由からストレスを溜めて、追い込まれ、やむを得ず犯罪を犯した、という
よくありがちなパターンで書くと、
裁判官の心証を悪くするらしいです。
何はともあれ、自分の行動が招いた結果であるわけです。
「ストレス」のせいにして、自分は責任を逃れようとしている、と見なされてしまう!
犯罪の理由の説明に、
ストレスと言う便利な言葉を安易に使わないよう、とのことです。
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2.あまり自己批評をしない
犯罪についての自分の考えや感想を、言い過ぎないのが大事らしいです。
犯罪をした本人が、あれこれ解説するなど言い訳がましい!とのことです。
事実を淡々と、朴訥に語る方が、裁判官の印象もいいそうです。
自分の解説をするくらいなら、被害者の立場だったらどう考えるか?
そばにいる被害者の家族は何を思うのか?
・・・なんてことを、想像して書いた方がよっぽどいいそうです。
被害者一人一人に、謝りたいことを、
「手紙に書くように」綴るのが良いらしい。
ただ、作り過ぎた文章になっても「キレイ過ぎ」て本音に思われず、マイナス。
そのちょうど良い「さじ加減」がムズカシイらしいです。
3.自分のことはさておいて
「最初は謝っているつもりでも、次第に自己弁護のような文章になってしまう」
これが、上申書を書くにつれて、どうしても陥る「破れない壁」でした。
弁護士からは、
「自分のことはさておいて、相手のことをひたすら念じろ!」と
何だか、坊さんの法話のようなことを何度も言われました。
「抽象的すぎて、何だかわかんねーよ!」と最後まで苦しみました。
犯罪を犯した理由として、
育ちや父・母との関係を自分から挙げてもダメ。
「こんなことされたので仕方ないんだ」と、
他人を持ち出して非難するのもダメ。
あんなこと、こんなこと、色々理由はあるけれど、そこはグッとこらえてくれ、と。
「すべて私が悪いんです」・・・と言っている印象を持たせ、
具体的にいつどこで、謝罪として埋め合わせしていくのかを書くべきらしいです。
「
そこまで考えているのなら仕方ないか・・・」と裁判官に思わせること、
それが、完成らしいです。
A4レポート用紙4枚に3か月。正解もなく、手応えもない、恐ろしい作文でした。
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2015-03-08 15:00
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共通テーマ:日記・雑感
初めまして。先月末に東拘出た者です。上申書は一通も書いてません。弁護士から、1日何十通も来る上申書を裁判官は読んでないからと言ってましたので。
by きなこ (2016-03-15 18:06)
きなこさん、はじめまして。
上申書は義務ではないですし、必須条件でもありません。
人それぞれの考えがありますし、事件の内容も違います。
執行猶予で済むか実刑になるか微妙な人は、書いたほうがいいとは思います。
量刑はともかく、事件について反省をしていて、それを裁判で伝えたい場合は書いたほうがいいのではないかと思います。
すべては私見です。
上記は「プラスの要素」にするために書いているワケですが、本当のところはマイナスの要素を作らないために書いているのかもしれません。
どういうことかと言いますと、裁判の場では検察官や裁判官に「反省文(上申書)の一つも出さず反省していませんね」と指摘されないよう、書く目的もあると思います。
いかに自分に不利な状況を作らないか、ということでしょうか。
やらないよりは、やった方が後悔しない、という考えもあります。
by きりたんぽ (2016-03-15 23:36)
早速のお返事ありがとうございます。
私は障害で9か月拘置されてました。
9か月と長かったのは被害者の回復を待っていたので意図的に裁判を長引かせてました。
検察も裁判官も示談がとれるかが最大の決め手でした。
12月に示談が取れてあとはとんとん拍子に公判も進み先月末弁当が付きました。今きりたんぽさんのブログを読んでますが、懲役は大変でしたね。お疲れ様でした。
by きなこ (2016-03-16 00:35)
こちらこそお返事をくださり、ありがとうございます。
示談が取れたこと、不幸中の幸いでしたね。
私も経験者ですからわかりますが、勾留生活は大変だったこととお察しします。
お疲れさまでした。m(__)m
またコメントをお待ちしています。
今後ともお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。
by きりたんぽ (2016-03-16 00:44)
裁判所に出す上申書は誰が書いたら良いのか、代理人でも良いのですか?
委任状も全て本人が記入するものですか?
by 吉野禮子 (2016-04-22 19:22)
上申書という文書の性格上、何か理由がない限り本人が書くものだと思います。
留置場、拘置所でも、文書は弁護士や家族に「宅下げ」できます。
本人が書いて、宅下げして、裁判に臨んだ方が良いのではないでしょうか?
委任状も本人が直筆で書き、それを宅下げする方法を通常はとります。
書式、手続きなど、厳密、正確な法律的な話は、弁護士にご相談ください。
by きりたんぽ (2016-04-22 19:35)